LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン18





February 27, 2008
第10話 検事補の選択 Tango

監督/Dean White 脚本/Stephanie Sengupta
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地方から出てきた高学生は駐車違反で車をレッカー移動される。
罰金を払ったのだから返して欲しいと車両保管所に頼みに行く
が泥酔するので返せないと語る。ソニーベニー。女性のケリー
は泥酔しているので救急車を呼ぶといわれる中、連れの女性・
アン・マリーは携帯電話の電波が入りづらいとして、フラフラ
っとその場から出て言ってしまう。それ以降電話連絡が通じなく
なる。

ケリーは都会の夜を楽しみたかったのだとしてクラブに行った
後、知り合った男のパーティーに行き泥酔するまで酒を飲んでい
た。ケリーの親は知らせを聞いて旅行先から戻ってくるという。
アン・マリーの両親は心配して署にやってくる中、あの子はこ
んなことをする子ではないと語る。

アン・マリーはクラブで出会った大学生に迎えに来て
もらうと言っていたこと。名前はブレンダンという大学生だ
ったという。エドはハメを外しすぎたのだろうとし、必ず見つける
と語るが、ルーポは死体じゃなければ良いが・・と呟く。

ブレンダンから話を聞くと、クラブで知り合いパーティーに
誘っただけだという。夕べ3時半頃に車で迎えにきて欲しいと
言われたが、車を持っていないので断ったという。タクシーを
呼んだらどうかと言ったとのこと。

車両保管庫のソニーから話を聞くと、二人とも完全に酔っていた
こと。救急車を呼んだがもう一人はフラフラっとハイウェイの
方に歩いて行ったという。エドたちはそんな女性を一人で
ハイウェイに向かわせたのかと問うが、俺は規則に従って行動
しただけだという。子守じゃないんだと。

アン・マリーの両親はマスコミに情報提供を持ちかけた為に
署には目撃情報で溢れていた。ウエストサイドハイウェー
彼女がタクシーに乗ったとする情報があるという。
しかし1万3千のタクシーを調べるのか?というルーポに対して
タクシーには花の絵が写っていたらしいという。しかし現在
タクシー誕生100周年でどの車にも花の絵が描かれているとの
こと。しかし目撃証言では、絵はトランクにしか付いていなかった
のだという。塗装で手抜きをしたタクシーを探すようアニタは
指示する。

すぐにタンシー運転手は見つかる。
立っているのがやっとの女性が乗り込んできたこと。そして別
の男性客も乗り込んできて彼女の知り合いだという。二人は
何処に行ったのかと問うとガラの悪いホテルだという。

11月26日(月)・ローズバーンズホテル
管理人によるとカメラは3台の内1台しか稼働していなかった。
防犯カメラ映像を調べると、タクシーから女性・アンと男性が
下りてきて、更に一人の女性がタクシー運転手に金を手渡して
いた。管理人に話を聞くと、彼女はシュガーという女性で
ここに済む薬漬けの娼婦だという。しかしとても良い子だと。
管理人によるとシュガーの仲間が来たのかと思ったのだという。
彼女はシュガーの部屋に泊まっていたとのこと。男性はシュガー
のヒモだという。

エドたちはシュガーの室内を調べさせてもらう。
すると床に血痕が付着していた。これは事件現場だと告げる。
ルーポはベッドの下から携帯電話を発見する。アンの携帯である
事は判明する。8時47分にサフォーク郡に電話していることが
分かる。

11月26日(月)・ダグ&バレリー・ホイットマン宅
シュガーの両親に電話していたことが分かる。シュガーの本名は
メリンダだった。2週間ブリに電話がかかってきたとし、いつも
電話が鳴るときには金の無心だという。しかし私たちは敢えて
娘に金を渡していないとのこと。過去に3度も施設に入れてその度
に追い出されているという。最後の施設はパークスデールアカデミ
ー更正施設とのこと。最後の望みだったと。

更正施設にいくと施設長から話を聞く。
ネルソンという男性と仲良くしていたとしてエドたちに会わせる。
ルーポはネルソンに会うと取りあえずタバコを一箱与えると、
シュガーの居場所について尋ねる。お前はこの街の出身なので
色々と詳しいだろうと告げ、彼女が薬物所持で逮捕されているので
有れば売人が必要なハズだという。もしも情報を話さねば、
売人にお前がチクッたと話すぞと脅すと、ライソルがシュガー
に売っていた事を語る。

12月5日(水)・セーフトゥディ、女性保護施設
12月6日(木)・ユアン・デルガド検事のオフィス・ブロンクス
1月22日(火)・高位裁判所
1月23日(水)・高位裁判所
1月25日(金)・高位裁判所
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地方から出てきた女子高校生がニューヨークの夜にハメを外し
パーティー・クラブで酔った挙げ句、行方不明になり翌日
遺体として発見される。マジメだった子が一夜に犯したミスに
よって亡くなってしまう中、捜査は防犯カメラに写る娼婦と
ヒモの男性から話を聞きだしていこうとするが・・・

貧富の差や立場に関係なく、人間にある嫉妬心と欲望から派生した
事件という感じのエピソード。

娼婦とヒモの間で起きた件は、恋愛的駆け引きとは言えない、男女の
機微な心情を利用した本人同士のエゴの形を表したもので。
それとも対象的に、検事局の間でもカッターとルビローサの間で
起きたちょっとした性を意識する捜査法に対して、嫉妬心から起きた
不和な関係というものが鮮明に浮かび上がるものが有った。
娼婦のシュガーとタビサの間でも、彼女はブランドバッグを捨てる
お高くとまった娼婦だとして嫉妬心を露わにしていたけど、人の
心の難しいね。

金持ちで完璧な人生だと思われるものの間でも同様に心情的には
満たされないものがあるというところだろうか。
アメリカのドラマは、貧富の差を利用したこの手の心情を綴る
ドラマは多く、金持ちが満たされることのない人間関係を利用し
て人の生き方に対する問いかけが多いことに気が付く。

子育ての難しさというものも同時に考えさせられるエピソード
だった。
今回事件にかかわった二人の女性。
加害者の娼婦の女性・シュガーは、裕福な家庭で育ちつつも
悲惨な人生を歩んでいる。両親が「リベンジ」のグレイソン家同様
にサフォーク郡で住んでいる人物で、見た限りでは子供に対して
も厳しく接しているようにも感じたけど、それでも娘の現状は
とても幸せとはほど遠そうだ。
そして対する被害者となってしまった親子も、子供がまさか
都会に来て酔って夜中の街を歩いて殺害されるとも思わなかった
だろう。田舎故にある意味では警戒心のないまま都会に出てきた
ことへの不幸が背景にあるのかもしれない。

鈍器損傷で殺害されたかと思えば死因は絞殺だった。
刑事事件ではよくある形の二段オチだけど、それを知っている
ものは犯人と目撃者だけ。その目撃者証言も正直、怪しいものが
有った。

今回はなんといっても、ルーポのスタンドプレイが目立つエピ
だったかな。作戦としては上手いのだけど、法的には許されない
行動なのか。
釈放されたシュガーを泳がせて、"チクっという逃げられると
思うな"と語ったり、取調室に於いて、嫉妬心を煽るかのように
"君が嫉妬して殺したのだとして、彼は君とアンでは、トラック
と高級車ほど違うと言っていたぞ"と語っていた。

事件番号33972、被告人はメリンダ・ホイットマン。
第三級殺人。
事件番号33977、被告人はティト・カバッサ。
第二級殺人。

男女の違いを鮮明にするかの如く、保釈に対するルビローサの
二つの案件の対応の違いも面白かった。メリンダに対して再勾留は
求めず、ティトにはもの凄い勢いで再勾留を求めていた。

また今回はブロンクスの検事・デルガドとマッコイが検事室の
オフィスで取引する場面が有った。ウチの局長が駐車違反で
困っているので取り下げてくれたら・・・とかたっていたけど、
完全に本件とは関係の無い取引だよな。

陪審員選びがこのドラマで描かれるのも珍しい。
ガードナーは公衆衛生局19年で子供も3人いるので問題のない
人物だとしていた。キャンベルに関しては2004年に共和党大会
の際にデモに参加して3日拘束されている人物だった。
ルビローサは反対したけど、彼が彼女を見つめる視線に対して
カッターは使えると思ったのだろう。
2004年に共和党大会のデモと言えば、S18-9話に於いて、このデモ
の参加者が大量に逮捕されたことによって、仮設留置所が設置され
ていたことに言及されていたけど、この件は自由人権協会が
不当逮捕と人権を無視して劣悪な環境にデモの逮捕者を閉じ込めた
NY市を提訴したものだった。

裁判の評決前にルビローサに近づいて来た陪審員8番の男。
カッターは予備審問の段階から彼がルビローサに特別な感情を
抱いていることを利用していた。
カッターとしては、ティミーを取り調べした際にカッターを
追い出しルビローサがティミーから自供を引き出したことに
気に入らなかったみたいだけど、この流れからすると、下手をす
ればこの陪審員がルビローサ相手にストーキングする可能性も
有って危険人物のように見えたね。


エド・グリーン (Jesse L. Martin) 27分署NY市警
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事
コニー・ルビローサ (Alana De La Garza) 地方検事補
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視医
マイケル・カッター (Linus Roache) 地方検事補
サイラス・ルーポ (Jeremy Sisto) 捜査官

ジョー・コーマック (Joe Forbrich) 捜査官

シュガー / メリンダ・ウットマン (Maria Dizzia) 売春婦・ギャンキー
ティト・カバッサ (Pedro Pascal) シュガーのヒモ
ティミー・サーコ (Scott William Winters) ネルソンの彼
ユアン・デレガド (Nestor Serrano) 地方検事補
ボカネグラ (Marlyne Barrett) 弁護士
スーザン・モレッティ (Kathleen Garrett) 判事
ケリー・ドガーティ (Lisa Joyce)
ノーマン・ローゼンバーグ (Jeffrey DeMunn) 教授
レイ・キャンベル (Sean Haberle) 陪審員、2004年共和党大会でデモ参加
アントニオ (Matthew Maher)
ソニー (Steven Boyer) 車両保管所
ヴァレリー・ウィットマン (Kate Hampton) メリンダ(シュガー)の母
ダグ・ウィットマン (Wayne Maugans) メリンダの父
ジュリー・リスコム (Catherine Curtin) アンの母
アラン・リスコム (Patrick Boll) アンの父
マシュー・アルデン (Peter Parros) 判事
ネルソン (Blaine Horton) メリンダの友人、パークスデールアカデミー
タビサ・マンディ (Isidra Vega) シュガーの隣に住む娼婦
ゴードン・テレル (Malachi Weir)
ライソル (Pablo Gonzalez) 薬の売人、シュガーに売っていた
ブレンダン (Lucas Van Engen) 大学生
レジー (Alan Mingo Jr.)
アン・マリー・リスコム (Molly Ephraim) 被害者の女子学生
マルコム・ガードナー (John Danelle) 陪審員
--- (Kaipo Schwab) CSU Officer
--- (Eli Ganias) Clerk
--- (Katherine Alt Keener) Foreperson



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