レバレッジ 〜詐欺師たちの流儀
Leverage

製作総指揮:ディーン・デヴリン
製作:エレクトリック・エンターテインメント

http://tv.foxjapan.com/fox/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/951
http://www.fujitv.co.jp/leverage/





Feb. 24, 2009
第13話 2つのダビデ像 (後編) The Second David Job

脚本/John Rogers 監督/John Rogers、Chris Downey
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ネイトに銃を突きつけるイアン。俺を殺すつもりで来たのか?
とネイトは以前自分とは逆の立場で発言してきたイアンの言葉
を引用して仕返しする。

-- 3日前 --

ジム
IYS証券の役員会でイアンからの薦めで副社長に選出され
る。
調査責任者として三ヶ月前にダビデ像を取り戻してくれた
貢献を買われての昇進
だった。

ブラックプール美術館にはネイサン、ソフィー、エリオット、
ハーディソン、パーカーがそれぞれ視察に来ていたが、
三ヶ月
前にチームが分裂
して以降互いに単独での行動を取っていた。
それぞれに顔を合わせるとその場に居る事に驚く一同。
そんな中、イアンと共に副社長に就任したジムのオフィスに
やってきたジムの前にネイトが現れる。
イアンはこの前ソフィーと共にセールスに来た男だとし、また
何かを売りに来たのか?と問う。セールスは辞めた事を告げ、
ダビデ像のお披露目会の際に自分はダビデ像を盗むと告げる。
イアンはまだ私の事を恨んでいるのか?と問うと、ネイトは
有効な治療法が有ったのに、保険会社は支払いを拒んだばかり
に息子のサムを死なせたのだと告げる。イアンは調査中の案件
には支払えないのが会社の方針だとするが、単に引き延ばしの
工作をしていただけで、あんたがCEOに就任して以降、会社が
おかしくなっている事を指摘する。イアンはあくまで例外は
認めないとして自分には責任は無いと告げる。ネイトはダビデ
像を盗まない為の対案として、
イアンがIYS証券のCEOを辞任し
全財産を慈善団体に寄付すれば展示品を盗まない
と忠告するが・・

ネイトを除いた一向は、不審者だとして警備のモノに追いかけ
られる中、ネイトはみんなの前に車で登場し一緒に逃げるか?
と告げる。

ハーディソンが用意していた隠れ家にいく。
もの凄い豪邸だった。レバレッジ本部を証拠隠滅の為にオフィス
毎爆破してしまった為に互いに居場所もなく、この三ヶ月間は
互いにバラバラだったのである。ハーディソンは国税庁の
競売物件を買ったのだとし、MCハマーの屋敷だという。トイレが
無いのは純金製のものなので没収されたとの事だった。

ネイトはあの場所にみんなが来る事は分かっていたのだという。
ダビデ像の公開を来週に控えて、まだ警備が揃っていない状況
の中で下見をするのであれば今だろうと思ったという。
しかしみんな互いに不信感を覚えていた。特にソフィーがこの
チームを壊したという事で一番怒っていたのはエリオットだった。
もうチームじゃないとするエリオットだが、パーカーは私の事
を助けてくれたのはソフィーだとして、互いに歩み寄る事を求める。

みんな美術館の警備について話し合う。
ショーケースは防弾で動作検知器が付いていること。ケース
は密閉されていて温度や湿度は一定に保つようになっていると
いう。警備は固いので難しいのではないか?というものだった。
チームが再開するのは最低半年は解散のハズだったのに戻って
来た事に違和感を覚える中、エリオットは辞めたい時は自分の
意思で辞めると告げる。

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ネイトはダビデ像のニセものをイアンに売りつけ破産させよう
とするも大失敗し、かつてのライバルであるジムによって
像は回収されてしまう。しかもソフィーがメンバーを使い、
像を自分のモノにしようとしていた事が発覚し、二体の像の
ウチ一体はソフィーが所蔵していた事が判明。チームとしては
ジムらから警察機関に情報が渡るのを阻止する為にレバレッジ
本部自体を爆破してしまう。その事によりチームは一端解散と
なるが、3ヶ月後、ダビデ像の展示会が始まる事が分かると、
示し合わせたかのようにみんなが美術館に集まってくる。

詐欺師や泥棒たちは基本的にチームで群れるのが苦手なことや、
互いに確固たる絆が存在していない為に一度群れから離れて
しまうとなかなか元通りの関係になるのが難しい。しかし
そんな困難を乗り越えてまた団結する姿は、互いを信頼すること
への恐怖心以上に求めるものが大きいということで、上手い感じ
で集結していくものだった。

ダビデ像に視線を集中させておいて、ミスディレクションを
起こして真の目的を果たそうとする姿はとても上手く出来ていた。

前回、ダビデ像を盗んでいく過程が描かれてしまったので
二度似たような流れを演出するのは難しいだろうなとは思って
いたけどね。

展開上センスがよく描かれていたのは、前回はネイトがイアン
に銃を向けて心情を表していたけど、今回の冒頭では逆の立場
でイアンがネイトに銃を向けていた所から始まる流れだったこと
だろうか。

当然ながら狙いは美術品にあらず、イアンの失脚であり、
ネイトがやられた事の気持ちの一端を知らしめることという
流れが有るので、その流れをどう段取りを付けていくのか、
思っている以上にシンドイ作業で脚本としても気難しいものが有る
のではないかと思う所もあったけど、上手い形で失脚し、財産を
全て奪った感じ。ただネイトの場合は子供の命が奪われている
訳だし、憎たらしいジムの事を持ち上げざるを得ないところが
ちょっぴり苦々しいする思いかな。

何百億円も所有する富豪たちが、サブプライムローンやリーマン
ショクで資産の3割4割を失っただけでショックで自殺するものが
多数出たという位だから、多くをもっているもの程失った
時の衝撃は大きいのかも知れないけど、端から見ると、まだそれ
でも数百億残っている事を考えると、なんて贅沢な悩みなんだろうか
という気がするけどね。

ドラマとして上手く描かれているのは、ネイトたちが散々不利な
状況が描かれる中で、マギーの流れを上手く使い、有利・不利
を演出していったと思う。
マギーの存在は展開上、詐欺の成功を左右するものでミッション
の成功の可否は彼女にかかっているとも言えるけど、彼女の言動
を使ってネイトの心情を揺るがす所は面白かったと思う。

ネイトはマギーに真実を話さないのかなと思っていた前回だった
けど、今回の為にその真実を残して居た感じだったね。

さてついにネイトとしては一つの区切りが付いた訳で、自分の
為の詐欺・仕返しをしなくても良くなった訳だけど、シーズン2
以降は世直し・人助けを信念・モチベーションとして活動を
していくのかな。
その前にどうやってまた再開させるのか。
出会った時に一度限りのミッションだと称して一話の中で
集結し解散するシーンが描かれたけど、その流れを踏襲していた
感じのする流れだった。

ネイサン・フォード (Timothy Hutton) 元保険調査員、アルコール依
存症
ソフィー・デヴェロー (Gina Bellman) 2ヶ国語を物真似
エリオット・スペンサー (Christian Kane) 武術に長ける、銃嫌い
アレック・ハーディソン (Aldis Hodge) 機械オタクでハッキングのSP
パーカー (Beth Riesgraf) セキュリティーを抜ける泥棒

ジム・スターリング (Mark Sheppard) 保険会社、ネイサンのライバル
マギー・コリンズ (Kari Matchett) ネイサンの元妻、美術専門調査員
リアリー (Alex Carter) Sterling's henchman
ロイド (Erick Avari) 館長
イアン・ブラックプール (Kevin Tighe) IYS保険CEO、アートコレクター
--- (Terence J. Rotolo) Museum Guard
--- (Ronald Auguste) Museum Guard
--- (Michael Nanfria) Pharmacist
--- (Sherry Ham-Bernard) Patron
--- (Leor Aigen) Sterling Security
--- (John Bailey) Sterling Security
ジェイソン (Colby Dant)

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