続ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所
Harry's Law (アメリカNBC 2011年〜) シーズン2

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10 Dec. 2012
第8話 ある一線 Insanity

脚本/Devon Greggory、Lawrence Broch
監督/Arlene Sanford
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冒頭陳述。
法廷で検事のケプラーは、オギルヴィー大学で起きた銃乱射
事件のVTRを陪審員たちの前で公開する。被告人で被疑者の
マシュー・ゲイルズ。彼は冷酷な殺人鬼だと訴える。
この事件で学園内にいたエイドリアン・ショウパトリック・
ウィルズ
エマーソン・ケイシーは射殺され、ジャニス・キャ
ロル
も血まみれの状態で放置されていた。マシューのことを
弁護することになったオリーとキャシーは精神疾患を訴える
が、ケプラーはこれは精神疾患ではなく計画的な復讐事件だ
と語る。ケプラーは取り調べの際に本人が「僕は正気だ、3人
とも殺されて当然だ」と言ったのだと語る。
しかしオリーはそんな検事に反論する。犯行に及んだ時には
精神的な疾患により善悪の判断が付かない状態だったこと。
検事は被告が統合失調症だという事を意図的な話していない
事を告げ、彼はその日に起きた出来事を覚えていないのだと語る。
フローリッドリーサイコティック状態だったのだという。
ブライアン・ゲイルズは被告マシューの兄だが、両親を幼い
時に交通事故で失った後、兄弟は別々の里親の元に引き取られ、
ブライアンが大学生になった頃、彼はマシューを引き取り
育てたが、ブライアンは虐めを受けて死亡したのだという。
今回の被害者である3人によって虐めを受けていたもので、
大学の友愛会の入会儀式の際に、無理矢理酒を飲まされて急性
アルコール中毒によって亡くなった事を語る。彼の兄の死が
彼の病気を悪化させたのだという。正気で判断力が有ったのか
それとも病気だったのか。裁判の争点となっていく。

オリーたちは事務所に戻るとハリーに冒頭陳述は成功だった
と報告。しかしキャシーは少しオリーの冒頭陳述は冷たい感じ
がしたと告げる。オリーはキャシーがハリーからその質問を
受けた際に「あー」と話したことでオリーは難癖を付けられた
と考え激怒する。ハリーはあんたらつきあっている訳じゃない
よねと問うと、公判に影響が出たら困るので二人仲良くやって
欲しいと語る。

一方アダムの元にはチュンホアと父のファン・ラオが相談に
来る。「土地収用」によってファンが営業しているクリーニング
店のビルを政府が権利を行使してきたのだという。土地収用とは政府
が土地を取得することで公共の利益の為にするもので、然るべき
保証金が出ることをチュンホアたちに説明する。政府は経済的
開発の為に4つのビルの土地収用を行おうとしていたのである。
ファンが営業する辺りはスラム化している為に、土地の再開発
によって治安を回復させようとする意図が有るのだという。

一方トミーの元には、原告であるアン・ハリントンが弁護士と
共にやってくる。トミーのクライアントはエコ葬儀社を運営
しているノーマン・ミラーだった。アンの母は私と同じで
エコロジストであり、普段から電気自動車やオーガニック食品
を採っていたのだという。母親が亡くなり、エコ葬儀社を運営
しているミラー氏の葬儀社に頼んだ事を告げ、その葬儀社では
棺を使わず、墓石も立てず、遺体の防腐処理もせず、遺体を
土に返すという事をしているのだという。しかしミラーは
市場にオーガニックの野菜を売り出したりもしていることを
告げ、人の遺体を肥料として利用しているのだという。私の
母を肥料にして作った野菜を私は今まで食べていたのだとして
ミラーを訴えることにした事を語る。

銃乱射事件。
生存者であるジャニスの証言をする。
車椅子で法廷に来た彼女は、もう歩くことは出来ず、また腹部
に弾丸を受け子どもを妊娠することも出来ない体になっていた。
私は銃弾を受けた当初は何が起きたのか分からなかったが、
話を聞いて人生が終わったと痛感したのだという。ケプラー検事
はジャニスに対して当時傷ついた貴方に被告のマシューはなんと
声を掛けたのかと尋ねると、「済まなかった、狙ったのは君じゃ
ない」と言っていたのだという。被告人とはセラピストの勧め
で事件後に逢った事を告げ、彼は撃ったことを後悔しているよう
だったが、撃ったこと自体は忘れているようだったと語る。
そのこと自体は本心から言っていると信じたというジャニス。
しかしケプラーはその後事件当日のVTRを陪審員の前で見せる。
するとマシューは「3人とも殺されて当然」だと語っていたのだ
として証拠として提出する。

事件の流れは検察側に有った。
オリーはキャシーに対して、君は最初からこちらのクライアント
が有罪だと思って対応している事を告げ、ハリーの前で彼女に
は問題がある事を告げ事務所から出て行かせるべきだと語る。
キャシーはこの裁判にはマイナスだとし協力的じゃないと。
キャシーはどうみてもマシューの犯行は計画的なのに、心神耗弱
を無理矢理唱えようとしているからだと語る。ハリーは今、
キャシーを外せば陪審員の印象が悪くなるのでプロとして協力
して欲しいという。またハリーはオリーに対してもキャシーへの
態度を改めるよう語る。
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    ●大学構内・銃乱射事件

罪状・3件の加重殺人及び、1件の殺人未遂
担当・オリー、キャシー

復讐殺人に於いて、心神耗弱を訴えるというありがちなもの。
ただ事件の内容自体がアメリカのキャンパス内で起きる事件と
いう事で、コロンバイン高校で起きた事件以降、銃乱射事件
自体がアメリカでは悲しいことに"ありがち"になっているところ
が恐い。

原告側が検察であり、被告の少年を担当したのはオリーとキ
ャシーという仲間内でも天敵同士というのだから厄介な事情
が絡んでくる案件だった。そもそも少し前からハリーはオリー
とキャシーの姿を見て付き合っているのではないかと予期し
ていた感じもするのだけど、先見の明が有っての発言だった
のかな。

被疑者のマシュー。
確かにこんな人物が心神耗弱を理由に治療施設を経由して
世に放たれるとなると怖すぎるものがある。またどんな理由
で発砲するかも分からないし、前例を作ると似たような
殺人事件も増えてくる。
両親を失い、そして兄さえも失ったことで、虐めて殺した
人物に復讐したい気持ちは分かるのだけど、明らかに計画性
は有るわけで、本人は善悪に対するモラルも持ち合わせている
と思う。

オリーが上手いこと正気を失う瞬間は常にあるのではない
事を訴えたり、コロンバイン事件のようなものを経験して
いるキャシー自身に容疑者の気持ちを擁護するような弁論を
通して無実を訴えさせるというのはかなり酷な状況だった。

相手の検事局の女性が、コールドケースのキャット
だったのが好印象。

●アン vs エコ葬儀社

罪状・死体に対する冒涜
担当・トミー

エコ葬儀と称して、遺体を土に返すという葬儀社だが、
人間を土に返した後にそれを肥料として野菜を育てている
という究極のエコリサイクルを展開している男性に対する
違法性の是非が問われるもの。
理論的に言えば、人間だって肥料となり、地球の環境のサイ
クルの一環として組み込まれてもおかしくはないというもの。
しかも難儀なことに亡くなった母親も土に帰るエコ葬儀を
奨励している。

この世が如何に有害物質に溢れているのか。
葬儀が如何に地球にとって有害なのかを説く辺りの
トミーが主張が巧みだったので、なんとなく納得させられて
しまうのだけど、流石に人間のエコ意識が高まろうとも
人の死体を肥料にして人の口に入るものを作るということを
理解しようとさせるのは相当なものがあるように感じる。

法廷で陪審員に問えば確実に有罪なので法廷には持ち込ませず
判事の裁量で決めたというのがある意味凄い決断だった。
せめてこれまでしたことに対する罪には問わなくとも、
今後は辞めさせるくらいの条件を付けるべきじゃないかって
感じだった。

●土地収用

罪状・政府の不法収用
担当・アダム

シーズン1以降何をしているのか分からないキャラクターが
多い中で、チュンホアもその一人だったけど、前回久しぶりに
登場したかと思えば、またレギュラーとして登場していく
ことになるのかな。
店は政府から没収されるがその補償金がどれだけ出るのか
が気になるところ。
アダムはチュンホワを靴屋件秘書として雇うことにする。
ハリーは一度寝た相手との縁を考えると、そうすべきでは
ないとするが、いざチュンホワから感謝されると流石の
ハリーは自分からは言えなかったようだ。

■その他



■使用された曲



■検索用キーワード




ハリエット・“ハリー”・コーン (Kathy Bates) 特許法弁護士
アダム・ブランチ (Nathan Corddry) 若手弁護士
キャシー・レイノルズ (Karen Olivo) 新人弁護士・元検事
トミー・ジェファーソン (Christopher McDonald) ハリーと共同
オリバー・リチャード (Mark Valley) ハリーを認める弁護士
ジョシュ・ペイトン (Paul McCrane) 検事から弁護士へ
チュンホア・ラオ (Irene Keng) アダムの元恋人
ファン・ラオ (Kaidy Kuna) クリーニング店
リサ・スワーツ (Dana Sorman) トミーのアシスタント
ヴィニー・デルガド (Frank Renzulli) 探偵

キャスリーン・ケプラー (Tracie Thoms) 地方検事補
ルーカス・カークランド (Matt Servitto) 判事
ジュド・キャンベル (Vanessa Bell Calloway) 判事
アナ・ハリントン (Cheryl White) 原告、エコ葬儀社を訴える
デイル・スレーター (A. Russell Andrews) 刑事
ジャニス・キャロル (Vanessa Sapien) オギルヴァー大学学生・生き残り
--- (Alan Ariano) Foreman
ノーマン・ミラー (John Billingsley) エコ葬儀社
--- (Les Brooks Jr.) Grieving father
マシュー・ゲイルズ (Joseph Fuhr) 銃乱射事件、次男
--- (Bobbi Brown McRae) Grieving Mother
ホルボーン (Erik Palladino) Ms. Harrington's Lawyer
ボナー (Paul Schackman) 医師
ブライアン・ゲイルス (Alex Arleo) 長男、虐められて死亡
--- (Dingani Beza) Loft Assistant

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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