続ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所
Harry's Law (アメリカNBC 2011年〜) シーズン2

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Oct. 12, 2011
第4話 罪深いブログ Queen of Snark

脚本/David E. Kelley 監督/Paul McCrane
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ハリーの事務所を訪ねてジョシュ・ペイトンがやってくる。
ポール・ヴィンソンとその妻・マーシー、そしてその娘のシー
ラは現在ペイトンの元を尋ねてきたが、自分は現在担当して
いる事件が有るので、ハリーに助けて欲しいと語る。
シーラはウィンウッド高校に通う17歳の女子高生だが、同じ学
校の友達が自殺し、その死に関してシーラに刑事責任があると
して訴えられているのだという。ハンナ・ウィルクス直に対して
直接的ないじめではないが、シーラのブログを呼んで自殺したが

可能性が高いものだった。
ブログにはなんと書いたのかとシーラに尋ねると、「彼女が
ゲイだ」という事を書いたのだという。

一方トミーの元にバロウズがやってくると、トミーのことを
弁護士として非難する。息子はあんたを頼ったのに生命保険を
奪ったのだという。トミーはそれに反論すると、末期の白血病
患者の息子さんに渡しは製薬会社が拒否した実験治療を受ける
為の裁判の弁護を無料で引き受けたのだと告げ、戦いには負けた
が最大の努力をしたのだと語る。死にかけた息子に対して
父親であるあなたは何をしたのかと問う。
そんな中、アダムはそれを聞いており、死にかけた人の保険証書
を取るなんてトミーのしたことを許せないとし、自分が代理人
になる事を語る。アダムはトミーに対して保険証書を譲渡
しなければ法廷で争うことになると語る。

ジェナキャシーに対してハリーは何処にいるのかと尋ねる。
一方オリバーはキャシーをランチに誘うが、とてもそんな雰囲気
ではなかった。

ハリーの元にジェナは尋ねると、婦人靴の聖杯であるクリスチャン
ルブタンから声がかかった事を告げ、この弁護士から去ること
を告げる。ヴォーグのオンラインインタビュー記事を見た相手
の方から面接を受けに来ないかと言われたのだとし、その面接が
上手くいって採用が決まったのだという。しかしハリーはこの事務所
にはあんたが必要だとし、私たちを見捨てるようならばあんたを
訴えると告げる。

ハリーはオリーに対して、シーラの件で私の手伝いをして欲しい
と語る。オリーはネット虐めの件だろうとし、そんな事件を
引き受けたらこの事務所の評判が落ちるとしてそれを否定する。
ハリーは検事から罪状の取り下げを頼むと告げる。
そんな中シーラが事務所にやってくると、ハリーは親抜きで二人
で話したかった事を語る。これから裁判になるとマスコミや世間
は貴方のことを怪物扱いするので覚悟して欲しい事を語り、
検察側の証言もしなければならない事を告げる。シーラは裁判
に負けたらどうなるのかと問うと、容疑は過失致死なので負けたら
刑務所行きになる事を語る。

ハリーは検事のキムに逢うと、シーラの件の取り下げをして
くれないかと語る。しかしキムはオハイオ州ではいじめの問題
の中でもネットいじめやゲイ差別が手に負えなくなっている
事情を語り、例え被告は17才でも、亡くなった被害者もまた
17才である事を告げ、過失致死以下での起訴は無理だと語る。

ジェナはアダムに助けを求める。
この事務所を出て行きたいのだが、ハリーが出て行けば訴え
ようとしている事を語る。

ハリーとオリーは事務所のスタッフたちに過失致死といじめ
の裁判についてリサーチする様語る。
一方ハリーの元にトミーとアダムがやってくると、私たちは
例え別の事務所だが共同体で有る事を告げ、アダムの訴えは
無効だと告げる。保険証書のことも本人から差し出してきたの
だと語る。

テレビではハンナの自殺事件について、アンカーのナンシー
大きく取り上げていた。クラスメイトをネット上で拷問した
という過激なもので、シーラは自殺させただけでなく弁護士
でありハリーを雇ったと語る。
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●オハイオ州 vs シーラ

罪状・第3級過失致死
担当・ハリー、オリー vs キム検事

シーズン1からの懐かしい顔ぶれが色々と登場する。
なんと言ってもこの話を持ち込んで来たのは、ペイトン。
シーズン1のラストで派手に法廷で暴れたキャラクターだ。
そしてハリーと法廷で戦うことになるキム検事もシーズン1
で既に2回登場し、今回は3度目の対決だった。

今回の事件は女子高生が書いたブログによるいじめが
原因で自殺してしまったとする事件で、そのブログを書いた
本人が訴えられるというもの。ただ無罪ということで事件
とは言えなくなってしまったけどね。

ブログと言うよりも、SNSとか日本で言う所の学校の裏掲示板
に近いところで起きたのかも。
悪口だけならばまだしも、まるで情報通を気取り、読者たち
を陽動する目的で書かれているところはかなり罪深いところが
有るような流れだった。

色々と法廷では言い分も飛び出しているけど、子供たちの
問題だけで片付けられるべきことなのかということが
真っ先に思い浮かぶ。そもそもの大人が行っている報道
自体が幼稚なものなのではないかとする流れも存在して
おり、途中で挿入された報道の正当性も妖しい感じ。

ブログを書いたシーラに罪は十分に存在すると思うけど、
この件一つで人生を終わらせるような社会で有って欲しく
はないし、難しいところだった。
彼女一人に現代社会が抱える問題の全てを背負わせる
べきではないのは確かだし、カトリック教徒という手前、
ゲイの告白が出来なかったとする微妙な問題など、色んな
点で複合的な要因が含まれた問題だった。
親が気が付かなかったのに他人が彼女のゲイやどの程度傷心して
いるのか分かるはずもないとする辺りは、確かにそうだと思う
のだけど、インターネットという媒体での文字から伝える影響
力は現実のそれよりも遥かに大きいと思うんだよね。

最終弁論はハリーの見せ場。
彼女が育った世界が悪いとして、その責任を個々人に訴えかけた。
成功しているブログは全て悪口で、ショービズの世界では金に
さえなっている現実。ハフィントンポイト、デイリービースト、
ペレスヒルトン、ニューヨークポストの第6面など引き合いに出し、
アン・コールターはアルゴアをオカマ呼ばわりしたり、
グレンベック、キースオルバーマン、ビルマー、ラッシュリンボー
、そしてリベラルな土地柄であるカリフォルニア人でさえ、連邦法
ではゲイ差別は違法とされていないことを引き合いに出した。

本当の自分を隠す行為がどれだけ苦しいのかというちょっと論点
がズレた気がするけど、責任を転嫁しても、やはりブログを書いた
本人には責任は存在する。

せめて奉仕活動なり何らかの責任は果たして欲しいところ
だね。
刑事事件ではダメでも民事では勝てそうな感じもする
けどどうなんでしょうか。


● トミー vs バロウズ

罪状・弁護報酬を巡るもの
担当・トミー vs アダム

白血病の患者を弁護した際に、無償で弁護する変わりにトミー
はその報酬を保険証書として受け取ったというもの。
初めは判事はトミーに対して否定的見解を見せていたけど、
結果として弁護士というのはビジネスであり、報酬に関する
違法性は認められないとしてトミーが勝利する。
アダムはトミーの依頼人が亡くなれば利益を得るということで
利益の相反で訴えていたけど、残念ながら不当とは言えなかった。

この流れの中にもせめて、バロウズ家に何らかの金銭的な
切迫感でも有れば別なんだろうけど、ちょっぴり的が掴み
づらいものが有った。一度例外を許せばその後の判断が
難しくなるとするトミーの主張も全く分からないでもない。

被害者・ハンナの母・Romy Rosemontは、gleeでは
フィンの母親・キャロル役を演じていたね。

■その他

ジェナの降板

このエピソードが本当に最後なんですね。
まぁ正直この形態の事務所になってからジェナの役割は
かなり不要になってしまったのも確か。弁護士ドラマを
描く上では、ここらが彼女の役割としての潮時って感じ
もする。ただ創立当初のメンバーが居なくなっていく
寂しさを覚えるし、事務所が大きくなるにつれて、それぞれ
の持つ方向性が変わってくるというのもまた当たり前の
様に存在するものだとは思う。


■使用された曲


ハリエット・“ハリー”・コーン (Kathy Bates) (特許法弁護士)
アダム・ブランチ (Nathan Corddry) (若手弁護士)
ジェナ・バックストローム (Brittany Snow) (ハリーのアシ、靴屋)
マルコム・デーヴィーズ (Aml Ameen) 大学生・麻薬中毒

キャシー・レイノルズ (Karen Olivo) 新人弁護士・元検事
トミー・ジェファーソン (Christopher McDonald) ハリーと共同
オリバー・リチャード (Mark Valley) ハリーを認める弁護士
ジョシュ・ペイトン (Paul McCrane) 検事から弁護士へ
チュンホア・ラオ (Irene Keng) アダムの元恋人
デミエン・ウィンスロー (Johnny Ray Gill) ウィンズローセキュリティ
ファン・ラオ (Kaidy Kuna) クリーニング店
リサ・スワーツ (Dana Sorman) トミーのアシスタント

キム・メンデルソン (Camryn Manheim) 地方検事補
シーラ・ヴィンソン (Sarah Steele) 17才・高校生
サブリナ・ウェルス (Romy Rosemont) ハンナの母、原告
ハンナ・ウェルス (Mary Jon Nelson) 虐められて自殺
--- (Scott Klace)
ジュード・キャンベル (Vanessa Bell Calloway) 判事
--- (Dave Florek)
ジェニー・ディーン (Noemi Del Rio) ハンナの親友・証言
ポール・ヴィンソン (James DuMont) シーラの父
マーシー・ヴィンソン (Missy Doty) ポールの妻
--- (Jaxy Boyd) Jury Forewoman
--- (Tim Scanlon) Bailiff
--- (Dingani Beza) Loft Assistant

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