ザ・ファインダー 千里眼を持つ男
The Finder

Creator:Hart Hanson

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11 Jun. 2012
第12話 呪いの人形 Voodoo Undo

脚本/Matt MacLeod、Emilia Serrano 監督/Daniel Sackheim
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この日、亡くなったギャングの一人の葬式が執り行われ、抗争
が起きることを心配した連邦保安官局のイザベルギレスビー
は葬式の場を遠くから監視していた。故人は自然死なので
ギャングにも手を出さないだろうとしていた。しかしマイアミ
はギャングによってひしめき合っており、様々な民族のギャング
団が虎視眈々と権力を誇示し合っていた。
このシマで力のあるハビエル・オビスポは最近病気がちで不調
だということで安心していたが、イザベルたちの目の前で
突然プエルトルコ系のギャングが現れ、激しい銃撃戦となる。
司祭さえも殺害される中、イザベルとギレスビーは捕まえる為
バンから飛び出して、応戦する。イザベルは男によって撃たれる
が防弾チョッキを着ていたので命に別状はなかった。しかし仲間
の捜査官・ギレスビーは背後から撃たれて重傷を負う。イザベル
は彼を撃った犯人を射殺する。

イザベルは幸いチョッキのお陰で肋骨の骨を折るだけで済んだ。
"この世の果て"でイザベルはみんなに体を心配される。
骨折自体よりも相手が幾ら悪人とはいえ男性を殺したことには違い
ないので心を心配する。しかしイザベルは現在ギレスビーは重体
であり、その犯人を殺せて幸せだと語る。
そんな中、一人の客人がバーに現れる。
なんとその客はギャングの一人、ハビエルだった。
ハビエルはウォルターが探し物が得意だと聞いて依頼しに来た
のだが、レオは犯罪者に用はないとして依頼を拒否する権利が
あるという。しかしウォルターは取りあえず外で話を聞くことに
する。

外にはハビエルの部下たちが沢山付いてきていた。
3週間前から突然ハビエルの元には不幸ばかりが起きている
だという。花瓶が頭上から落下してきたり、手にしていたグラス
が割れたり、"絨毯"を運ぶ際にはギックリ腰を起こしたり・・
胃の不調、擦り傷やヤケド、そして髪の毛も薄くなっていると
いう。全ての原因はこれだとして写真を見せられる。そこには
呪いの人形が映っていた。呪い殺される前にこの人形を探して
欲しいという。一週間以内に探さないと皆殺しにするとして
ウォルターに圧力をかける。

ウォルターはイザベルたちにこの件を報告する。
イザベルはハビエルは悪人の中でも比較的良い悪人なのだという。
彼が死ねばより悪い悪人がトップに立って大変なことが起きると語る。
レオはそれでも悪人に違いないとするが、これ以上被害は増やし
たくないとしてイザベルはウォルターに彼が求めるものを探して
欲しい事を告げる。
レオはこの件には関わりたくないとして捜査するなら俺は降りる
と語る

ハビエルの元にいくウォルター。
ウォルターは身内の嫌がらせなのではないか?として、ボディ
ガードのベニーを指さす。すると14歳の頃からベニーはボディガ
ードをしてくれており、忠誠心を疑うことは彼らにとっては
侮辱だと語る。ハビエルが亡くなって得をするのは誰なのか。
ハビエルが死んだ後にギャングを率いる事になるのは車椅子の
弟・ルイスだが、俺は兄を愛しているのだと語る。対立して
いるギャング団には、アルメニア系、ドミニカ系、ロシア系、
アジア系が居る事を告げ、マイアミは呪いの街である事を語る。
ウォルターは改めて写真を貸して欲しい事を告げ、人形を探すと
語る。

写真を持って再びレオのバーにいく。
写真を見たウィラはこれは本物の呪いの人形だという。本物の
血痕が付着しているので間違いはなく、人形を作れるのはこの
世の中でも数人の魔女だけだという。人形の作り手と客を知る
為にはどうしたら良いのかと問うと、良い魔女がいるのだという。
ウォルターは「泡に乗ったグリンダ?」と問うと、古いギャグ
ねと言われてしまう。

ロマ族のウィラは霊や魂に関してはよく精通しており、魔女の
ことについても熟知していた。ウィラは良い魔女だという
ラ・ブルハの元に連れて行く。
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 イザベルは任務上でのこととはいえ発砲してきた相手を
射殺してしまう。強がってはいるが、周りは表面的には平静
を装うイザベルに対して違和感を覚える。そんな中ウォルター
の元にはイザベルが射殺した件でも全く無関係とはいえない
ギャングのボス・ハビエルがウォルターに捜し物の依頼を
してくる。なんと探しているのは自分を呪い殺そうとしている
呪いの人形でありその写真を見せられるが・・・

容疑者は身内以外にあり得ないって感じのエピソード。
犯人はボディガードか腹違いの弟のほぼ二択しかないので
犯人捜しよりも人形探しの段取りと同時に何故ハビエルを
呪い殺そうとしているのかを追求していくことになる。
ギャングを率いる程の男が呪いを信じるのか?ってことだけど
意外にそういう人ほど迷信を信じるのだろうなって感じ。

「呪いの人形を探す」などといったネタが特殊すぎるので
理解するのもちょっと厳しいかも。
ウィラはかねてから言われているようにロマ族であり、そう
いった魂とか霊魂みたいなものを信じる民族柄、今回は
かなり捜査に於いて役に立っていた。

今回はギャングが関係しているということで、主人公のウチの
二人が撃たれてしまうというショッキングな物語だったけど、
防弾チョッキなり、良い魔女の元で購入したメダルが功を奏して
命が助かるという事態になる。
皮肉なことに良い魔女は息子を失った為に悪い魔女になり、
魔女はウォルターを呪いにかけようとして人形を作るけど、
そんな魔女から購入したメダルのお陰で命が助かるという
変な形の因果関係として描かれている。

最後になっていつもの討論のシーンが有り、「そこそこ善vs
まぁまぁ悪」というテーマで語り合うところが今回のドラマ
で行われていた究極の選択というところなのかな。

上述したことにも繋がるけど、呪いの人形ということでテーマ
自体が分かりづらいし、実験と称するスーパーコンピュータ
という名のピタゴラスイッチで犯人を割り出すとか相当適当
な理解に苦しむ内容だったし、アイスピックという都市伝説化している
殺し屋がいるか否かなんてところもまた、ドラマとしては
うさんくささをより助長した感じ。捜査はウィラ頼みだしね。

結局犯人は弟さん。
ちょっと面白かったのはハビエルの奥さんをツボをウォルター
が探すという下り辺りかも。会話していて紛らわしいわと
ハビエルが突っ込みをいれる辺りが面白かったかな。

昔気質のギャングが義理・人情・プライドを大切にしているという
辺りがもう少し演出上面白くなると良かったんだけどね。


ウォルター・シャーマン (Geoff Stults) 元米兵、元少佐
ウィラ・マンデイ (Maddie Hasson) 現在は保護観察中
イザベル・ザンバダ (Mercedes Masohn) 連邦保安官補
レオ・ノックス (Michael Clarke Duncan) 顧問弁護士

ティモ・プラウド (Toby Hemingway) ウィラのいとこ
クリスティナ・ファレル (Amy Aquino) 保護観察官

ハビエル・オビスポ (Nestor Serrano) ギャングのボス
カーティス・ギレスビー (Chris Tardio) 捜査官
ベニー・ファモザ (Mike Starr) ハビエルのボディガード
ルイス・オビスポ (Jose Pablo Cantillo) 腹違いの弟
ラ・ブルハ (Lorraine Toussaint) "良い魔女"
イレアナ・オビスポ (Shani Pride) ハビエルの元妻
アイスピック (Michael Des Barres) 殺人鬼
--- (Arthur Darbinyan) Russian Priest
--- (M.J. Dougherty) Shopper


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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