LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン17





February 9, 2007
第22話 受け継がれるもの The Family Hour

監督/Matthew Penn 脚本/Richard Sweren、David Slack
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ニューヨーク公園保護事業の為のチャリティパーティーが行わ
れる為に、準備をしていた。スタッフのシンシアフィル
ニコール・ベイリーが傍若無人に準備のスタッフたちの意見
を無視して席順を変えていく。新聞社のビル・コリンズが撮影
に来るので負け犬と写されるのはごめんなのだという。
もう席順は決まっているので急な変更は無理だとシンシアは
語るが、私は組織委員であり、元夫のランダール・ベイリー
上院議員でニューヨーク公園保護事業を実現した立て役者
だと言われる。フィルはシンシアに対してあの人は社交欄に
写真が載る為に行動しているとして、写真のためならば何でも
ありだなと語る。

そんな中自宅の屋上で女性の遺体が発見される。
検視官のワシントン15カ所の傷が頭蓋骨に達していること。
死亡推定時刻は昨晩の10時から12時だという。家に有った火か
き棒が凶器でありメイドによると家に来た時には鍵はかかって
いたという。侵入口に犯人が逃走した時のものだと思われる
被害者の血痕が付着していた。

被害者は前上院議員の元妻・ニコールだとし、刑事局長が目を
光らせているので言動には気をつけろとエドはニーナに忠告する。

そんな中ワシントンから被害者の膣に異物が挿入されていると
して報告に来る。なんと木のスプーンが突き刺さっているもの
だった。

目撃者はなく、室内にはジンのストレートのビンがテーブルに
置かれていた。ビンには被害者の口紅。しかし水滴からもう一人
居たであろう形跡が有った。グラスのビンが割れているので犯人
に投げたのではないかとされるが、それならば何故近くに有る
包丁を使用しないのかとする疑いが有った。
エドは屋上から逃走したように見えるが、血痕の向きからすると
実際には逃げたように偽装工作しているだけだと語る。
犯人は知り合いであり、室内に被害者自身が入れたのだろうという。
夫人に彼氏や怪しい人物が居た形跡はないのかと問うと、彼女
は離婚して以降複数の男性と付き合っているのだという。
ニーナは携帯の通話記録を調べるとのことだった。夕べはチャリティ
イベントが有った事が分かる。

ベイリー上院議員が署にやってくる。
ニコールとは離婚はしていたが幸せを願っていたという。
夕べ9時過ぎにニコールから電話が有ったとのこと。息子・チャズ
のことで、現在チャズは大学生で私の元で生活しているという。
ニコールはチャズとケンカしたので私に仲裁してほしいことを
言っていたとのこと。電話中に誰か夫人の家にいたということは
なかったかと問うが、よくは分からないがニコールは一人でいる
のが嫌いな人物で男性関係が派手だったという。いつも記事が
出ないようにもみ消していた事を語る。

3月20日(月)・カーリントンホテル
3月22日(水)・ハドソン総合病院
3月24日(金)・高位裁判所・申し立て審理
5月31日(水)・高位裁判所
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元上院議員の妻・ニコールが自宅の屋上で殺害され、頭蓋骨には
15カ所のキズがあることから、相当な恨みがあるものの人物に
よって殺害されたかに思われたが、室内に入れた形跡があること
や、凶器に使われていた火かき棒は自宅のものだということも
有り、顔見知りによる犯行が予想される。死亡推定時刻は
昨夜10時から12時。ニコールは生前男性との交友関係が激しい
との噂があるが・・・

暴力は暴力の連鎖を生む。
その連鎖を断ち切るのが刑事の仕事だと、数日前に放送していた
日本の連ドラ内での刑事のやりとりを思い出させるようなエピソー
ド。

議員となったことによるプレッシャー故のことなのか、ベイリー
は昔から子供達を虐待してあり、妻への暴力も有った様子。
そしてそんなベイリーもまた子供たちへの暴力が有ったのだろうか。
娘のトリーナも弟に暴力を奮っていたというし、トリーナの現在
の夫であるジムもまた凄い勢いで怒鳴りつける姿が有ったので、
もう誰が誰に暴力しているのか分からなくなりそうなエピソード
だったけど、諸悪の根源はやはりベイリー上院議員というところ
なのだろうね。

最近大人しかったニーナだけど、シーズン17の当初は、アニタ
からは刑事としてのイロハを教わる為に相当厳しいことを言われて
いた。今回はまたニーナが感情を露わにし、取調室に於いて
上院議員の"アマ"という言葉に反応し、"他の女みたいに私を
殴れなくて悔しいでしょうね"と語った一言が問題で、裁判が
ややこしくなってしまうのだからたまらないものがある。
ニーナはまだ刑事になって8ヶ月だということ。

ベイリー家はみんな心に病を抱えているようで、酒に逃げたり、
薬物や異性に依存しているところが有って、ただでさえ家族の
証言が当てにならない上に、ニーナの証言の信憑性を問われる
のはちょっと辛いものが有った。

事件番号は67549、被告はランドール・ベイリー。第二級殺人だった
ランドールが逮捕される直前にニーナに娘殺しを見られて、
殺害した包丁を自分の腹に突き刺すという暴挙に出ていた事から
病院での罪状認否となった。法廷にカメラを持ち込むのは禁止
だとするけど、ここは法廷ではないという詭弁ばかりを唱える
バリー・ディルウィン判事は、シーズン17に於ける最大のクソ判事
だった。「ハリーズ・ロー」辺りだとこの手の判事はよく出る
んだろうけどね。元々は遺言検認判事ということで殺人事件を
扱う判事としてやっていけるのかみたいなマッコイの台詞によって
マッコイの異議が次々と却下されてしまう。

ニーナが挑発によって感情的になっただけでなく、至る所で
感情の入った内容だったけど、ニーナばかりが責められた感じ
だね。
最後に最終弁論を任されたルビローサも正当防衛を主張する
相手に対して陪審員たちの前で、13回も骨を傷つける程に
刺したことに対して愛情や本能が有ったのかということを
猟奇じみた行動で本にグサグサ突き刺す辺りは流石にインパクトが
有った。

政治家ならば何でももみ消せるとして、これまで問題をひた隠し
にしてきた結果、一気に問題が人の生死を分ける問題にまで
発展してしまったというところなのだろうね。

犯行が計画的だという事を示す為に、自分の腹に突き刺したベイリー
の行動を証明する為にロジャース検死官が法廷に呼ばれていた。
刺した包丁の刃先、発見された時に見つけられた持ち方・角度
が違うものだとして、その証明の為に呼び出されていた。
被告の家にランス・ドルーリーの初版本が沢山あったこと。
小説「2号線の道に」という本の中で同様のトリックを使って
正当防衛を主張し、そこでは陪審員は自傷行為とは見なさずに
無罪にしてしまうということから、ベイリーもその本を読んだこと
でトリックを思いついたのだとされていた。

しかし後に正当防衛のトリックはその小説に書かれていたものでは
ないと分かりロジャースはショックを受けて居た。
アーサーはその情報は提出しても開示する必要は無いとして、
マッコイと意見を違わせ、最終的にはマッコイはアーサーのやり方
に賛同できず、辞表を提出するが、意見が同じ人が必要ならば
とっくに君など辞めさせているとして、寧ろ異なる意見を持つ
からこそ間違いが有れば指摘して欲しいのだとして、マッコイの
辞表を撤回させた。この辺は、流石検察官故に説得力が有った。

上院議員役のHarry Hamlinは、ヴェロニカ・マーズで俳優で
殺人事件の被疑者として捕まるアーロン・エコールズ役の俳優さん。
ハリーズ・ロー」「ボストン・リーガル」「アリーmyラブ
の脚本家で女優ミシェル・ファイファーの旦那さんDavid E. Kelley
が80年代に脚本をつとめた人気シリーズで「L.A.LAW/7人の弁護士」
弁護士・マイケル・クーザック役として活躍したことでも有名だ。


エド・グリーン (Jesse L. Martin) NY市警
ニーナ・キャサディ (Milena Govich) 27分署に着任
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事補
コニー・ルビローサ (Alana De La Garza) 地方検事補
アーサー・ブランチ (Fred Dalton Thompson) 地方検事
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検死官

クリント・グローバー (Jeremy Sisto) ランダールの弁護士
トリーナ・ベイリー (Annika Boras) 娘
ジム・カークパトリック (Erik Heger) トリーナの夫・泥酔・暴力
ランダール・ベイリー (Harry Hamlin) 上院議員
チャズ・ベイリー (Daryl Wein) 息子・薬物中毒
バリー・ディルウィン (Jeffrey Tambor) 判事
シンシア・エマーソン (Robin Galloway) チャリティパーティー従業員
ビル・コリンズ (Mark Setlock) カメラマン
ケンドラ・ワシントン (Kia Goodwin) Asst. M.E.
ニコール・ベイリー (Allison Mackie) "Nici"、元妻
フィル (Jamison Stern) チャリティパーティー従業員
カーテス (Travis York) CSU Tech
--- (Postell Pringle) Uni
--- (Peter O'Connor) Court Clerk
--- (Michael J. Reilly) Jury Foreperson
アニー (Che Landon)
--- (Vincenzo Caiola) Court Officer
--- (Carol Commissiong) Arresting Officer
--- (Anne Lockhart) Policewoman


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