シャーロック
SHERLOCK (イギリスBBC、2010年)

製作総指揮:スティーブン・モファット、マーク・ゲイティス
ベリル・バーチュー ほか

http://www9.nhk.or.jp/kaigai/sherlock/index.html





第1話 ベルグレービアの醜聞 A Scandal in Belgravia

原作/Sir Arthur Conan Doyle
脚本/Steven Moffat 監督/Paul McGuigan
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ホームズとワトソンはジム・モリアーティに呼び出されて、
プールサイドで会話する。これ以上首を突っ込むと破滅させる

として、ホームズの頭にはレーザー照準で向けられていて、
いつでも発砲させらそうな状況だった。しかしモリアーティ
の元に何者かから電話が鳴ると、彼は別の儲け話の方に耳を
傾け、突然その場から居なくなってしまう。
一体誰の言葉で
彼の気が変わった
のか。

ワトソンはホームズとの事件解決の経過をblogなどに記載して
おり、blogも人気だった。その評判を聞きつけ、ホームズの
元に仕事を依頼してくる人物が多かった。少し外を歩けば、
ネットの寵児だとしてパパラッチがカメラを向け、マスコミも
大々的にホームズの活躍を紙面で取り上げる中、それを見てい
る赤いマニキュアの女性・アイリーン・アドラーの姿が有った。

そんな中、ワトソンのアパートに一人の大男・フィルがやって
くる。
14時間前に車を運転中にエンストを起こして停車し、車を調べ
ていたら、見晴らしの良い草原に一人のハイカーの男性の姿が有り、
気がつくと倒れて亡くなっていたのだという。
現場で捜査をしているカーター警部の元には、レストレード
から電話が鳴り、今からホームズたちが現場に行くので、現場
状況を見せてあげて欲しいと告げる。しかしそこに実際に行っ
たのはワトソンだった。ワトソンは家に居るホームズの為に
現場をライブ映像で流す。銃で殺されたのではなく、
頭部を
鈍器のようなもので殴られている
事。フィルが車の
バックファ
イアの音を立てた直後に亡くなっている
という事を聞き、
見晴らしのよう現場で容疑者など近づけない中、どのように
して亡くなったのか。

そんな中、ワトソンとホームズの元に、男がやってきて同行を
求める。ホームズは起きたばかりの状態で、シーツに体を
くるんだまま連れて行かれる。

連れて行かれたのは何と
バッキンガム宮殿だった。
そこに居たのは、ホームズの兄・マイクロフトと、責任者の
ハリーだった。ハリーたちはハッキリと依頼主の名前は言わない
ものの、依頼主はワトソンのblogの大ファンであり、現在その
依頼主が危機的状況だという。国の一大事と言っても大袈裟
ではないとし、事件解決を求める。ホームズは情報機関が
処理するなり、金を渡して解決を図れば良いのではないかと
するが、責任問題になる事だし、情報部は金で裏切るので
当てにはならないとの事だった。

ハリーから女性の写真を見せられる。
女性はアイリーン・アドラーで、
最近二つの政治スキャンダル
に関与している女性
だという。元々は著名な作家の妻だった
が最近不倫が発覚して離婚しているとのこと。商売としては
"ザ・ウーマン"と言う職業に就いていて、仕事によって名前を
変えているという。
ドミネトリックス(SMの女王)で有り、
彼女のサイトの画像を見せると、ホームズはすぐにその写真が
危ない写真が含まれている事を察知する。
依頼人の大事な写真
を何枚も撮られていて、一緒に写っている写真も多いという。
現在何も要求されている訳ではないが、それを取り返して欲しい
との事
だった。

ホームズは彼女が住んでいる所はすぐに何処だが分かっていた。
そこでワトソンに自分の事を殴らせ、強盗に襲われたフリを
して、助けを求める形でアイリーンのアパートへと向かう。
アイリーンは何も身につけていない状況で出てくる。
アイリーンはホームズが担当していた事件の事を知っており、
特に現在調べていた案件でもある頭を潰されたハイカーの件は
解けたのか?と問う。自分には警察官の友人が居るのでそこから
情報が入ってくるとのことだった。

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■依頼主は、何と王室の妃殿下

バッキンガム宮殿という具体名こそ出たものの、依頼主は
かの人扱い。スキャンダルの写真を取り戻せというもので、
ターゲットはアイリーンという女性だった。

王室のスキャンダルネタはインパクトが有って面白いといえば
面白いのだけどね。

■時期はクリスマス

NHKでは夏場に放送するみたいだけど、ムードはそのまんま
クリスマスでありそして年明けでの出来事。
彼らが住むアパートの隣の店、SPEEBY'Sでクリスマスパーティー
が開かれる。
恋愛音痴のホームズがモリーを傷つけてしまうというエピソード
が披露された。

■二つの事件を同時進行

あんまり二つの事件を進行させるのもどうかと思う。
それ以外にもこのドラマでは色んな思惑が見え隠れして
いて、何が何だか分からない部分も出てきてしまう。

ハイカーの死は結局自分で飛ばしたブーメランが死の原因だった
様だ。バックファイアーに気を取られた事で、ブーメランの
存在を一瞬忘れてしまったのが敗因。この流れをわざわざアイ
リーンを登場させる辺りがちょっと違和感が合ったな。

■アイリーンとの対面

ホームズとワトソンが強盗に襲われて助けを求めるという
無駄な作戦。ワトソンがホームズの作戦に気がつかずに
殴られたことに激怒し、兵士だった頃の血が蘇ってホームズの
首を絞めていた辺りが笑えた。

アイリーンは素っ裸。
ホームズも素っ裸で宮殿に行っていたし、良い関係なんだね。
しかしなんでアイリーンの自宅が分かったんだろうね。

■アイリーンとのパスワードの対決

火災報知器を鳴らして無意識に大事な所に視線を向けさせる
というのはとても上手いやり方。
あの金庫はダミーだった訳だけど、あの中に写真入りの携帯
電話が入っていたのかな?
パスワードは322434。アイリーンのスリーサイズだという。

■アメリカ人も関与してくる

結果的にこのドラマ、アメリカもイギリスも飛行機が爆破
されるという事を知っていて自作自演だった訳だけど、結局
テロリストの存在に見立てて、何の行動を起こそうとしていた
のかイマイチよく分からない。
アメリカ人に大家のハドソンがとらわれた際に、窓から突き落
としていたであろうアメリカ人が生きている辺りが変な感じ
だった。

■携帯電話のパスワード

スキャンダルの詰まった写真の入った携帯電話のパスワード。
住所(部屋番号)を入力したり、ブログの閲覧数の数字がハッキ
ングされている事からその数字を入力したり・・・
結局はホームズを溺愛しているであろうアイリーンが、彼の
イニシャルを入れていたというオチだった。

■容疑者は二度死ぬ

一度目の死は聖バーソロミュー病院のモルグで下半身を見て
アイリーンだと確認。二度目はテロリストに捕まって首をはね
られたという事だけど、結局007よろしくとばかりにホームズ
が助けに行ったという事なのだろうか。
このドラマ時間の経過が分かりづらいので、その辺の繋ぎが
イマイチ不自然に見える。

シャーロック・ホームズ (Benedict Cumberbatch) コンサルタント
Dr.ジョン・ワトソン (Martin Freeman) 軍医
レストレード (Rupert Graves) スコットランド・ヤード・警部
Mrs.ハドソン (Una Stubbs) 大家
マイクロフト・ホームズ (Mark Gatiss) 兄、英国政府に関与?
モリー・フーパー (Loo Brealey) 研究室の女性、口紅
サリー・ドノバン (Vinette Robinson) 巡査部長
ジム・モリアティ (Andrew Scott) ゲイ、モリーの彼氏? IT部門

カーター (Danny Webb) 警部
--- (Andrew Havill) The Equerry
ニールソン (Todd Boyce) アメリカ人
ジャネット (Oona Chaplin) ワトソンの恋人だが・・・
--- (Richard Cunningham) Timid Man
--- (Rosemary Smith) Married Woman
--- (Simon Thorp) Businessman
--- (Anthony Cozens) Geeky Young Man
--- (Munir Khairdin) Creepy Guy
フィル (Nathan Harmer)
--- (Luke Newberry) Young Policeman
プラマー (Darrell Las Quevas)
ケイト (Rosalind Halstead) アイリーンのスタッフ
アーチャー (Peter Pedrero) 殺し屋
--- (Honor Kneafsey) Little Girl
--- (Ilana Kneafsey) Little Girl
--- (Thomasin Rand) Beautiful Woman
アイリーン・アドラー (Lara Pulver) SMの女王
--- (Greg Bennett) CIA Driver

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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