LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン17





February 16, 2007
第15話 るつぼの街 Melting Pot

監督/Jean de Segonzac 脚本/Richard Sweren
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アマンダジェレミーはチェスをして楽しむ中、向かいのア
ートの一室で女性が首つりして亡くなっている姿を目撃する。
検視官の話では、火曜日の午前11時前後が死亡推定時刻である
事を告げ、被害者は映画の女優だという。
スプリンクラーのパイプに首を吊られていたが、首を括っていた
のはナイロン製のストラップだった。ドアには施錠はしていな
かったが押し入った形跡は無いという。女優業は順調だったとの
こと。ニーナはマリリンだって同様だったと告げる。

管理人に話を聞くととても良い人だったという。2年前に彼女は
このアパートの一室を仕事場として借りていたので自宅は別の
ところにあるとのこと。彼女を訪ねてくる人はいたのかと問うと
ベビーシッターが来ていた事を告げ、1歳・エミリーと3歳・テオ
の子がいるようだと語る。賃貸契約の連帯保証人が確か夫だ
という。しかし彼女は結婚指輪をしていなかったことが気になっ
ていた。

2月7日(火)・エリン&ジョナス・フォークナーの家
夫のジョナスから話を聞くと、エリンはとても幸せそうだった
事を告げ前向きな生活をしていたという。ただ女優業に関して
は彼女はジュリア・ロバーツにはなれないと分かっていたので、
最近は脚本家や監督業をやろうとして仕事場を借りて活動をして
いたのだという。ジョナスの仕事は何かを尋ねると、額装店を
共同経営しており、顧客は画廊なので恨みを買うようなことは
ないという。夫婦仲について尋ねると、上手くいっていたこと
を告げ、先週子供たちと撮った写真を見せる。笑顔に溢れている
写真で確かに自殺するような状態には見えなかった。

ロジャース検視官に聞くと、被害者のエリンは健康で活動的だ
ったという。外傷や病気はないとし、薬物検査もシロだという。
しかし頭骨に小さな骨折が有り、硬膜下血腫の跡が見られるとい
う。恐らく吊られる前に意識がなかったハズだという。

これまでの捜査状況をアニタに報告する。
特に疑問点として存在するのは、夫婦仲は良いとされるが、
指輪をしていないこと。ニーナによると幸せということを旦那
が強調しすぎているように見えたという。アニタは生命保険や
経済状態を調べるよう告げる。
2ヶ月前に夫はクレジットカードで3700ドルを払っているいる事
が分かる。

カードが使用されたのはホテルだった。
従業員のバネッサに尋ねると、一部屋を13泊分借りているという。
支払いはジョナスが払っているが泊まっていたのは女性だという。
宿泊する時には一緒に入って来たとのこと。20歳代・ブロンドの
女性で、クレジットカードの使用歴からダイアナ・ローリングス
だと語る。サラトカスプリングスに住んでいるとのことだった。

2月8日(水)・ダイアナ・ローリングス邸。
彼女は冬休みの間小学3年生の子を教えている臨時教師だった。
ジョナスとホテルに泊まっていたことについて尋ねると、彼は
私の腹違いの兄であり、私が甥や姪と過ごせるようにホテルを
予約してくれただけだという。夫婦関係は上手く行っていた
のかと問うと、義姉が制作した短編映画はイスラム圏の性的に
抑制された女性がテーマだったとし「ベールの下の炎」という
テーマで映画祭に出展しようとしていたこと。強烈な描写がある
と言っていたので、義姉の死と関係があるのではないかという
ものだった。ウッドモアフィルムのプロデューサーに話を聞くべ
きだと語る。

プロデューサーのヘザーによると、エリンは伝統衣装を身につ
けないというだけで少女が焼かれるという事情に驚いていた
事を告げるが、映画はフィクションだという。寧ろ瞑想みたい
な感じで刺激的で心をかき乱されるシーンがあるという。
コーランの詠唱をバックにイスラムの若い女性が自慰行為をする
というもので、春のプレミアム上映会に向けて作っていたという。
応募された映画を見たのは私と共同制作者のジョン、編集者の
マーシー・スタントン、ポストプロダクションでサウンドミキサー
をしているマイクアリ・モハメドだけだという。

2月8日(水)・映画祭事務局
2月9日(木)・イーストン建設
2月15日(水)・ライカーズ島の拘置所
2月17日(金)・高位裁判所・申し立て審理
2月17日(金)・イーストン建設
2月20日(月)・ウィンストン・デラハント判事の執務室
2月20日(月)・イーストン建設
2月22日(水)・高位裁判所・大陪審
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じゃれ有っている高校生が向かいの部屋で首を吊って亡くなって
いる女性を発見する。被害者の女性・エリン・ギャレットは女優
をしており、仕事に於いては順調だとされる。夫から事情を
尋ねると夫婦関係に於いても円満だった事を聞かされ、自殺か
他殺かも判断に迷っていたが、検死官から首を吊られる前に
頭骨に骨折痕があり致命傷ではないが、硬膜下血腫が起きていた
ことが分かる。当日この部屋に近づけたもの、そして彼女が何故
自宅とは違う仕事部屋と称した場所を借りていたのかを調べて
いくことになる。

ラテ欄に「意欲的すぎた女性監督」とされていたので、ドラマを
見ているウチにイスラム教徒を侮辱する映像が殺意の原因かに
思われる事件だった。
イスラム圏の女性の人権を唱え、抑圧される女性をテーマにした
映画の作成に際して、皮肉にも女性を貶めるような映像が含まれている
というところがまた何とも言えない。犯人はスタッフリストに存在
している、イスラム圏の男性の名前が有ったので、最有力者だと
する先入観が生まれていたのは確かだった。その辺は陪審員制度
に於いても、起訴されそうになるアリの有罪にされるとする諦めに
近い発言が有ったし、裁判所に於いて、公正な裁判とは何かを
考えさせるところに繋がって居るのかもしれない。

ニーナがそんなイスラムの抑圧される女性を代弁するような形で、
取り調べ室に於いて、アリへの圧力を自らの身を使って行うという
辺りは皮肉に富んだエピソードだった。

デジタルハイビジョン化された映画の再生の為に苦労したという
ことを分析官のベックは説明しようとしていたけど、エドが
うざったらしそうにしていたのも笑えた。技術者たちは
どうしても自分の存在をそういうところで求めるところが有る
のかも。

ドラマでは宗教的問題から、移民の問題へと推移されて、
いずれにせよアメリカに於けるマイノリティの切なさというのが
背景には存在していた。

事件番号は07115。被告人はフリオ・ロドリゲスで第二級殺人と
第二級住居侵入が問われた。いつもの罪状認否に於ける判事の
皮肉発言もこのドラマの面白さだが、被告の弁護人が500ドルでも
払うことは出来ないと訴えていた。

結果からすると犯人はアメリカ人が利益を守る為に行った行動
だった。冷静に考えると、いくら被害者が倒れた女性だとは
いえ、相当な力が無いと自殺のような形で首つりを偽装するのは
難しいような気がする。

宗教的理由から起きた殺人なのか、それとも貧しい国から来た
マジメな男性が起こした事件を起訴するのか。双方を起訴すること
は出来ないけど、「法的権威に共犯ではない二人の起訴を禁じた例
はない」として、マッコイが訴えるところも有った。
大陪審まで48時間、「勝ち馬を選べ」とするやりとりもまた興味
深かった。

ルビローサは今回容疑が掛けられたコロンビアの青年に対して
同情的立場で眺めていた。自分の父はスペインの医師免許が
有ったけど、アメリカではその免許が認められず養護施設で働いて
養ってくれたとしていた。

また今回は取り調べ室で自供を取り無かった内容が法廷の中で
証言として現れていたので、検事局と刑事局の間で激しい責任
争いが有った。


・サルマン・ラシュディは小説が原因で命を狙われた
・テオ・ファン・ゴッホは冒涜名映画を撮って殺された


エド・グリーン (Jesse L. Martin) NY市警
ニーナ・キャサディ (Milena Govich) 27分署に着任
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事補
コニー・ルビノーサ (Alana De La Garza) 地方検事補
アーサー・ブランチ (Fred Dalton Thompson) 地方検事
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視官

カール・イーストン (Adam Trese) イーストン建設・社長
フリオ・ロドリゲス (Reza Salazar) コロンビアの不法滞在者
アリ・モハメッド (Sanjit De Silva) サウンドミキサー
ジョナス・フォークナー (Sean Mahan) 額装店、エリンの夫
シャノン (Cara Buono) フリオの弁護士
ジュリアン・ベック (John Cariani) CSU、ハイビジョン映像を流す
デレク・グリア (Jason Kolotouros) アリの弁護士
サル・ガルセッティ (Anthony Mangano) イーストン建設・作業
ダイアナ・ローリングス (Heather Kenzie) ジョナスの腹違いの妹
ヘザー・サンチェス (Romi Dias) ウッドモアフィルムス・プロデューサー
ウィンストン・デラハント (Rufus Collins) 判事、執務室にて
バネッサ (Lisa Velten) ホテルの受付
ティナ・リー (Ann Hu) 映画祭事務局
リサ・マイケルズ (Heidi Armbruster) エリンと同じアパートに住む
マーク (Rick Gifford) イーストン建設・作業員
ビンセント・オスカー (Joe Hickey) イーストンの弁護士
アーレーン・ジョーンズ (Melissa Maxwell) 判事
--- (Lizzy Davis) Asst. M.E.
--- (Laurence Lowry) Super
カルロス (Sixto Ramos) イーストン建設・作業員
アマンダ (Hannah Freiman) 高校生・ヌードチェス
ジェレミー (Jeremy Allen White) 高校生・ヌードチェス
--- (Jorge Pupo) Pastor
--- (Joseph Amato) Uni
--- (Damon DiMarco) Court Clerk
--- (Enrique Chicas) Crime Scene Unit
--- (Peter Conboy) Court Officer
マックス (Ron Vitalia)
エドゥアルド () フリオのいとこ
ラモン・ロドリゲス () フリオのいとこ
マイク・スタノボロス () イーストン建設・作業員
ロニー・ボートライト () イーストン建設・作業員


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