ザ・ファインダー 千里眼を持つ男 The Finder Creator:Hart Hanson http://tv.foxjapan.com/fox/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/1400

Jan. 19, 2012
第2話 死刑囚を救え Bullets

脚本／Matt MacLeod 監督／Terrence O'Hara
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刑務所長のラーセンがウォルターとレオの店"この世の果て"を
尋ねてくる。所長は20年前に警察官の相棒殺しで終身刑を受けて
いるエディ・ロスが明日24時に死刑執行になる事を告げ、自分
はエディが殺人犯とは思わないのだという。
当時の事件ではエディは相棒のグレン・ホーガンを呼び出すと、
女性・グロリアを寝取られた恨みで銃殺したのではないかと
されたものだった。ボーガンの喉に銃弾が当たっていて、その
銃弾が発見されていないこと。エディ自身にグレンの血が多数
付着していて、発射残渣が見つかったことなどの証拠によって
陪審員が有罪だとした事件だった。レオは当時は新米弁護士だ
ったという。所長は神のお告げでエディは犯人ではないと
言っている感じがすると告げ、知事に刑の執行を延期するよう
頼んだが、知事からは却下されたという。すると知事からは
シャーマンの事を紹介されたので来た事を語る。レオには
今回の死刑囚エディの弁護を担当して欲しいと任命する。

刑務所に居るエディの元を尋ねるウォルターとレオ。
エディは真っ先に自分は殺害していないと否定する。
80年代は善悪の区別が曖昧だった事を認めるが、自分がグレンと
逢ったのは謝罪する為だったと語る。グロリアには他にも大勢
の男性と寝ていたことが分かっており、グレンとは和解したの
だという。
別れて車に戻ろうとした際に突然銃声が聞こえたのだとし、
グレンが撃たれたのだという。そこで自分は犯人の人影を見て
銃で発砲した事を告げ、倒れたグレンを止血し、救急車を呼んだ
事を告げる。それで硝煙反応と血痕が付着していたのだと語る。
首を貫通した弾と俺が発砲した弾が見つかれば無罪のでる事が
分かるという。しかしレオは「干し草の中から針を見つけ出す
ようなもの」だとして難しい事を告げるが、二発あるので
有ればその可能性は倍になるとしてウォルターは探し出すことを
約束する。レオは無駄骨に終わる可能性も高いことを告げる中
エディに対してウソだったら二度殺すと警告する。
肝心のグロリアが行方不明になっていることが気になっていた。

レオとウォルターは店に戻ると見慣れない男が両替と称して
小銭入れに手を入れているのを目にする。ここはセルフだと
聞いたので両替したのだと告げるのは、FBIで精神分析を手助け
しているスイーツ博士だった。スイーツがここに来たのは、
連邦捜査官に対してウォルターが捜査協力者として適任かどうか
を調べる為のものだった。ウォルターが精神的にも正気かどうか
を判断するという。しかしそんなウォルターはスイーツの前で
ズボンを脱ぎだし、そしてスイーツが提示した身分証を噛む姿
が逢った。

海岸で日光浴をしているウィラの元にケビンという金持ちの男
が声を掛けてくる。君はバー「この世の終わり」で働く人だろう?
と問うと、ウィラは「この世の果て」だと訂正させる。実は店に
行く気はないとして話すきっかけが欲しかっただけだと語る。
明日海岸で友人たちとビーチバレーをするけど一緒に遊びに来ない
かと誘う。

連邦保安官補のイザベルも店にやってくると、スイーツを紹介
される。俺の精神鑑定をするために派遣されてきたもので、
合格すればこれからもイザベルを含めて政府機関・連邦保安官
の協力者として活動が出来るのだという。しかしイサベラは
そんな鑑定をするよりもまずは20年前の事件を調べた方が良い
のではないかと告げる。
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ウォルターたちの前に同僚の警察官殺しで有罪判決を受け
翌日に死刑執行が行われるエディの事を見守っていた刑務所
所長が相談に来る。自分にはエディが同僚を殺害したとは
思えないというもので、レオとウォルターに再調査を依頼し
当時発砲されたとする銃弾2発を探して欲しいとのことだった。
しかし事件の起きた時代は80年代で既に20年が経過している
ことからも銃弾の捜索は難しいものだと考える。
一方ウォルターたちの前に心理分析官のスイーツ博士が現れ
ウォルターを連邦捜査の協力者ことに際して精神的安定が
有り、信用出来るかどうかの調査を行う。死刑執行が24時間後
に迫る中での調査という事も有り、彼らの捜査に同行しながら
も、彼の捜査適正を見極めていく。

1話目に比べると随分とドラマが良くなった。
「BONES」に登場するスイーツ博士が特別ゲストとして出演したことも
このドラマを上手く貢献したのかも。

スイーツ博士とのやりとりを通して何故ウォルターが"探す"
という行為に異常な程の固執をしているのかが描かれた。
戦地・イラクで爆発・攻撃を受けて仲間を失い、その際に
ウォルター自身も怪我をして脳に損傷を受けたことはこれ
までにも描かれていたけど、その詳細に関しては描かれる
ことはなかった。しかし今回登場するスイーツは彼が
今後捜査に手を貸すことに問題はないかどうかを調べに
来た事も有って話さなければならない状況を強引に作り上げた
感じだった。

スイーツは今回の単独エピソードである死刑の囚人のえん罪を
晴らす為の捜索に同行し、ウォルター自身がどういう人物
なのかを精査することになる。ろくに質問に答えないという
辺りはスイーツ先生もブース&ブレナンとのカウンセリング
を通して嫌と言うくらい実感はしているのだろうけど、
彼が探すことに執着するあまり殺人事件に関しては、動機
も含めてどうでも良いとする部分が特異に写ってしまう。

20年も前に事件に際して、証拠の弾など残っているかも
分からないし、そもそも警察自体が80年代はグレーな存在
だったという事からも、証拠を隠蔽している可能性も高いし、
どういう切り口で当時の事件の真相を暴いていくのか見物
ではあった。

当時沼地だったとする場所が貸倉庫に変わっていたり、
その場所が駐車場になっているところがまた時代の流れを感じ
させて、捜査を難しいところに追いやっている。

単純な弾道解析だけで事件を解決しても良いのかって感じだけ
ど、反響音を聞き分ける能力、人や音を聞き分ける能力が尋常で
はないということを示すことで、また一つウォルター自身の
能力を誇示した格好だった。

舞台がマイアミというだけ有って、「特捜刑事マイアミ・バイス」
ネタが飛び出した。
ロゴとか色使いとかファッション姿を皮肉るところがそれらしさ
を感じさせる。
ネタ的にはマイアミ・バイスのシーズン2の3話で放送したた
「Out Where the Buses Don't Run」を彷彿とさせる感じも
したけど、内務調査官の不正ということで、体の中に証拠が
埋まっているとするオチだったり、鎮痛剤と整腸薬を飲んでいる
事実から暴いていくところとか、銃弾が38口径だが、使用された
357マグナム弾として使用されたとすることを見抜いていく辺りの
段取りは面白く出来ていた。また獣医殺害の凶器として前科のある
銃だとする流れを、スイーツ博士の催眠術中にフラメンコの女
を登場させて誘導させるところなど、「ツインピークス」の
中でク−パーFBI特別捜査官の夢に出てくる人みたいな演出だ
ったな。

容疑者が暴走した時にはどうなるかと思ったけど、それ以上に暴走
したウォルターが尻を撃った時にはどうなるかと思った。
ここまで来れば無理な捜査で銃弾を摘出させなくても、死刑執行の
決断を延期できそうな気がするけどね。

357マグナム弾と言えばクリント・イーストウッドだろうと語っていた
けど、寧ろ「ダーティ・ハリー」のキャラハン刑事からイメージ
されるイーストウッド像からすると44マグナム弾というイメージ
の方が大きい気がする。
357マグナム弾は38スペシャル口径用のKフレームを使用していると
いうことなので、この辺の癖を見抜いたウォルターの能力が光った
というところなのだろうね。
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