LAW & ORDER : 性犯罪特捜班 (Law & Order: Special Victims Unit) シーズン2 http://www.nbc.com/law-and-order-special-victims-unit/

Nov. 24, 2000
第6話 幻想との狭間 Noncompliance

脚本／Judy McCreary
監督／Elodie Keene
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マギーの店に買い物に来た常連客のマデックスは、レジの床で
血を流してレイプされて死亡しているマギーの姿を見つけて
すぐに外の公衆電話から警察に電話する。すると公衆電話から
見えるゴミ捨て場にも男性が大量に血を流して倒れて居るのを
目にする。

すぐにSVUのメンバーが現場に来る。
マギーはレイプ後に射殺されているという。一方ゴミ捨て場の
男性も背中と胸、そして下半身をナイフで刺されて重傷との
事だった。
発見者で建設作業員のマデックスから話を聞くと、いつものよ
うに店に立ち寄ったらマギーが死んでいたのだという。彼女
はみんなに愛されていてとても恨みを買うような子ではなかった
との事。
エリオットは遺体を確認すると、レイプ後背中から撃たれて居る
事を告げ、仰向けにされていること。また履いているクツが
左右逆だという。レイプされているが精液が検出されないこと
から避妊具をつけて居たのだろうという。証拠は殆どないが、
何故一人は撃たれて、一人はナイフで刺されて居るのかが疑問
だった。犯人は二人居たのではないか?と推察する。

レジの金には一切手を付けられていなかった。
防犯カメラが壊れているがこの辺は治安が良い為に直していなか
ったのだろうとのこと。彼女は午前12時から6時まで勤務して
おり、夜勤で人気者の店員だったという。
もう一人の被害者の男性に関しては何も分からないとの事だった。
しかし犯行を見る限りでは一つは計画的犯行で、一つは突発的
傾向が見られるという。クレイゲンはマンチとフィンに男性の
身元を調べる様指示する。

11月13日(月)・マギーの家へ。
マギーの母親から話を聞くと、娘は昼間はコロンビア大の心理学
を専攻していたとし、夜は店で安全だと思って働いていたのだと
いう。マギーに対して恨みをもったり怪しい人物は居なかったか?
と尋ねると、ある患者の事で悩んでいたのだという。マギーは
心療内科医で研修にいき、一人の患者が娘に対して執着していた
のだという。ストーカーとなっていたが、娘は危険ではないと
言っていたとのことる勤めていたのはホームレスメンタルヘルス
のHMHクリニックだという。

エリオットとオリビアはこの病院の勤務医のクライン医師を
尋ねる。ストーカーの様につきまとっていたのはベン・モアラ
ンドという患者だという。彼には接近禁止命令が出ていると
し一ヶ月くらいマギーにストーカーしていたとのこと。
二週間前に逮捕されたが精神疾患を訴え、判決は薬を飲むという
条件で帰宅を許可されていたという。

エリオットたちはベンの自宅へ話を聞きに行くと、自分は
マギーから150m以上離れている様判決が出た事を告げる。
マギーが殺された日には家に一人で居たとし、家にこもっていた
のだという。マギーから電話がかかっているが何を話したのか
と問うと、自分が紹介した新しい精神科医はどうかと聞かれた
という。いつもマギーは親切にしてくれるので彼女に固執して
しまった事を認めるが、ホームレスから抜け出し、薬を飲むよう
導いてくれたのは彼女だと告げる。飲んでいる薬はフルフェナ
ジンで、よだれや震えが起きるのは仕方がない事なのだという。
エリオットは部屋に有る絵を見て、とても才能があることを
指摘すると、薬を強制されて以来絵は描けなくなったのだと
いう。しかし薬を飲めば"喉を切れ"という幻聴は消えるとの
こと。薬を飲めば普通に働けるハズなのに誰も雇ってくれない
のだと嘆く。

エリオットたちは患者にリストを求めてクライン医師を訪ねる。
守秘義務で無理だとし、例えリストを見せても患者はホームレス
ばかりなので住所不定者ばかりだと語る。ここで私が患者の
情報を話して裏切ってしまうと患者は病院に来なくなってしまう
のだという。ただでさえ薬を飲むことを嫌がる患者が多いのだ
と。躁鬱症や統合失調症だからと言っても人殺しにはならない
し暴力的にもならないことを聞かされる。薬さえ飲んでいれば
日常生活にも問題がないと。
寧ろ患者の事よりもマギーが卒論に取り上げていたマーク・ナッ
シュの事を調べるべきではないかという。マークは全く薬を
飲もうとしていなかった患者で、マギー自身も患者の選択権を
主張して投薬させない選択もありだと語っていたのだという。

11月13日(月)・マークの家へ
11月15日(水)・罪状認否
11月20日(月)・シンシン刑務所
11月20日(月)・事件現場周辺
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善良な女性・マギーが殺害される。
精神疾患を抱える患者に対しても差別することなく接していた
彼女はみんなから愛される存在だったが、深夜にレジをして
居た際にレイプされたあげく殺害されてしまう。
容疑者としては精神疾患を抱える人物だと思われるが・・・

ドラマの翻訳を見ると総合失調症と訳されているけど、正式には
統合失調症ではないのか。
精神疾患の中でも統合失調症患者の奇異な行動から、世間から
避けられてしまうというのもある程度仕方がない部分も有る
のかなと思うけど、実際にはどの程度妄想から殺害に発展する
ケースがあるのだろうね。

近所に統合失調症の方が住んでいた事が有るので一度だけ
凄い声を発して夜中に道を走っている光景を見た事が
あるのだけど、ホントに驚くべき者があった。

現実の世界にいる事と妄想の世界にいる事のどちらが幸せなの
か。社会が精神疾患の患者を分け隔て無く受け入れていたと
するならば現実の社会と向き合っていこうとするのかも
しれないけど、やはり辛い現実を抱えていれば妄想の世界で
生きる方を選んでしまう物が有るのかな。

オリビアは随分と薬物治療をすべき主張を展開していたし、
逆に今回の目撃者であるマークやその母親、そしてマギー自身
は患者の人権というものを主張し、本人の選択権を主張する。
患者本人にとっても妄想の世界の中で生きる辛さがあるのでは
ないかと思ってしまうので、見ている方としては薬物を使うべき
だと思うけど、副作用の問題なり芸術家の才能を潰してしまう
意欲の減退というのは、なんとも言えないモノが有る。

最後に被害者の母から、エリオットとオリビアに対して地獄に落ちろ
と言っていた辺り、かなり複雑な心境だったね。母親が虐待して
いたのかと思っていただけにちょっぴり意外な流れだった。

後々から分かってみると、妄想しながら語っていた言葉は、現実の
世界の事をねじ曲げて語っていた事が分かる。
スピンオフ版のゴードン刑事ならば、妄想の世界で語る証言からも
事実に導いてしまったのかも知れないな。