ホームランド
Homeland

オリジナル:Gideon Raff ("Prisoners of War")

http://video.foxjapan.com/tv/homeland/
http://www.dlife.jp/lineup/drama/homeland_s1/




 

Dec. 11, 2011
第11話 信念と覚悟 The Vest

脚本/Meredith Stiehm、Chip Johannessen 監督/Clark Johnson
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ブロディはナジールの息子と暮らしていた頃、イラク北部に
アメリカ軍の無人偵察機によって投下された爆弾によって、
民間人を巻き込んだ死亡事故が発生し、ナジールや彼と精通
しているサウジアラビア外交官のザハラニから、ウォルデン
副大統領に近づくように言われる。案の定ウォルデンは大統領選
に際して、ブロディに出馬を打診してくる。一方ザハラニが
トムと連絡を取っている事を知ったキャリーたちは彼を脅して
トムをおびき出そうとするが、ファラガット・スクエアの噴水
で待ち合わせしていた際に、近寄ってきた男はスーツケース
の中に爆弾を仕掛けていた為に、それに気がついたキャリーは
止めようとして爆風に巻き込まれて負傷する

エスティスは爆発テロ騒ぎに関して、専用機は使えないことを
告げ、現在大統領・副大統領は狙われている事を告げる。
副大統領は決してテロリストを恐れていないとし、自由の国の
リーダーがトムのせいで臆病者に見られたら困るのだと言われ
るが、相手は狙撃兵でありヘリを飛ばせば墜落させられると
語る。

ソールは今回のトム捕獲作戦が国内16の機関が知っていたこと
を突き止め、エスティスに対して内輪の人間が情報を漏らして
いる事を告げる。そんな中、ウォルデンがエスティスに会いたい
と言ってきているとのこと。現在ウォルデンは緊急の保全措置
として、シェルター内での生活をしていたのである。キャリー
はまもなく退院できる筈だとソールは報告する。

ソールは病院に行く。
するとキャリーは受付の女性に緑のペンが必要なんだとして
興奮している姿が合った。それを見たソールはキャリーを
落ち着かせるが、情報が多すぎてパンクしそうだというキャリー。
ナジールのパターンを考えていたら、狙撃兵一人にテロを任せる
筈はないとして、何か集団で大きなものを狙う筈だという。
ウォルデンを狙撃しようとしているのは本来の目的ではない
のだろうとし、一週間以内に何かが起きる事を告げる。また
トムは単なる駒の一つに過ぎないのだとし、計画の中では大した
役割ではない事を告げる。キャリーは最重要項目を示す緑の
ペンが必要だと訴える。

一方ブロディ家では、ブロディが出馬する前に家族でペンシル
ベニア州・ゲティスバーグに一泊旅行しようという事になって
いた。デイナザンダーと約束しているので自分は留守番して
いたいのだとするが、ジェシカはパパが選挙戦に出馬するように
なれば会えなくなるのだとし、その前で家族の思い出を作ろう
と告げる。ブロディはザンダーにもその事を告げ、了解を得る
のだった。

ソールは医師のジェレミーに対して、キャリーの様子はどう
なっているのか?と問う。彼女の主治医が不在なので詳しくは
分からないが様子が変なので安定剤を処方する事を告げる。
ソールはキャリーと会話すると、キャリーがあまりに早口で
危機的状況が訪れようとしている事を主張した為に、何を
言っているのか分からない事を告げる。ソールはキャリーに
主治医は誰かと問うと、姉のマギーだと語る。

デイナはゲティスバーグに向かう途中、終始ビデオカメラで
撮影していた。
息子のクリスは今から向かっているゲティスバーグについての
歴史を勉強する。「4世代と7年前、先祖はこの地に新しい国を
作った」「自由の理念を尊びすべての人が平等の国だ」
書かれている事を告げるが、クリスにはよく分からないという。
ブロディは1776年の独立戦争のことを言っているのだと説明する。
デイナは撮影する中で、ブロディの体に付着していた傷跡が
癒えていることに気がつく。

ソールとキャリーの元にマギーがやってくる。
ソールは彼女にキャリーの病気についての説明を求めると、
彼女は双極性障害なのだという。薬で抑えているが爆破事件に
よって躁状態に陥っているのであろう事を告げる。リチウム
濃度を上げれば症状は治まるのでクロナゼパムを処方するが、
双極性障害が落ち着くまでには一週間程度は安静にしていなけ
ればならない事を告げる。安定期に入るまでは24時間監視して
いる人がいないと危険である事を聞かされる。マギーは7時ま
では自分が見ているので、その後ソールにキャリーの面倒を
見るよう頼むのだった。

エスティスはシェルターにいるウォルデンに会いに行く。
ウォルデンは8時間もここにいる事に不満を述べ、敵はたった
の一人だろうという。ウォルデンは来週には大統領選挙に
立候補するので地下に隠れている場合ではない事を語る。
しかしエスティスは今外に出るのは危険なので延期して欲しい
と告げる。隠れているやつに投票するやつなどいないとして
何とかするようエスティスに強く要請する。君だって長官の座
で欲しいのであればトムを探すことに集中しろと告げ、誰か
一人生け贄として首にするよう語る。

ゲティスバーグに到着した一行は、名所を見て回る。
リトルラウンドトップと呼ばれる場所で起こったメイン州
出身の指揮官のエピソードをブロディは息子たちに語って
聞かせるのだった。
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■爆発事件その後・・・

キャリーが爆風で凄い吹っ飛び方をしていたので大丈夫かなと
思っていたけど体は取りあえず大丈夫だったみたい。
ただキャリーが元々持っている双極性障害の事実がソールに
伝わってしまった。いつまでも隠し通せることではないので
これはこれで良かったのだと思うけど、もう少し別の遺伝的
疾患が隠されているのかと思っていた。
双極性障害を持つ身でイラクに赴任していたとかちょっとあり得なく
ないだろうか?
ソールはバグダッド就任後のキャリーの異変に気がついていた
のに声を掛けなかったとして後悔していたけど、キャリーは
大学時代からその傾向があることを告白していた。

■ブロディがいよいよ動き出した

家族旅行と称して爆弾ベストを受け取りに行くという姿。
英語のサブタイトルがThe Vestなので、まさにそれを象徴として
いた今回のエピソードだけど、Bestという単語に引っかけている様な
感じにも思えるところ。

ブロディが自爆テロを考えているとは思わなかったけど、息子に
南北戦争に於けるゲティスバーグの戦いを語って聞かせる辺り、
意味深いものが有りそうだし、遺言とも思える言葉を子供たちに
語って聞かせていくという辺りがまた、その意図が感じられて
寂しいものがある。

アメリカの歴史に関してはまるで詳しく無いけど、この手の南北戦争
時代の戦術や著名人を引用する辺り、ドラマ「ラスベガス
エド・デラインを彷彿とさせる。海兵隊員を含めて軍人はアメリカの
歴史、特に南北戦争時代を学習するものなのだろうか?

メイン州出身の教師・ジョシュア・チェンバレンは銃撃を止めさせて
兵士に銃剣を構えさせ戦線を守らせたという。
太平洋戦争に於けるアメリカ・連合国軍に対して竹槍で刃向かった
日本兵士の話はよく聞くけど、大は小を兼ねるにしても程度があるな。

■キャリーの躁状態が好転

双極性障害というと、落ち込んだ様な鬱状態とハイテンションな躁状態が
交互に入れ替わるような状態が続くもの。
ハイテンションモードの際に、キャリーはこれまでの事件の経緯を
時系列上にまとめ上げて、ナジールが黄色の時代は活動が静かな時期、
緑の時期は復讐を激しくしている時期、そして今現在は紫の状態だと
いう。ソールがまるで自分手柄のようにまとめ上げていたけど、
特に犯罪のロジックをまとめ上げたという訳ではなく、色分けして
壁に貼りだしただけの状態。
ただ人から見れば、壁に張り出された顔写真入りの資料の数々まるで
クリミナルマインドに於ける猟奇的殺人犯の光景そのものだし、
キャリーがブロディの意図に気がついた為にブロディに踊らされた
エスティスが完全に誤爆しているし、無能な上司を持つとホントに
困るという典型だった。ただこの流れは、ソールも周知の事実なのだろう
し、誤解は解けそうな感じがする。
24を作った制作陣らしく、ジャックがCTUから孤立していくような
様子をキャリーに演じさせている感じだね。

■デイナ頼み

ソールがキャリーに対して、帰国後の変化に気がついてあげられなかった
事に対する責任感を述べていた。
その人となりの変化・異変に気がついてあげられるのはやはり身近に
いる人だけなのだろう。そんな人が近くにいることはありがたいことで
有る。最近まで放送していた日本のドラマ「名もなき毒」はまさにこの
パターンであり、犯罪を犯すもの、直前で抑止できるものの違いは、
近くでそれを止める人がいるかどうかの差で有った。

デイナがブロディの異変に気がつき、ビデオカメラに撮影していた
り、また怪しげなアイテムを購入していることに気がついている。

不思議なのはブロディには守るべき家族がいるのに、イラクの家族を
優先してしまうのだろうか。
家族を優先するよりも広い目で見たアメリカ政府の腐敗というものを
解決するために家族を犠牲にしてしまうのだろうか。

■使用された曲

・Sean Callery Feat. Chris TedescoのHomeland Main Title
・Sean Callery Feat. Chris TedescoのHomeland End Title
・Tomasz Stanko QuartetのTrista


■検索用キーワード


キャリー・マシソン (Claire Danes) CIA
ニコラス・ブロディ (Damian Lewis) 2003年行方不明、軍曹
ジェシカ・ブロディ (Morena Baccarin) 妻、マイクと不倫
クリス・ブロディ (Jackson Pace) 息子
デイナ・ブロディ (Morgan Saylor) 娘
ソール・ベレンソン (Mandy Patinkin) キャリーの上司
デビッド・エスティス (David Harewood) CIA副長官・黒人
マイク・フェイバー (Diego Klattenhoff) ニコラスの同僚、メガネ
ピーター・クイン (Rupert Friend)
ヴァージル (David Marciano) 盗聴、ハゲ
アブ・ナジール (Navid Negahban) アルカイダの長
マックス (Maury Sterling) 盗聴、弟、尾行、メガネ

エリザベス・ゲインズ (Linda Purl) "リジー"、副大統領主任政治顧問
フォスター (Scott Bryce) 海兵隊・上官
ラキム・ファイサル (Omid Abtahi) ブライデン大学助教授
アイリーン・モーガン (Marin Ireland) ラキムのパートナー
ラティフ・ビン・ワリド (Alok Tewari) 皇太子の執事長
ダニー・ガルベス (Hrach Titizian) CIA職員、エステスからキャリー監視を
マギー・マシソン (Amy Hargreaves) キャリーの姉
フランク・マシソン (James Rebhorn) キャリーの父
アフサル・ハミド (Waleed Zuaiter) テロリストの一員
ミラ・ベレンソン (Sarita Choudhury) ソールの恋人、インド系
ルビー・マシソン (Renee St. Gelais) マギーの娘
ジョジー・マシソン (Rachel St. Gelais) マギーの娘

ヘレン・ウォーカー (Afton Williamson) トムの元妻
トム・ウォーカー (Chris Chalk) 海兵隊員、帰還していた
ルーカス・ウォーカー (Jaden Harmon) トムの息子
ウィリアム・ウォルデン (Jamey Sheridan) 副大統領

--- (Nasser Faris) テイラー/紳士服専門の仕立業、爆弾を製造
サンダース (Charles Borland)
Dr.ジェレミー (Benjamin Pelteson) 医者
グロリア (Gina Stewart) 看護師
--- (Ronald Ogden) Sweeper
--- (Tom Turbiville) Patron in Diner
ザンダー (Taylor Kowalski) デイナのボーイフレンド
--- (Cabrenna H Burks) Patron / Demonstrator
--- (Harley Castro) Marine Guard
--- (Jaxson Mitchell) Gettysburg Field Trip Student
--- (Rigo Nova) Gettysburg Park Ranger


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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