LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン18





January 9, 2008
第5話 モンスター隣人 Driven

監督/Alan Taylor 脚本/Richard Sweren、Gina Gionfriddo
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白人の少年3人がバスケットボールを手にして街を歩く。
道の向かいには黒人たちグループ。そしてバスケットコート
には黒人が多くいる中で、少年の一人、デビッドは黒人の少女
ターニャとちょっぴりお遊びする。
しかしその夜、その界隈で銃声が聞こえたとする通報がある
と殺害されたのはターニャだと判明する。

警察官のターリーによると、銃声が聞こえたと通報が有ったの
は8時2、3分で、警察官が現着したのは8時14分だという。
殺害された少女は胸に一発。被害者のネックレスにはターニャ
と書かれているという。更にその先には首と肩を撃たれて
亡くなっている少年の姿が有った。首を撃たれた弾は貫通して
いることや少女との位置関係を考えると、貫通した弾が少女に
当たったものではないかとされていた。そんな中ターニャの母・
メアリー
が娘が殺害されたことを知って悲鳴を挙げやってくる。
黒人と白人が同居する地区故に下手をすれば人種間抗争に発展
する可能性が有った。ターリーに対してヤジ馬を追い払えと
エドは指示する。

そんな中アニタが現場にやってくると、偉いさんが来たのは
白人のガキが殺されたからだろうとしてヤジ馬の中からも激しい
叱責があった。
エドたちは進捗状況を報告する。
恐らく白人の青年に当たった弾が貫通して少女に当たってしま
ったということだった。少年の指紋を調べるが特に照合では
身元が判明しなかった。
靴底にはペンキの跡があること。

ロジャース検視官によると、青年は死後数時間前にプールで
過ごしただろうことを聞かされる。髪の毛の匂いから、塩素系
の匂いがする事を告げ、YMCAか学校のプールなのかが問われるが
ロジャースは髪の毛のペーハー値を見ると高級なプールが
想定されるという。ルーペは2、3ブロック先に高級高層建築の
ビルが建っているとし、そこは室内プールが付いているという。

10月2日(火)・ジョン&アリス・ケンドール宅
遺体の写真をケンドール家で見せると、内の息子・デビッド
だという。105丁目に行った理由を知らないかと尋ねると、
ジョンは夕べは夫婦で劇場に言った事を告げ、家に帰宅したのは
10時半頃だという。息子は寝ているかと思ったと。
ルーペは靴底にペンキ痕が付着していたが、息子が行きそうな場所
改装工事などをしている場所はないか尋ねる。すると109丁目
に住んでいるスティール家がリフォーム中だと語る。その家の
兄弟のアンディジョシュとは友達とのことだった。

スティール家にいくと、デビッドから来たのは7時頃で、この
家にいたのは1時間程度。そして家に帰ったという。105丁目の
運動場で死んでいた事を告げると何か知らないかと尋ねる。
息子達は夕べ自宅にいたとし、デビッドにはドラッグを
売っているという噂が有ったのでそういうこともあるかと思って
いたという。

捜査官から話を聞くと、半年前に潜入捜査してザコを逮捕した
事が有るが、この界隈を仕切っているのはタイランという黒人
だという。

エドとルーポはタイランの元にいき話を聞く。
晩メシ前に白人二人がバスケットボールを持って歩いていたとし、
帰ってくる時にまたその姿を見たがバスケットボールがなかった
こと。兄弟の一人は泣いていたという。ボールを奪い取られたと
言っていたとのことだった。

10月3日(水)・私立クレストポイント校
ジョシュとアンディの元に迎えに行くエドたちは事情を聞こうとする。
運動場に行ったことを尋ねると、黒人4人がいてボールを取られた事。
デビッドはボールを取り返しに行ったのだという。

10月4日(木)・ホライズン公民館
10月5日(金)・レイ&ウィル・マニング宅
11月5日(月)・高位裁判所・大陪審
11月5日(月)・私立クレストポイント校
11月15日(木)・高位裁判所
11月16日(金)・高位裁判所
11月16日(金)・高位裁判所
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元々は黒人が住んでいた土地に裕福な白人が土地に移り住んで
来て高級マンションを建設しては自分たちのルールを作り、
黒人を追い出しているニューヨーク西105丁目の運動場近くで10代
の白人青年と黒人少女が銃弾に倒れる。
白人を狙った銃弾の流れ弾が黒人少女に当たったであろうこと
が分かり、捜査官たちは犯人を追うと同時に事件の背景にある
根深い人種の対立があることが判明する。

日本でもアメリカでも基本的に住民同士の対立の構図、ご近所
トラブルは有るけど、アメリカの場合、銃がある分だけ恐い
ものがあるな。そしてギャングとか仲間意識が強いのか、仲間
だとされるものを裏切ることが出来ない為に、目撃証言に於いて
もみんなが口をつぐんでしまう。

ネタとしてはよく有る構図では有るのだけど、一番最近見た
ドラマのエピソードと類似しているものとしてはギャングの報復
に怯えて証言を拒んで捜査が進まないとする内容だった
「クローザー」S5-5「死の意味」を思い出させるかな。
スラム地域で、威嚇発砲した銃弾が遠距離にいた子供に当たって
しまうという事件だったけど、その直前に起きていたコンビニ
前でのギャングらの横暴の件の目撃証言を住民たちは報復を
恐れて拒んでいた。しかし教会の神父を説得して、子供が悲劇に
巻き込まれたことを住民達に訴えて、目撃証言を住民に促す
というものだった。

元々悪かったのは何なのだろうか。
大人と子供の問題を別に捕らえて見ると、運動場を貸さずに
ボールまで奪った黒人の青年が悪いように見えるけど、白人の
青年もまた麻薬を学校で流通させていたという事情も有ったみたい
だし、素行に問題が有ったのも確かな様だった。
黒人側の青年・ウィルは「新ビバリーヒルズ青春白書」
主人公の白人の家に養子とされたディクソン役を演じていた。

捜査していく内に大人達の事情も見えてくる。
白人の母・グレッチェンは元々子供に「負けるな立ち向かえ」精神
を植え付けていた様だ。先日見た「グッドラック・チャーリー」
S4-13
のエイミーママが子供以上に応援に熱をあげて審判を激しく
罵倒する姿が有ったのを思い出させる。

黒人の父は、4つの現実的問題を抱えてその問題の責任の一端が白人
にあると考えている。

白人の母は黒人たちの行動に対して、ゴミの出し方の問題や
治安を悪化させるような深夜の騒ぎ方に不満をもらしており、
地域向上委員会のメンバーとして活動していたようだ。

今回のドラマのメインはなんといってもマホビアン裁判だ。
聞き慣れないものだけど、裁判の流れを見ているだけでその
普段の裁判とは違う歪な流れというのはすぐに分かる。

通常では検事局と被告との間で行われる裁判だが、今回は
被告側責任二組の人物が存在し、意見を戦わせつつも裁判が進行
したことだ。分離公判を求める被告側弁護士だったけど判事は
認めなかった。
マッコイとカッターは意見を違わせ、二人を一緒にして互いに
戦わせようとアイディアを出したのはカッターだったが、同じ
陪審員の元で一方だけが無罪になることでの、人種的問題が
絡んでいる分だけその反響の大きさにリスクの大きいものだった。
最近のマッコイは保守的立場なので、このリスクを避けたい意図
が有ったんだよね。

結果的に大人たちの悪い部分は

白人の母は子供をけしかけて、黒人を追い出そうとしていたこと。
ケンカの場に車で連れて行きバットまで持たせるというトンデモ
な母親だった。
黒人の父は子供を助けるという名目で、威嚇発砲も出来たのに
それをせず直接子供相手に銃を発砲したこと。その背景には
白人憎さが有り、全く無実な黒人の少女まで死に至らしめたことに
有った。

陪審員の判決は、

第二級殺人に問われていた黒人の父はデビッド殺しに関しては
無罪。しかしターニャ殺しに有罪。
第二級故殺に問われていた白人の母はデビッド殺しに関しては
無罪で、ターニャ殺しに有罪を化した。
そして陪審員団からの申し出によって、この悲劇が両被告によって
行われていることから同じだけの量刑を求めるという異例の
裁判・判決だった。

ケンカ両成敗とはまさにこのことだけど、一番の被害者は殺されて
しまった少女だったね。

マッコイが教会の保存をネタにして神父を誘導している辺りも
いやらしく写るところは有ったけど、これだけのことになってしま
うとそれも仕方が無いか。


エド・グリーン (Jesse L. Martin) 27分署NY市警
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事
コニー・ルビローサ (Alana De La Garza) 地方検事補
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視医
マイケル・カッター (Linus Roache) 地方検事補
サイラス・ルーポ (Jeremy Sisto) 捜査官

グレッチェン・スティール (Ally Walker) 母親、息子にけしかける
アンディ・スティール (Jeremy Allen White) 息子・サッカー部
ノーラン・スティール (Alan Campbell) 夫、投資銀行家
ジョシュ・スティール (Miles Chandler) 息子
レイ・マニング (Kevin Carroll) 父親、立ち退き要求される
ウィル・マニング (Tristan Wilds) 青年、17才
ジェームズ・グラニック (Ned Eisenberg) グレッチェンの弁護士
ジョナス・ダーニング (Charles Parnell) ホライズン公民館・代表
ジョン・ララミー (Peter Francis James) 判事
クリフォード・チェスター (Terry Kinney) ウィルの弁護士
アリス・ケンダル (Jennifer Roszell) デビッドの母
ジョシュ・ケンダル (James Lloyd Reynolds) デビッドの父
デビッド・ケンダル (Elliot Korte) 息子、被害者
カーラ・サンチェス (Vanessa Aspillaga) 捜査官
タイラン (Brandon Thomas) 麻薬のディーラー
マーク (Torsten N. Hillhouse) サッカー部コーチ
ターリー (Esau Pritchett) sgt.。ヤジ馬を追い払えと。
スーザン・モレッティ (Kathleen Garrett) 判事、罪状認否
コーマック (Joe Forbrich) 捜査官
デボン (Sam Kressner) 生徒
デレク (Benton Greene)
ルイス (George T. Odom) チェスの人
アル (L.B. Williams)
ターニャ・アンダーソン (Breyha Morgan) 10才の少女、被害者
メアリー・アンダーソン (Nedrah Banks) ターニャの母
クリスティーナ (Janett Martinez)
--- (Joseph A. Halsey) Uniform
--- (James Lynch) Foreperson
--- (Jimmy Gary Jr.) Man in Crowd
--- (Darian Dauchan) Man in Gallery
--- (Carol Commissiong) Court Officer
--- (Brian Distance) Lawyer
--- (Thomas Blake Ramsey) Skateboarder
--- (Jessica Verdi) Pedestrian


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