LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン17





October 13, 2006
第8話 殺人の責任 Release

監督/Michael Pressman 脚本/Rick Eid、Nicholas Wootton
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テレビカメラが回るクラブの中には300人の女性たちが酒に酔い
踊っていた。アダルトビデオの"いけない娘たち"というDVDが
好評であり、主催者のクリス・ドレイクは、女性たちを盛り上
げて露出度をどんどん求めていくというものだった。そして
気が合う相手にはクラブの表に止めてあるバスに連れ込むと
その様子をビデオカメラに撮影するものだった。
クリスによって導かれた二人の女性はクリスと共にバスの中に
入って行くと、なんとバスの中ではスタッフの一人・ハドソン
ムーア(26歳)
が鈍器で殴られ死亡しているのを目にする。

ニーナたちが現場へとやってくる。
被害者のハドソンはタブロイド誌によくゴシップが掲載されて
いる人物で、親の資産が50億円だというだけで有名人だった。
この撮影の主催者を捜すエドは、クリス・ドレイクだと聞く。
鑑識によると犯人は相手を殺害した後、バスの窓から逃げたで
あろう指紋の形跡が見つかっているのだという。
エドはこんな撮影で得るものとは何かと尋ねると、栄光の
"ホットパンツ"だと語るニーナ。

凶器はシャンパンのボトルだった。窓枠の指紋は照合しても
前科がない人物で特定出来ず、ボトルからも潜在指紋は出ない
のだという。またバスから出入りした人物を誰一人目撃されて
いないことも有った。
関係者から話しを聞くと、被害者を恨んでいる人はいたのかと
問うと、元恋人の悪口をよくハドソンは語っていたという。
ハドソンの携帯の最後の履歴はブライス・ムーアというハドソン
の兄だと分かる。メッセージが吹き込まれていて"逃げても無駄
だ・・いつか自分の行動の報いを受けることになるだろう"
書かれていた。アニタは昨日のパーティーに彼が来ていたか
どうかを調べて欲しいと語る。

8月10日(水)・ブライス・ムーア家
ブライクについて話を聞く。特に録音に吹き込んだメッセージの
意味を知りたがるニーナたち。すると彼はヘップルホワイト
いうクラッカーメーカーで旧家で資産家の孫のポールが最近
ドキュメンタリー番組を制作し始めたのだという。初のタイトル
は"暇人"でセレブたちの暇な生活を3日密着して撮影していたと
のこと。弟のハドソンは私生活を明らかにしたことで、家名が
汚されると考えたのだという。最後に逢ったのは6週間前で、
昨日はチャリティオークションに参加していたという。
弟のことで何か気になっていることは有るかと問うと、サマンサ
ベレスフォード
と別れたことだという。良家の娘だった。

サマンサから話を聞くと、確かにハドソンとは半年付き合ったが、
友人の悪口を紙面で書いたので別れたというもの。先週のカタリ
ストで出会ったのが最後だという。彼はドキュメンタリーに
ついては派にしていなかったとし、パーティー好き、女好き
であり、別れた理由もそこにあると語る。最後に別れた時には
田舎くさい子を連れていたとし、恐らく私を嫉妬させる為に
連れていたのだろうという。クリスとは一瞬だけ付き合ったこと
はあるがポルノ制作をしている人物など両親が許すはずもない
ので別れたとのことだった。

8月10日(水)・"いけない娘たち"のオフィス
クリスからサマンサから聞いた話の事実関係を聞きに行く。
サマンサを巡り、ハドソンだけでなくクリスも付き合っていた
事も有って三角関係に有ったであろうこと。しかしクリスはそれ
を否定し、自分は確かにサマンサに気があったが、ハドソンの
方はサマンサとの関係はどうでも良いと思っていたのだという。
当日のアリバイを聞くとパーティー会場で仕事をしていたとし、
ボディガードのディオンが46時中ソバにいた事を語る。

クリスについて27分署では話合うと、確かに金持ちで女性に
不自由をしていないのに一人の女性の為に殺害するだろうか?
とするものが有った。
そんな中、ニーナは拘留中のリチャード・コンデルという容疑者
が何か知っているかも知れない事を語る。彼は音楽プロデューサー
で、麻薬の囮捜査官とコカインの件で取引しており、ハドソン
の時計を所持していて当日に逢っていることが分かる。そして
昨日のトリガークラブでのパーティーのドリンク券を持っていた
人物だという。

8月11日(木)・トリガークラブ
8月12日(金)・罪状認否
10月18日(火)・クイーンズ大学
11月7日(月)・高位裁判所
11月11日(木)・高位裁判所
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"いけない娘たち"というアダルト向けのDVDを販売し、大金を
儲けているクリス・ドレイク。そんな彼の会社が所有する
バスの中で、クリスとパートナーを組んでいたハドソン・ムーア
が現場に有ったアルコールのボトルによって殴打されて殺害され
ているのが発見される。
クリスは当時バスに近づいたことを否定するが、防犯カメラの
映像から、金髪の女性とクリスがバスの近くで会話し、二人で
一緒に入って居ること。そしてクリスだけが先に出てきたかと
思えば、今度は入れ替わるようにして被害者の男性・ハドソン
がバスの中に入っている事から女性・ニコールが最重要容疑者で
有る事を知る。当日のパーティーにいたニコールという名前の
女性客は三名いた為にそれぞれに話を聞いていくと、現場の指紋
からニコール・フリンというクイーンズ大学に通う女子大生だ
と判明する。

相変わらず複雑なものがあるエピソード。
金持ちならば何でも許されてしまうというアメリカのドラマには
よくあるネタだけど、問題は殺害した本人は女性であり、性的関係
を結んだ書類がある状況の中で強姦罪が認められるのか。
そしてその後に彼女と関係を持つことになるハドソンの死を、
予見出来るものが有ったのかが争点として描かれることになった。

「重罪忙殺がきっかけとなった場合には誰が殺したのかは問題では
ないとの判例が有る」というマッコイさんは、今回判例を結構
引用していた感じ。

また今回の容疑者がビジネスと称して冒頭で2つの鉄則を語った
ことから、その後の流れに於いては誰もが2つの形に拘り主張を
貫いていく光景が皮肉な形で面白く描かれていた。

最近では日本でもリベンジポルノなんて言葉がマスコミを賑わす
ことが多いけれど、記録媒体が飛躍的に人々の間で普及したこと
によって、容易に人生を踏み外す為の道具として利用されて事例
が多くなったね。

大抵きな臭いことをしている人物には過去にも色んなことが
起きているハズで、特に性犯罪に絡んだ事件を起こしている
人物に関しては、叩けば埃の出る体なのだろう。

親が金持ちだというだけで特権階級に浸っている馬鹿な人間が
出たかと思えば、それに群がる人間もまた同様に存在する。
そして人の欲につけ込んで成金のような形で大金を得ている人物
がいて、そんな特権階級に憧れ、そしてその感情とは正反対に
嫌悪感を抱いているものも居るのだろう。

セレブの金を狙う女性の存在として「コービー・ブライアント事件」
が引き合いに出された。2003年7月4日に起きた事件で
女性はコービーから強引に性的暴行を受けたとされていたが、
後に女性は事件を前後して複数の男性と関係を持っていたことも
明らかになり、示談となった事例がある。

ドラマとしてはクリス側には相当有利な材料が揃っていた感じ
にも思えたし、あの一夜のVTRを見せられてしまうとやはり
陪審員としては有罪に導くのが難しいかなと思うところも有った。

過去にニコールと同様の立場にいた女性が自殺した現実が有った
ことと、現場のVTRを解析した結果、契約したのはあくまで
クリスとの間だけの関係だったけど、それをハドソンにもプレゼント
と称して生け贄のようにして与えたことが問題となり、結果として
上手いこと有罪に導くことになった。
強姦罪も重罪忙殺共に有罪ということで、司法取引ならば5年〜
15年だったけど、結果として25年以上終身刑となった。

判決直前にクリスが「僕は無罪になる。陪審員の中に必ず僕の
DVDのファンがいるからだ」とした言葉がなんとも言えなかったね。
しかも原題の"リリース"っていうのがなんだか凄いインパクトが
有るな。

金持ちのお嬢様サマンサ役の人は、「ホワイトカラー」
ニールの恋人・ケイト役の人だった。心持ち、訴えられた
クリスはどことなく角度によって2%くらいニール役のMatt Bomerに
似て見えた。



エド・グリーン (Jesse L. Martin) NY市警
ニーナ・キャサディ (Milena Govich) 27分署に着任
アニタ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事補
コニー・ルビローサ (Alana De La Garza) 地方検事補
アーサー・ブランチ (Fred Dalton Thompson) 地方検事
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)

ニコール・フリン (Kim Shaw) クイーンズ大学3年生・苦学生
ジョセフ・フリン (Brian Hotaling) 父、アイルランド系カトリック
アイリーン・フリン (Stephanie Cannon) 母
スウェイン (Adam Kaufman) 弁護士
デーブ・シュガーマン (Rob Devaney)
クリス・ドレイク (Tim Peper) "いけない娘たち"の主催者
サマンサ・ベレスフォード (Alexandra Daddario) 良家の娘、クリスは元彼
ブライス・ムーア (Daniel Cameron Talbott) ハドソンの兄
ロベルタ・パーキンス (Rebecca Watson) シェリルの母
リチャード・コンデル (Evan Lubeck) "The Bomb"、音楽プロデューサー
ディオン (Real Andrews) クリスのボディガード
ピーター・ウェリング (Russ Anderson) 判事
イーナ・ヘルマン (Ana Maria Jomolca) 判事・罪状認否の判事
ジル・カリグリア (Wrenn Schmidt) クイーンズ大学・ニコールの友
クロエ (Bridget Moloney) トリガークラブ店員
ニコール・カーロッティ (Dreama Walker) クラブにいた女
ニコール・ミルトン (Betsy Beutler) クラブにいた女
サラ (Dani Marco)
クリステン (Cristi Andrews)
--- (Sidney Williams) TARU Tech
--- (Brud Fogarty) Uniform Mons
--- (Josh Tyson) Wine Salesman One
--- (Matt Dellapina) Cameraman
--- (Clark Huggins) CSU Tech
--- (Tom Gottlieb) Clerk
--- (Robyn Hatcher) Foreperson
--- (Peter Conboy) New York City Police Officer
--- (Bill Sorice) Club Employee


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