LAW&ORDER:クリミナル・インテント
(aka.LAW & ORDER:犯罪心理捜査班)
Law & Order: Law & Order: Criminal Intent





第19話 マフィアの娘 Maledictus

脚本/Rene Balcer、Stephanie Sengupta
監督/Frank Prinzi
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小説家のイラーナは、出版社のノアに仕事をくれるよう頼む。
"ロシアのドンの娘"という小説を出版してから5年。イラーナ
はその本で自らの身を犠牲にしてベストセラーを打ち立てるが
その代わりに
マフィアの父親は終身刑として一生を刑務所で
暮らすことに
なってしまう。しかも5年前の出版故にそろそろ
印税も殆ど入らなくなっていた。
ケニーはイラーナの元にやってくる。ケニーは体が傷ついて
おり肋骨を折っていた。こんな姿をマーサには見せられないと
してイラーナの家で治療した格好だった。

イラーナは翌日、宝石店に立ち寄ると
高級ネックレスを購入する。
パートナーのサーシャはそんな高価なモノを買っても大丈夫な
のか?とするが、私は新作の小説を書くことにしたという。
その動きを察知したマフィアたちは、イラーナが色々と暴露する
前に殺すべく動き始める。
出版社に届けものが届く。イラーナからの荷物で、編集者は
原稿かと思っていた。スタッフの女性が荷物を開けるとなんと
その中から
イラーナの生首が入っていた

ゴーレンたちはすぐに調査を開始する。
ゴーレンは鑑識に遺体の額に付着する物質を調べる様指示。
編集者によると昨日の午後に彼女から新作を書くとの連絡が
入ったという。荷物は
中華料理店から送られて来た物だと判明
する。被害者の口の中からは
ロシアン・マフィアの犯行を
匂わす
ようにして、ネックレスが出てくる。

4月9日(木)、イラーナのアパートへ。
ネックレスの領収書が見つかる。ネックレスはロシア人街で
買っているが、マフィアの本を出版するのに、そんな所で
ネックレスを購入するだろうかと疑問に感じる。
アパートの隣にある荷物が発送された中華料理店にいく。
すると
金髪の女性が荷物を預けに来たのだという。
アパートの浴槽を調べると、アルカリ溶液が検出され、恐らく
人骨以外は解かされたのだろうと考える。ロシアンマフィア
の手口そのものだという。
その頃金髪の女性は、湖に向けて人骨を投げ入れていた。

ゴーレンたちは、イラーナの父親でマフィアのボスである
ユシュカから話を聞きに行く。娘が殺される前日に弁護士と
同伴してオレグ・ナミロフが面会に来ているが、一体何を
話したのか?と問うが、答えようとしなかった。

4月10日(金)、FBIへ。
オレグは殺人容疑が6件かけられているが、何れもアリバイが
存在していた。FBIは毎日オレグの動きをチェックしているが
24時間張り付いているわけではないという。オレグの愛人の
元を尋ねると、昨日のオレグは私と一緒にいたと証言する。
今夜から彼とハワイに行くのだという。
ユシュカに面会した二時間後にオレグがチケットを購入している
事が判明する。恐らくマフィアがイラーナを殺害しようとしたが
先に殺害されていたのだろうとゴーレンは考えていた。

イラーナの机の上に写真が合った。恐らく
学生時代の卒業パー
ティーの写真
で、イラーナとケニーのものだった。裏には
1982年
ウォルドルフホテルで撮影されたものたど記されていた。

室内から見つかった証拠品を調べていくと、イラーナの残した
メモには
"恐怖の学園"、"異常な処罰"、"学園の裏話"などの
文字が確認される。恐らく彼女はマフィア絡みの本を出版
しようとしていたのではないのではないかと推察する。
彼女の事を調べていく内に1979年に児童福祉局に通報を受けて
いる学園、
チェイスアカデミーを卒業している事が分かる。
生徒への虐待で訴えられており、同級生には不動産王の
ケニー・ストリックが居る事が判明する。

4月14日(火)、ストリックの家へ。
ケニーやマーサからイラーナの事について尋ねる。通っていた
学園は暴露本にはピッタリではないのか?と問うと、恐らくそ
んな本を彼女が書いていたとしたら危険だとして忠告したハズ
だという。彼女とは父親が刑務所に送られた日に話をしたとの
事。ゴーリンはパーティーにはイラーナと一緒に行ったのでは
ないか?と尋ねるが、付き合っていたのは短い期間だけで、
卒業後の彼女は
レジャー誌を発行しているジョージ・テイト
付き合っていたのだという。
ジョージに学園のことを話しに行くが、そんな事実はないとし
そんな事実が有ったとするならばウチの父親も誌面で取り上げ
ていたハズだと語る。それならば生徒同士で何か問題が無かった
か?と問う。同性同士の恋愛が有ったとしたならば、イラーナ
は捨て身の覚悟で暴露本を書けるが、その相手は暴露されて
は困る人が居るハズだという。ウルスラ・ストヴィッツの事
を指摘する。
"アンナの愉快な家"のモデルになった人物で
アンナ・ルウェリンの事である。

当時の学園の責任者に、イラーナについて聞きに行くと、資料
から
1978年の金曜日の夜に門限を破り警察に捕まっていた事が
判明する。校長の車で暴走しておりバーの駐車場で捕まった
ものだが、彼女は同性といちゃついているのが目撃されて
いた。ルウェリンに話を聞くと、確かに15歳の頃にはイラーナ
に恋をしていた時期が有るが、その恋も二週間限定であり、
車で暴走して捕まったときに同乗していたのは自分ではないと
否定する。

4月16日(木)、郡保安官事務所。
ランド保安官から話を聞くと、ランドはとても高価な限定モデル
の時計をしている事に気がつく。最初は息子からプレゼント
されたものだとしていた彼だが、20年前にもらったものだという。
イラーナを捕まえたが、同乗者の人物がすぐに弁護士のチェス
ター・バローズ
という弁護士を呼び、弁護士から調書から名前を
消す代わりに時計をもらったという。大した事件ではなかった
のでそのようにしたとの事。確か相手の名前はマーサ・ストリ
ックだという。
マーサは当時スイスの学校に通っていたという
話を聞いていたので、ゴーレンたちは矛盾を感じる。

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■ロシアンマフィアの実体を暴露した小説

マフィアのドンの娘が暴露小説を書いたことで、父親が逮捕
されるという状況の中、5年後に再び新作小説を書くという
彼女が殺害される。
果たして暴露を恐れたマフィアによる仕業なのか。
殺害方法は全てマフィアを匂わす方法論に繋がっていくが・・

■同性愛

被害者のイラーナにしても、今回事件に関わっているケニーに
しても、不思議な性的嗜好が有る事が判明する。
イラーナは女性が好きなのか、それともアメリカの大学では
一度は経験しておかねばならないとする"同性愛"的なノリなの
か。

■問題児が通うチェイスアカデミー

こんな学校が存在するのか謎だけど、相当曰く付きの学校で
有った様子。既に閉鎖されているという位だからね。
ただそんな学校を卒業した人物も成功しているものが多い所
が違和感が有ったかも。

■マーサとケニーの関係

二人は兄妹との事だけど、何か二人の間にはただならぬ事情
が含まれている感じ。流石に近親相姦では無いだろうとは
思っていたけど、マーサが犯人でケニーが庇っているのかな
と思われる案件だった。

ケニーは必死になってマフィアが犯人である様マスコミを
利用して確認させようとするも、あっさりとゴーレンに見破ら
れてしまった。

■女装趣味のケニー

女装趣味の男性には何らかの心の傷が有る事が多いらしい。
そんな性的嗜好から、事件前後の彼のアリバイ、そして
クレジットカードの使用痕から、トロント発のニューヨーク
の航空券を二枚購入していることを調べ、真相を探っていくと
カナダからわざわざ売春婦を呼び寄せている事が判明。
その女性からケニーの性的嗜好を聞き出す。
その際に彼は"こんなハズじゃなかったゴメンママ"、"置いて
いかないでママ"とプレイの最中に話している事が分かる。

■ケニーたちが育った生家

ケニーたちの両親のウチ、母親のエロイーズは1974年に
キッチンでありの駆除薬を飲んで自殺している事が判明。
当時の担当刑事・アラン・フォーブスは死亡していたが、
ジョン・ネメッツという犯罪現場の撮影カメラマンは生きてい
る事が判明し、当時の写真を見せてもらう。
こういう写真って処分しないで個人で所蔵しているモノなのか。

■ゴーレンが仕掛けたこと。

最後は必ず真相を明らかにするためにゴーレンが上手く誘導
していく流れがこのドラマのポイントでも有る。
ゴーレンは現場写真から、母親には妊娠していてつわりの
吐き気を抑える為にソーダクラッカーを食べていた事を突き止
める。ケニーは母親が義父との間に子供を作ることで、自分の
存在が失われる事を恐れた為にお腹の中の子を殺そうとした
様だ。

■ケニーの為にゴーレンが助け船を出す

何でゴーレンはケニーを助けるような事をしたのだろうか。
そうすることで、ケニーに罪を認めさせたかったのか。
ケニーの証言・自白だけが母親の死を証す為の方法だったし、
その流れに乗じてイラーナの件でも自白を要求したようだ。

母親の死の件ではマーサには本当の事を話さず、イラーナを
悪人に仕立ててしまう方法論だった。死者への冒涜ではないの
かという感じがしないでもないけどね。

ロバート・ゴーレン (Vincent D'Onofrio) 天才刑事
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ジェームズ・ディーキンス (Jamey Sheridan) 警部
ロン・カーバー (Courtney B. Vance) 検事
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
--- (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)

ケニー・ストリック (David Thornton) 長男、不動産業
マーサ・ストリック (Veanne Cox) 妹
ジョージ・テイト (Damian Young) レジャー誌、ケニーの同級生
イラーナ・ユシュカ (Alla Kliouka Schaffer) 小説家
--- (Martin Moran) Ilana's Publisher
ウルスラ・ストヴィッツ(Lori Michele Harris) アンナ・ロレウェリン
--- (Ylfa Edelstein) Oleg's Girlfriend
--- (Antonia Rey) マギー・メンデス
ランド (Worth Howe) 保安官
ジョン・ネメッツ (George Bartenieff) 遺体現場カメラマン
シルヴィー・クラーク (Sharron Bower)
ドミニク・カステラーナ (Richard V. Licata)
ブリットン (Peter Wise)
Lt.ウォレス (Edward James Hyland)
ヘレン (Eleanor Glockner)
イリーナ (Nina Savinski)
サーシャ (Elizabeth Ostrovsky) イラーナのパートナー
アリソン (Wendy Spero)
ボリス (Jacques Sandulescu)
--- (Sasha Nesterov) Older Mobster
--- (Mark Bezinyan) Young Mobster
--- (Pete Ohnegian) Limo Driver
--- (Bill Burr) Jogger
オレグ・ナミロフ (Chic Daniel) マフィア

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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