LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン17





October 27, 2006
第10話 役員室への道 Corner Office

監督/Joan Stein 脚本/Rick Eid、Richard Sweren
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チャールズ・ディロンハリガンウウェッブ社(HW社)のオフィス
から出てくるとマスコミはこぞって彼にマイクを向ける。
HW社は全社員に対して役員が盗聴をしていたこと。マスコミ
はCEOのサマンサ・ウィーバーが辞職するのかと尋ねる。ディロン
は話事は無いとして車に乗り込むが・・・
ディロンは会社が所有するアパートのベッドの上で手を縛られた
状態で銃で殺害されて発見する。
検視官の話では、死亡推定時刻は昨夜8時から11時頃。
ディロンはニュージャージーに住んでおり、結婚指輪をしてい
た。サイフの金が抜き取られていたことから、状況からすると
娼婦に殺害されたのではないかというもの。しかし体液は
何処にも付いていないという。
アパートを管理しているエイドリアンから話を聞くと、HW社員の
役員ならば誰でも入れることを語る。ディロンはHW社でも法務
担当役員だったという。エイドリアンによると、金曜日に彼は
議会で証言する予定だったのだという。

妻のリンダ・ディロンから話を聞くと、夫は出張の準備で遅く
なるので会社所有のアパートに泊まると言っていたという。
脅迫などが有ったことはないとのこと。

10月12日(水)・HW社のオフィス
CEOのサマンサから話を聞く。ディロンのことを法律事務所から
引き抜いたのだという。エドとニーナは昨日のディロンの足取り
を知りたいとして知っている限りのことを尋ねると、5時から
会議が行われたこと。彼と別れた時間は5時35分だという。
彼はその後弁護士に会う予定だと話していたという。

フレミング弁護士に会うと、確かに彼とは6時頃会って、30分
会話したという。その後は飲みに行くと言っていたこと。
彼は今回の盗聴騒ぎで相当辛そうだったという。
彼は一体何を悩んでいたのかと尋ねると、HW社員が経営陣の
能力を疑問視する情報をマスコミに流したのだという。時代
遅れの商品の開発をしていると。サマンサはその情報源を
見つけてそいつを破滅させると言っていたとし、その雇った
警備会社が馬鹿なことをしでかしたと言っていたとのこと。

警備会社のオーウェンスから話を聞くと、彼は元警察官だった。
HW社の盗聴を監視する為に15万ドルを使って全社員のことを
見張らせられたとし、俺はただデータを集めただけだという。
この件で巻き込まれるのはゴメンだとして口をふさぐが、せめて
ヒントが欲しいという。すると俺ならばHW社の中で最近出社して
いない役員を調べるべきではないかというものだった。

首になった役員のコールドウェルから話を聞く。
電話の盗聴やスパイウェアを使ってパソコンを監視され、口座の
情報まで監視されていたという。経営陣の問題のある判断を
知る権利があるのでそれを匿名でマスコミに流しただけで不当な
ことはしていないという。サマンサは最悪な経営者だと。
火曜日の8時のアリバイを尋ねると、娘の保護者会に出ていた
としジョンソン先生と会っていたという。

アニタに現在までの捜査状況を報告する。
殺害に使用された銃はS&Wの38口径だったという。殺害現場の
指紋を検出したら200人分見つかっているとのこと。

ディロンの秘書のジャニスに尋ねると、彼の秘書になって5年
だという。弁護士事務所時代からの秘書であり、昨日の予定は
弁護士に会うのが最後のスケジュールだったという。マイク・
オーウェンズから先週なんどか電話が鳴り口論になっていた事
があるという。オフィスで怒鳴り合っていたが2、3分の出来事
だということ。

改めてオーウェンスから話を聞くと、アリバイ当時はテレビで
NBAの試合を見ていたという。口論について聞くと、リークした
人物を捜せと言われたのに、それを見つけたら今度はやり過ぎ
だとして文句をつけられたのだという。しかも検察に訴える
と言われたので怒鳴ったとのこと。完全に責任転嫁させられたの
だという。

リベラ刑事によると、ディロンの携帯の通話記録から、最後に
高級娼婦のエスコートサービスに連絡していることが分かる。

電話してきたヘザーという娼婦に話を聞くと、確かに逢う予定
だったが相手からキャンセルされたという。アトランティック
ホテルのバーで待ち合わせしていたが、そこで別の相手が見つか
ったようだと語る。

ホテルのバーテンダー・ビラに話を聞くと、確かにディロンは
火曜日に1人でバーに来て、帰りは南米っぽい肌の女と帰った
という。常連のナンパ男・ブリント・サリバンもその女性に声を
かけたが撃沈していたという。

10月14日(金)・ズーム広告社
10月14日(金)・ジュリア・ベローソ宅
10月14日(金)・5番街のブティック
10月25日(火)・ライカーズ島の拘置所
11月14日(月)・キー投資銀行
11月17日(木)・エベレット・メイソン判事の執務室
11月28日(月)・刑事裁判所
12月13日(火)・高位裁判所
12月14日(水)・高位裁判所
12月14日(水)・高位裁判所
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全社員を盗聴していたHW社はFBIの調査を受け議会の公聴会で
も証言される予定だった。法務を担当していたディロンがそれ
に対処する為、金曜日の議会までの時を神経をとがらせて
生活していたが、火曜日の夜に会社所有のアパートで殺害されて
発見される。一見すると娼婦によって殺害されたかに思われる
事件だったが・・・

直接的に手を下した訳ではなく、主従関係に近い関係の有った
娼婦の女性が殺害を犯したものだったが、問題の争点は、娼婦が
今の地位を維持する為に自発的にパートナー関係に有ったサマンサ
の意図をくみ取って殺害したのか、それとも選択筋の無い状況
の中でサマンサが殺害をするよう指示したものなのか。

色々とウィットに飛んだやりとり・駆け引きが行われていたので、
細かく見ているととても面白いドラマだった。

このドラマに於ける一番の楽しさは、検察側の意向に対して、
ルビローサとマッコイが意見を違わせるところだと思っているので
今回の様に女性が殺人犯の矢面に立たされたり、女性の社会進出
に対して努力している女性の姿を見ると途端にルビローサは感情
移入してしまうところが有る。逆に男性側が女性CEOを問い詰める
意図の中には、男性としてはプライドなり偏見が存在するのでは
ないかとする視線が存在している点があることだった。
最終的にはそんな論争を皮肉るかのようにして、男性と女性という
構図ではなく、女性対女性の戦いによって幕を締めるという
流れがとてもよく機能していて、流石は元祖ロー&オーダーだという
ところに繋がって居たように思う。

また検事局での寂しいやりとりの中で、殺害した動機を語り会う
中で、実は本当に愛し合っていたのではないかとする選択肢の
一つを持ち出した際に、ルビローサとアーサー上司のやりとりの
中で、映画「プリティーウーマンを引き合いに出しての
やりとりが行われた。(学生時代に見た同映画の感想が書いて
有ったのでアップして起きました。映画「プリティウーマン」)

「若くて美人な女性が中年太りで髪が薄くなった男性と恋に落ちる
ハズはないと?」(ルビ)
「自分で言っていて悲しくなるがあり得ない」(アーサー)

このCEOの狡猾さというのは、裁判の証言の中でも微妙なニュアンス
の中にも現れている。
一番気になったのは、アメリカが銃社会であるという点を考慮しつつ
自分の銃に対する見解を述べて陪審員にアピールしている点だ。
殺害された銃はサマンサが登録している9mmのS&Wではないかとされる
中で、ドキュメンタリーを見て処分したと語りつつ、私の
父はライフル協会の会員ですとさりげなくアピールする。

前回と同様に状況証拠だけで起訴出来るのかと言ったものも存在
していたし、何よりも高位裁判所に於いては、マッコイは女性の
殺意の証明の為にサマンサ本人がどういう人物だったのかという
サマンサ本人が最も気にしていた"イメージ"を崩す作戦を取る
ことに、ルビローサが男性社会で戦う女性が生き残る為の表向きの
イメージかも知れないとして反発心を露わにしたというところは
興味深かった。
徐々に女性の人物像が剥がされていくことになるけど、その意図
の中にはやはりサマンサが行ったことと同様に"報復"的意味合い
が多く込められていたであろう流れが有り、どの人物も結局は
利己的なところに繋がって居るなという感じだった。

因みに【事件番号は41506】で娼婦のジュリアが第二級殺人で
訴えられたもの。

盗撮された映像の証拠提出の是非を巡る大陪審の招集に於いて、
リスク管理として設置したものが自分の身を不利にさせられるもの
として使われそうになったり、そもそも映像は盗撮なのかの是非
に加えてトイレに於ける映像だったという辺りの一癖も二癖も
有る展開だったなという感じだったね。



エド・グリーン (Jesse L. Martin) NY市警
ニーナ・キャサディ (Milena Govich) 27分署に着任
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事補
コニー・ルビノーサ (Alana De La Garza) 地方検事補
アーサー・ブランチ (Fred Dalton Thompson) 地方検事
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)

テッパー (David Alan Basche) 弁護士
ジュリア・ベローソ (Mercedes Renard) チャールズとホテルで・・
ティンデル (Timothy Adams) 弁護士
サマンサ・ウィーバー (Susan Misner) HW社CEO
ロバート・コールドウェル (Paul Urcioli) 首にされた元HW社員
マイク・オーウェンズ (Chris McKinney) 警備会社の男
リベラ (Selenis Leyva) 捜査官
マイケル・コビントン (Derek Lucci) 医師、元ジュリアの夫
ブリント・サリバン (Robert Ross) ズーム広告社、ナンパ男
ティム・グリーチャー (Gerritt Vandermeer) キー投資会社
フランク・ビラ (Mark L. Montgomery) アトランティックホテルバーテン
ヘザー (Alie Carey) 高級エスコートサービス
チャールズ・ディロン (David Arden Engel) 被害者、HW社役員
リンダ・ディロン (Amy Tribbey) チャールズの妻
エバレット・メーソン (J.C. Montgomery) 判事
トッド・ホールトン (Paul Rolfes)
ジャニス (Genevieve Elam) ディロンの秘書
ピーター・ハリス (Clark Jackson) サマンサの弁護士
イバナ・ピンスキー (Ann Gray) 判事
スチュワート・フレミング (Jason Gillman) ディロンの弁護士
エイドリアン・ハーディング (Elizabeth Fountain) アトランティックホテル
--- (Maya Serhan) Salesgirl
--- (Tara V. Perry) Reporter
--- (Alex Tavis) Reporter
--- (Traci Hovel) Reporter
--- (Darlene Violette) Jury Foreperson
ナウッキー (William Peden) Asst. M.E.
ジェレマイア・レノックス (Michael Basile) 捜査官
--- (Doug Bellitto) Court Clerk
--- (Dennis O'Neill) Asst. D.A.
--- (Kenny Shapiro) Juror


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