LAW & ORDER : 性犯罪特捜班 (Law & Order: Special Victims Unit) シーズン2 http://www.nbc.com/law-and-order-special-victims-unit/

May 4, 2001
第20話 女性恐怖症 Pique

脚本／Judy McCreary
監督／Steve Shill
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海辺で死んで間もない女性の遺体が発見される。
メリンダによると、被害者はヴェロニカ・タンディ(34歳)。
背中を刺されて殺害されており、レイプ検査などはこれから
行うがとりあえず体液は見つかっては居ないという。別件で
少し検視は遅れる事を告げる。

モルグで遺体を調べるメリンダは、被害者の首にキズがあり
皮膚からは精液は検出されなかったが、コンドームを入れた
とする形跡・殺精子剤が検出されたという。また被害者のお腹
には7から8週目の胎児が居るという。それを聞いたオリビア
だが、法廷では胎児は人とは見なされない事を告げる。
メリンダによると凶器は幅5cm、深さ20cm、キョウ状の傷だと
いう。大型ナイフだなとエリオットは語る。死因は背後から
刺された事による心肺機能不全だという。

モルグに夫・タンディが来ている事を知って、オリビアは応対
にでる。遺体を目にした夫は家にいるハズなのに何故だと
怒りを露わにする。夫から妻の行動について尋ねると、昨日
妻は7時の約束に来なかったのだとし、妻の秘書をしている
シャーリーンに電話したら、4時には会社を早退したと言って
いたのだという。多分スカウトされているのだと思ったという
夫。妻はコンピュータゲームソフト会社"コンピュゲーム社"
で人事部長をしていたという。脅迫やトラブル関係に心当たり
は無いかとたがねると、解雇された社員が怒ることは有った
のではないかという。自宅ではあまり仕事の話はしないので
詳しくは会社で聞いて欲しいとのこと。オリビアとエリオット
は言いずらそうにして、ヴェロニカ(ロニー)は、妊娠していた
が話を聞いていたかと尋ねるが、夫は初耳だという。何故
夫に妊娠の事実を内緒にしていたのか。夫に内緒で中絶しよう
としていたのか、それとも不倫相手との子なのか。
もしかすると不倫されたと知った夫が逆上して殺した可能性も
有るという。そして不倫相手が関係を解消しようとして
殺害した可能性も否定できなかった。

4月24日(火)・ゲーム会社
秘書のシャーリーンから話を聞く。
ロニーは人望が有ったという。解雇されて抗議されたことは
有ったかと尋ねると、立場上仕方がないという。ここ三ヶ月
で5人が解雇されているという。昨日早退した理由について
何か話していたかと尋ねると、個人的な用事としか言っていな
かったとのこと。彼女と仲良くしていた人物は誰かと尋ねると
法務部のテレサ・スティールとはよくランチをしていた事を告げ
警備員のジェイソン・メイベリーから花束を貰っていたのを
目にした事が有るという。しかし彼は先々週に退職している
という。理由は知らないので上司から聞いて欲しいとの事
だった。

テレサからロニーとの関係を聞く。
15年来の付き合いで同期入社だという。ジェイソンとの不倫
の事を聞くと、そんな事はないハズだという。ロニーは世話
好きの人でジェイソンの夢を応援していたという。彼女は
ジェイソンの為に推薦状を書いていたとの事だった。花を
渡していたのはそのお礼なのではないかという。ジェイソン
の夢は警察学校に入学する事だったという。

警備主任でジェイソンの上司から話を聞くと、彼が辞めたのは
多分羞恥心だろうと語る。母親が頻繁に電話してきたり、
職場にまで来ていて、その時のジェイソンは落ち込んでいた
という。先月には警備責任者のグレッグ・スペクターが辞めて
いる事を知る。防犯カメラでグレッグが女性を覗いていたのを
ジェイソンが告発したので辞めたのだという。現在グレッグ
は空港で清掃員の仕事をしているとのこと。

グレッグから話を聞くと、ロニーとは先週逢ったきりだと
いう。解雇された時にはこのままでは済まさないと言った事
を認めるが、解雇された理由を聞きに言ったら、ジェイソン
が全く逆の主張をしていたのだという事を知る。覗きをして
いたのはジェイソンであり、ロニーは自分を復職させようと
してくれていたのだと語る。

4月25日(水)・グレイス・メイベリーの実家・ニュージャージー
4月25日(火)・ニューヨーク市警察学校
4月25日(火)・フォートレス運送会社
4月30日(月)・申し立て審理
4月30日(月)・地方検事事務所、ニュージャージー・トレントン

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ゲームソフト会社の人事部長の女性・ロニーが殺害される。
背中からナイフで一突きされて、性的暴行も受けている事を
知り捜査を開始する。会社でロニーに花束を贈っていたと
する警備員の男性・ジェイソンに容疑目を向けるが物証がなく
重要参考人として呼ぶ中で、精神科医の力を借りて何とか自供
へと導き、そこから令状を取って家宅捜索をして行こうとする
が・・・

幼少期から母親によって性的虐待を受けていたとする男性の
女性に対する偏見と暴走っぷりを描いたもの。
父親を幼い時に失い、息子は家を出ているということ。
そして息子・ジェイソンの職場に母親が頻繁に来ていたという
事からそんな家庭の異常さが少しずつ現れていくものだった。

そんな男性・ジェイソンを演じていたのは、ロブ・ローの
実の弟・チャド・ローで、「Pretty Little Liars」でアリア
の父・バイロン役としての記憶が新しいところ。
ロブ・ローが昔、ブラッドパック時代に演じた映画「恋のスクランブル」
でロブ・ロー演じるスキップの母が、アンドリュー・マッカーシー演じる
親友のジョナサンと恋人の関係になり、ドロドロになっていく映画
を思い出した。このドラマに比べればある意味では健全(そうか?)
って感じだけどね。

精神科医の力を借りて自白を取っていくということで、
スコダの登場かと思ったけど、FBIなどでも心理的捜査
を担当している中国系の精神科医・ジョージ・ホーンが
取調室を支配していた。

女性に偏見を持つ相手ということで今回取調室にはオリビア
がほぼ関わらなかったし、マンチとフィンは一切出演しなかっ
た。前回はこの逆のパターンだったので、暫く交互に事件を
担当していったりするのだろうか?

ジョージの指摘はそんなに特別なものとは感じなかったけど
冒頭では刑事として仲間意識・信頼感を得る行動を取るべき
事を言われ、次には女性を憎んでいるという設定で、ジェイソンと
接触するよううまく誘導して、参考人としての彼から事情を
引き出していた。

ただ言うまでもなく、捜査の取り調べや家宅捜索令状に於い
ても、例え見つかったり話を聞いたとしても、判事に証拠能力
に対する正当性が認められない限りは気が許せないところが
相変わらずアメリカ法廷物の苦々しさである。

キャボットはエリエットに対して行きすぎた行動は取らない
様に自制していたし、逆にエリオットはキャボットが法律を
遵守し過ぎる事に対する反発心は強かった感じ。
最後はちょっとした言い争いにはなったけど、地方検事を
説得して実家の家宅捜索を行う過程で、息子が母を殺害して
発見されていた。

取調室に於いて最終的段階では、ジェイソンが統合失調症の
ようになって、虐待を受けるまでの過程の演技を見せていた
ところが不気味で凄いところだったね。

キャボットの眼鏡を付けている時とハズした時のギャップが
すてきだ。