CIA ザ・カンパニー
(the Company 2007年、ミニシリーズ)

監督 : ミカエル・サロモン
製作総指揮 : リドリー・スコット、トニー・スコット、ジョン・
キャリー
脚本 : ケン・ノーラン
原作 : ロバート・リテル

http://axn.co.jp/program/thecompany/



第3話 秘密工作 前編

脚本/ケン・ノーラン 監督/Mikael Salomon
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1956年ハンガリー・ブタペスト。
ガイドの
エリザベトにジャックは接触する。すると彼女は貴方
に監視が付いているとし、秘密警察である
ハンガリー国家保安
局(AVH)
の人間だという。尾行をまくために裏口から出て行く。
ジャックはイギリス人の貴方が何故蜂起に手を貸しているのか?
と尋ねると、夫のためだという。
アルパート・ゼルクの事か?
と問うが、エリザベトは夫は2年前にAVHによって殺害されたと
いう。夫とゼルクが同じ房で捕らわれていた為、彼が出所
後に知らされたという。

ジャックはエリザベトに連れられてゼルクと会う。
そこにはゼルクの仲間である革命派たちの姿があった。アメリカ
から我々のメッセージは何か?と問われ、ジャックはアメリカ
の上層部は蜂起の延期を望んでいることを告げる。その期間は
1年から1年半だとすると、彼は今戦争をやめるわけにはいかない
という。そもそも共産主義を非難しているのは、アメリカが
主導している自由欧州放送というラジオ局だと告げる。ハンガリ
ーではいつも市民がAVHに連れ出されないか恐怖の下で暮らして
いる事を訴える。国民の敵という理由だけで連れ出されたら
どうか?という。エリザベトの娘は、田舎の集団農場に連れ出さ
れており、1年に1度しか逢えない状況だという。

その頃アメリカのCIA本部では、ハンガリーへの干渉は厄介だ
と話し合う。革命派を助けたらソ連が黙っていないという。

ジャックはゼルクが行っている市民集会の場へとやってくる。
そこではゼルクが教壇に立ち、
"ハンガリーの知識人"という
名の本を暗唱する。話しによると国民の半数はこの本を暗唱
出来る詩なのだという。国民の前でゼルクは、太陽の下を目指
そうとして、仲間達を鼓舞する。
ジャックは橋の上で思い出に浸っていると、AVHの工作員によ
って連れ去られる。

ジャックは施設の中で拷問を受ける。
男達はジャックの事を詳細に知っていた。かつては
フランク・
ウィズキー
が率いるソ連担当班の一員で1952年からハーベイの
下、ベルリンで活動していること。アメリカ政府はハンガリー
の地で起きていることに対してなんと言っているのか問う。
ジャックは黙秘を続ける中、目の前の房でエリザベトが拷問
されている事を知ると、革命を起こすのならばアメリカは全面的
サポートをすると告げる。

CIA本部ではこの一件に対して、下手な武力を使うよりもじら
す方が共産主義国には痛手だろうと告げる。しかしハンガリー
政府からジャックが行方不明になっている事を受け、どう対処
するのか?とフランクは訴える。レオもまたこれまでアメリカに
貢献してきた男を見殺しにするのか?と訴える。AVHの裏には
KGBが居ることは明らかで、KGBとの間には、局員に関する協定
が有るので手は出せない事になっている事を告げる。

ベルリンのアメリカ領でハーベイは、KGBの関係者オスカー
凍った湖の上で会う。CIAとKGBはきちんとした組織であり、
互いの仲間を傷付け合ってはいけないはずだという。AVHとの
関係を否定するオスカーだが、仲間に何かあれば銃弾を撃つと
と忠告を与える。

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舞台はハンガリーのブタベスト

散々アメリカは自由になる様扇動してきたが、いざとなったら
手助けせず、完全放置の状態。
そんなドラマが描かれた第3話であった。

娘の未来のために祖国でもない国で戦う女兵士・エリザベト

夫のために頑張っているのかと思ったけど、夫は既に他界し
共に戦っているゼルクは革命派の先鋒の人だった。

ゼルクがやっている事にジャックは恐怖を感じて止めようとす
るけど、これまで抑圧されていた人にとっては当然の行動なの
だろうね。

ジャックは捕まる

まさか捕まるとは思っていなかったのだろうか。
安易に町中を歩きすぎていたのではないかという気がする。

相当酷い拷問をされていたけど、結構すぐに傷は回復していた
な。

アメリカは対応に迫られる

アメリカ軍が介入すれば、ソ連との戦いに発展してしまう。
しかしアメリカが市民達を煽ってきた責任は有るはずで、
そんな責任を感じている人物が馬鹿を見る時代というのが、
ちょっぴり悲しい感じ。フランクは頭が変になってしまった
けど、本来ジャックがもっともダメージを受けているよな。

KGBオスカーとCIAハーベイの対談

湖の上で二人で会談する。
こういうところでパイプが繋がっている所は意外とはいえ
全く対立者同士が隔絶されている訳ではない所が有るのね。
なかなか緊迫感が有って興味深いシーンだった。

戦車の導入で一気に形勢逆転

一時期革命派が勢いづいていたけど、戦車が導入された事で
一気に革命派が対応に苦慮し、次々と勢いが消されていく。
何より交渉に出たゼルクが無惨な殺され方をしてしまったのが
悲しい、戦争に例外は無いな。

オーストリア難民キャンプ

生き残ったものたちは、国を追われてオーストリアへ。
何処か牢獄に入れられているものとばかり思っていた。
驚くことにそこでエリザベトの娘と再会。こんな終わり方、
嫌だとしていたけど、嫌じゃなくなってしまった所が皮肉だね。

ジャック・マコーリフ (Chris O'Donnell) CIA
ハーベイ・トリッティ (Alfred Molina) "魔術師"
ジェームズ・アングルトン (Michael Keaton) "マザー"
レオ・クリツキー (Alessandro Nivola) CIA
エフゲニー・ツィピン (Rory Cochrane) ソ連側スパイ、同級生
エイドリアン・フィルビー (Tom Hollander) 二重スパイ
フランク・ウィスナー (Ted Atherton) CIA
ヴァンカ・ボリソフ (Hristo Mitzkov) ソ連側スパイ。同級生
フィリップ・スウィート (Barry Flatman) 父
フォーレン・エンジェル (Peter Rudolf)
スウィート・ジーザス (Gabor Nagypal)
ニキータ・フルシチョフ (ZoltAn Berzsenyi) ソ連大統領


ロベルト・エスカローナ (Raoul Bova) グアテマラ革命軍
マヌエル・ピネイロ (JB Blanc) キューバ秘密警察
アルツーロ・パドロン (Ramon Franco)
ディック・ビセル (Martin Doyle) グアテマラ計画を進める
アルパード・ゼルク (Misel Maticevic) ハンガリー革命派
オスカー・ウゴー・モローディ (Constantine Gregory) KGB
バシリー (Peter Kertesz) AVH将軍
Szabklako (Ferenc Elek) AVH(ハンガリー国家保安局)
ジョン・ロッセリ (Chuck Shamata) マフィア・シチリア出身
エリザベート・ネメス (Natascha McElhone) 革命派
マニー・エビット (Mike Turner)

--- (Ulrich Thomsen)
--- (Stephen Bogaert)
--- (Rick Roberts)
--- (Cedric Smith)
--- (Joe Lisi)
--- (Tom Hollander) エイドリアン・フィルビー


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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