ジェシカおばさんの事件簿
(Murder, She Wrote)





23 Apr. 1988
第8話(2) 嘆きのコメディアン Birds of a Feather

監督/John Llewellyn Moxey 脚本/Robert E. Swanson
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白いスーツを着たハワードは、ドレイクが愛犬と共にランニング
している所に行くと、そろそろ約束の期限が過ぎたので金を
払って欲しいという。ドレイクは終わった時点で払うというが、
あの仕事は嫌だったが、約束通りやるだけはやったのだとし、
報酬を払ってくれという。しかしドレイクは今夜スッポカしたら
一銭も払わないとしてハワードを追い返す。

ハワードは明日結婚式を迎えようとしていた。
新婦のビクトリア(ビッキー)はリハーサルの為に教会に来ていた
が、ハワードが約束の時間になっても現れなかった。ジェシカ
おばさんは既に東海岸・メイン州からやってきてホテルに到着
していることを語る中、ハワードが遅れてやってくる。ビッキーは
安心した顔を見せる中、リハーサルを終えたらジェシカおばさん
と共にレストランに行こうとするが、ハワードは仕事があるの
で行けない事を語る。
仕方なくビッキーはジェシカと共に二人でレストランにいく。
ジェシカが住むメイン州産の海老料理の店ということで
楽しみだった。
ビッキーと食事をしながら、ハワードとの出会いなどを聞く。
彼とはニューヨークで知り合ったこと。一年前に彼はオフブロー
ドウェイの芝居をしていたのだという。今は保険会社に勤めて
いるが、大学時代には「チャーリーのオバ」という芝居に出て
主役を演じていた事を語る。何故その彼が生命保険の会社に
勤務しているのかと問うと、いつまでもうだつの上がらない
事ばかりしていたら結婚が出来ないと言っているのだという。
それで半年前にサンフランシスコにやってきて、今の仕事に
就いたとのことだった。ビッキーは彼の仕事が何でアレ結婚
したいのだという。でも不安を持っていると語ると、ジェシカ
は誰でも土壇場に於いてはそんな気分になるものだと語る。
しかしビッキーはサンフランシスコに渡ってきて現在5日目だ
が、まだハワードは案内もしてくれていないという。更に
心配になってオフィスを尋ねたら、一ヶ月出社していないと
言われたとのこと。結婚式のリハーサルでは目の下にクマが
出来ていたことや、香水の匂いがしたことなど気になるとし、
彼の部屋にナイトクラブのマッチが散らばっていたのだという。
ナイトクラブに行って確認したいが、愛しているのにスパイ
するようで気が引けると語る。ジェシカは愛しているのならば
それも仕方のない事だという。

ナイトクラブでは、アル・ドレイクがオーナーを勤めていた。
経理のバーバラはアルの元にいくと今夜も満席で繁盛している
事を語る。アルの元に芸能マネージャーをしている、ピル・
パターソン
がやってくると、フレディの件で話が有ると告げ、
彼には契約が残っているがもう少し幅広く仕事をさせたいと
語る。するとアルは彼の人気が出たのはこのクラブのお陰だ
として、辞める気ならば考えがあるという。元々裁判になれば
俺が勝つだろうと語る。

そんな中ナイトクラブでは司会者が次々と芸人たちを紹介し、
観客達を楽しませていく。専属芸人のフレディ・ヨークが登場
する。
それと共にドレイク夫人が店にやってくると、クラブの店員
の一人(Robin Bach)は、フィリックスに話して、すぐに社長に
夫人が来ていることを知らせて欲しいと語る。

その頃、ジェシカとビッキーはナイトクラブの客としてステージ
を見ていた。何処かにハワードがいるのではないか。
女装したミッシェル・デュポン(マイク)が舞台に立とうとして
いると突然ドレイクさんが撃たれたとしてバーバラが叫びながら
舞台から飛び出してくる撃ったのはあの人だと告げると、
なんとそれは女装をしたハワードである事を知る。

話を聞くと、バーバラが社長のオフィスに行ったら、ハワード
が銃を手にしていたとし、社長はソファーに座って撃たれた
状態だったという。私が叫ぶとハワードはその場に銃を投げ出
して逃げたのだという。
勾留されるハワードの元にビッキーは現れると、刑務官に
対して自分は婚約者だとして彼に会わせて欲しいと頼む。
ビッキーは彼に会うとハワードは今の仕事のことを話そうと
していたが言えなかった事を謝罪する。しかしビッキーは寧ろ
女装だけで良かったとして、浮気しているかと勘違いしていた
ことに対して反省する。ボクはドレイクを殺していないとする
とビッキーもそれを信用する。

現場を捜査するのはノバック警部だった。
現場でバーバラから一部始終を聞く。ジェシカもその部屋に
やってくると、被害者の服に羽根が付着している事を指摘
する。しかしノバックはジェシカに外に出るよう要求する。
ノバックは署に関係者を連れて行くと一人ずつ調書を取って
いく。銃の指紋を採取する中、ジェシカもまたノバックの元を
尋ねると、急いで硝煙反応のテストをする様要求する。
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ジェシカは親族の結婚式の為にサンフランシスコへやってくる。
ビッキーは彼・ハワードは元々は役者志望の男性だったが
結婚するに際してきっちりとした仕事をするとして保険会社
に勤務し始めたという。しかしそんな彼の行動に不審な点が
見られ、不安である事を口にする。

毎回地元で事件が起きるというのも無理があるし、毎回
親類や友人の関係者が事件に巻き込まれてしまうのには
少々癖が有るのでその辺をどのようにして描いていくのか。

今回はエンタメ界での出来事。
契約に縛られる芸人たちと、芸人から搾取する悪徳の経営主
の構図が有り、流れ的には阿漕な商売をしているので
殺されるべくして殺されてしまった感じもするけど、
生前の彼を殺す動機が有る人物にはどんな人物が居たのか。
その数が多いことがある意味問題だったのかな。

悪きよき時代のシカゴとかラスベガス辺りのエンタメ界に
於けるナイトクラブの契約問題のトラブルって感じの雰囲気
だった。

やたらとみんなが動物を飼っているというのもちょっぴり
不思議な感じがしたけど、動物の羽根だと思っていた
被害者の服に付着しているものが最終的には殺害のアリバイ
トリックの重要な謎解きの役割を果たすので、意図的な
ものが有ったのかも。
ただジェシカが最初に服に羽根が・・・という時点で殺し
がどのように行われたのかについてはある程度想定出来る
ものが有ったな。

上手く描かれていたのは、銃を巡り硝煙反応と銃に付着する
指紋の謎というものの因果関係をさらりと述べたところかも。
ジェシカの行動には無駄がないことも有って、彼女が起こして
いるリアクションそのものが見逃せない。
一見すると今回の出来事も、捜査の過程でバーバラを探す
際に間違ってヨークの楽屋に入ったということが一つの
ポイントとなったね。

私の家系では過去一人しか殺人を犯していないとして、1777年
の事件の事を口にしていた。ハワードは憎めない人物だった
だけに殺しの犯人ではなくて良かったね。
最後はまぁ都合良く仕事が見つかってしまうということで
違和感が有りながらもそれなりに気分良く終われたのかな。


ジェシカ・フレッチャー (Angela Lansbury) 小説家

ビル・パターソン (Bart Braverman) 芸能人マネージャー
ハワード・グリフィン (Jeff Conaway) コメディアン、ビクトリアと婚約
ビクトリア・ブランドン (Genie Francis) ジェシカの親戚
マイク・デュポン (Richard Gautier) 女装の歌手
フロイド・ノバック (Harry Guardino) 警部
フレディ・ヨーク (Gabe Kaplan) ドラムを使ったコメディアン
アル・ドレイク (Martin Landau) クラブ経営者
キャンディス・ドレイク (Carol Lawrence) アル夫人、マイクの不倫
バーバラ・スティーブンソン (Barbara Rhoades) クラブ・経理
--- (Robin Bach) Maitre d'
--- (John O'Leary) Minister
チャーリー (William Phipps) 刑事
--- (Brian Avery) クラブ司会者
--- (Gary Pagett) Security Guard
--- (Herndon Jackson) Waiter
--- (Tony Ballen) Waiter
--- (Nick Savage) Leather Guy



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