LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン18





February 2, 2007
第2話 誘拐の裏側 Darkness

監督/Allen Coulter 脚本/Rene Balcer
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アラナ・コンランは帰宅すると、二階の娘・ケイティの部屋
から大音量の音楽が聞こえる。アラナは音楽かパソコンかテレビ
を消しなさいと忠告する。アル・ゴアのようにエコしないとダメ
だという。そんな中、突然電源が落ちてしまう。電気の使いすぎ
かと思いブレーカーが落ちたのかと思われたが、家政婦のイザベル
パエス
は、外の信号も消えているとして様子が変だと語る。
ケイティは携帯で友人のキャリンジョディに電話すると、
彼女の家も停電しているという。ウエストサイドだけでなく
ブルックリンも停電なのか・・・。停電の準備をしようとする
が、ケイティはイザベラを家に帰した方が良いと告げ彼女の
子供達も心配しているハズだと語る。アラナはタクシー代を
出す事を告げると、イザベルは買い物をした後に帰宅するという。
しかしイザベルはガレージで殺害される

デントン刑事によると、停電から30分後の3時22分に非常ボタン
が押されたという。到着には4:17になったとし、渋滞で遅れた
こと。ガレージは明いていたという。
ベントンの遺体はノドがバッサリと切られていた。
イザベラは8年前から家政婦の仕事をしていたという。

そんな中、この家の主人・ジョン・コンランが知らせを聞いて
帰宅する。妻子は何処にいるのかと問うと、今の所見つからない
事を告げる。これは誘拐事件なのかもしれないとのことだった。
アニタはすぐに電話を逆探知してくれと指示する。
そしてシモンズに対して発電機を用意するよう命じる。
ホームセンターに行って警察の権限を使って優先的に購入する
のだという。

アニタはエドたちの元にいく。
コンランは2億ドル規模の投資会社のCEOだった。家に侵入した
際に警備会社のカメラ映像があるという。しかしそれは熱感知
データだけで、侵入者は2名いたことを示すものだった。犯人
が出て行けそうな出入り口を調べると、扉は電動式だが手動で
開けていること。車でカレージに乗り入れてあり、ドアには
キズが付着していた。キズの高さからして、バンかSVUだろう
とし、更には青色の車だという。

近所の聞き込みをする。キャロル、ロビン、キーラから話を
聞くが、ろくな情報は聞けなかった。

そんな中犯人から電話が鳴ったとして警察は電話の声に耳を
傾ける。犯人(ニック)はコンランに対して、夜までに1500万ドル
を用意しろと告げる用意しなければ妻子を殺すという。
コンランは娘の無事を聞かせて欲しいとすると、ケイティは
恐いけど無事だと語る。ニックは期限は24時までだとするが、
コンランは銀行もこの停電では開かない事を語る。手元には
200万ドル相当の貴金属があるので、それを保証金代わりにして、
電力が戻れば金を全て払うと告げる。しかし犯人はあくまで
1500万ドルを要求する。
金を取りに来たら追跡するので決して戦ったりはしないで欲しい
とコンランに注意する。

受け渡しに際してコンラン氏の承諾書が必要だとするアニタ
だが電気が仕えず書類が作成出来ないという。マッコイの部屋には
古いタイプライターがあるので持ってくると語るルビローサ。

そんな中車種が判明したとして連絡に来る。
98年の国産カーゴバン。警察には無線で知らせたが、無線も
バッテリーを使用しているのでそろそろ切れる頃だろうという。
アニタはかつては無線が使用されない時が有った事を告げ、
こういう時には笛を使うのだと語る。アニタは長音1回・短音2回
は容疑者発見、短音3回は応援要請だと語る。

コンランの元に犯人から金の受け渡し場所のメールが届いたと
いう。ハドソン通りの方に行きタクシーに乗れというものだった。
しかしバロー通りに出ると途端に自転車に乗った青年によって
バッグを盗まれてしまう。停電故に信号が機能せず町中では渋滞
が続いている中、サイラスは走って自転車を追いかける。
サイラスは応援要請の笛を鳴らす中必死で追いかけるが、自転車
の男は発電機を設置していた男のロープによって引っかかり
自転車から落下して亡くなる。

コンランはNYPDの言うとおりにしたら危険になったとして、
捜査はFBIに指揮させろと要求。
自転車男を調べるが身元不明で、プリペードケータイを所持して
いた。通話記録ではコンラン以外に共犯者だと思われる人物に
電話している事が分かるが相手もプリペードケータイだとして
相手は突き止められなかった。
サイラスはマウンテンバイクのサドルを見ると女性用だと分かる。
そしてロングアイランド鉄道に持ち込み許可証のシールが貼って
あることを知り、交通局に登録者を聞き出す。

8月23日(月)・アストリアガーデンズ老人ホーム
自転車の持ち主は老人ホーム職員のティナ・シェンだった。
自転車はこの病院に入院しているアルツハイマーの父を看病
に来ているニック・コスタスに貸したことを聞く。ニックの父は
アストリアで店を経営していたというが・・・

8月28日(火)・ライカーズ島の拘置所
8月29日(水)・カーメルリッジ発電所
8月31日(金)・マタウィンキャピタル・ジョン・コンランのオフィス
9月3日(月)・高位裁判所
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アメリカの都心部で停電が起きる。
コンラン家では娘が無駄に電力を消費していた為にブレーカー
が落ちたのかと思ったが、近所の信号の電気まで消えていると
し、更には娘が友人と連絡を取った結果、ブルックリンの方でも
停電の状態である事を知る。文明社会に慣れきった都会のもの
たちは突然の電気の遮断に混乱を来す。それは警察官たちにも
同様だった。

いつの間にかオープニングのドラマの紹介のシーンに於いて
「Creedence Clearwater Revival: Have You Ever Seen The Rain?」
が流れるようになった。

これぞいわゆる因果応報的事件。
ラップの韻を踏んで、「コンラン氏が事態を混乱させた」と
主張するであろうブロガーたちの心の声が耳に届いて来そうな
事件だった。

電力会社などのインフラを民間企業に任せることへの是非が
改めて浮上してきそうなエピソードで、同じ日に放送される
「グッドワイフ」S4-6では民間の軍事企業の一社員の暴走の是非を
問う物語の予定だけど、人が人である限り、自己保身・自己欲望の
為に他人を犠牲にするのが人間の本能なのかなと思うところも有る。

正直娘が犯人の共犯かと思って見ていた。
停電のタイミングを知る事が出来る人物ということ。
コンランが投資会社の人間だと冒頭では説明が有った。
電力会社との関係性は最後の方まで明かされなかったので早い段階
では断定は出来なかったのだけど、少しずつ金を儲ける為のスキーム
というのが紐解かれている物語だった。

上述したようにデジタル社会の中、アナログ的犯罪と捜査が行われ
た。電気を無くせばセキュリティも利かなくなるし、捜査の連絡
にも不便を生じる。

誘拐された娘と妻が銀河ペット店に監禁されている可能性がある。
カッター検事補がブラッドリー判事に令状を求めるも、
停電だからと言っても憲法は無視出来ないとする判事
融通の利かない堅物さに憤りを感じるものが有るけど、まぁある意味
ではここでぶれたら法治国家は崩壊してしまうのだろうね。
(グッドワイフのS4-6を見た後、この行間の感想を書いていますが
S4-6で犯罪を裁いたアバーナシー判事も犯罪だと知りながらも
法律上裁けないとするもどかしい展開でした。)
カッターはそんな場面に於いても自分の責任の名の下で救出する
ようエドらに命じた為に、ロイは逮捕され、ケイティだけは助ける
ことが出来た。

誘拐された娘・ケイティは監禁場所で犯人と電話していたこと。
既にその時にニックは死んでいたことから別の共犯者がいること
が判明する。
また監禁場所からはコンラン家のガレージを手動で開ける為の
レンチが発見されたことも有って容疑を固めていく。

問題となるのは、令状を取らずに踏み込んだことで、それが
例え犯罪だとしても目の前の犯罪を問えない事実があること。
不可避的発見を主張するというカッター。危険な賭けだとする
マッコイに対して自分が全ての責任を取るというカッターの主張。

凄いのはそんなマッコイは以前のアーサーのように、カッターが
不利な状況に於いて、「君の事件だ、自分で解決しろ」と発言
したところか。

犯罪のスキームとしては、意図的にカーメルリッジ発電所で
停電を起こし、エナジャイン社はデルフパワー社というコネティカット
の発電所からの電力を供給させるという名目でニューヨーク州が
4倍の値段で臨時に購入するという構図を作っていたようだ。

この二つの電力会社に筆頭・出資しているのがコンランが経営
するマタウィンキャピタル社だというものだった。
マタウィンキャピタル社のオタクのマーティが社長のメールを
ハッキングし、この会社にアクアシステムを供給していた銀河ペット
店と繋がりを見せていた。

停電を意図的に発生させたということを証言しない限り、誘拐・
殺人犯のロイやニック、マーティを起訴出来ないという状況に検察
が追い込んだ格好だった。
最終的には娘が父親を説得。
父親は私が逮捕されたら娘が一人になってしまうと体の良い言葉
を並べていたけど、自分が刑務所に行きたくないだけだろうと
小一時間なエピだった。

余談だけど、今週私が見たドラマの中で、アル・ゴアのエコ政策という
言葉を三度ドラマの中の台詞で見ました。BONES」S6-4でも
言っていたなぁ。


エド・グリーン (Jesse L. Martin) 27分署NY市警
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事
コニー・ルビローサ (Alana De La Garza) 地方検事補
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視医
マイケル・カッター (Linus Roache) 地方検事補
サイラス・ルーポ (Jeremy Sisto) 捜査官

ジョン・コンラン (Thomas McCarthy) 夫、
ケイティ・コンラン (Valentina de Angelis) 娘
アラナ・コンラン (Caralyn Kozlowski) 妻
マーティ・ドレスラー (Patrick Stump) マタウィンキャピタル、オタク
ウォルター・ブラッドリー (Peter McRobbie) 判事
--- (Tim Kelleher) Forensics Tech
--- (Marisa Ryan) Woman with Drink
Mr.デクラン (Michael Willis) カーメルリッジ発電所・所長
ウィリアム・タイレル (Jordan Lage) ロイの弁護士
リー・ブレーメン (Jon Krupp) マーティの弁護士
ニック・コスタスsr.(Martin Shakar) 元"銀河ペット"経営、アルツハイマー
ドロシー・パーネル (Paula Leggett Chase) 判事
ロイ・バーキン (Brad Calcaterra) ニックのまたいとこ
ポール・クライスト (Gerritt Vandermeer) エナジャイン社・副社長
ゾーラ (Katie Barrett) マタウィンキャピタル
ティナ・シェン (Hettienne Park) 自転車の持ち主、高齢者施設社員
ジョー・コーマック (Joe Forbrich) 捜査官
イサベル・パエス (Sarah Hayon) コンラン家の家政婦
ロビン (Rebekah Aramini) コンラン家の隣人
キャロル (Chandler Vinton) コンラン家の隣人
--- (T.J. Mannix) Other Attorney
--- (Frank Ciornei) Bodega Clerk
サマンサ・グリムズ (Julie Jesneck) TARU Tech
シモンズ (Tom Greer) sgt
--- (Chris Shanklin) Juror


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