レバレッジ 〜詐欺師たちの流儀
Leverage シーズン2

製作総指揮:ディーン・デヴリン
製作:エレクトリック・エンターテインメント

http://tv.foxjapan.com/fox/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/951
http://www.fujitv.co.jp/leverage/




 

Aug. 26, 2009
第7話 さらば友よ The Two Live Crew Job

脚本/Amy Berg、John Rogers 監督/Dean Devlin
--------------------------------------------------------
40年前に妹と共に回収事業を始めたとする老兄妹がネイサン
とソフィーの元に相談に来る。自分たちは
ナチスに占領された
国の美術品を取り戻したい
事を告げ、その中でも長い間捜して
いる絵があるという。
グスタフケリムトの絵で、父親が当時
必死になってナチスから奪われまいとして持ち出したが、
父は亡くなり絵は流出してしまったのだという。その絵が
ボストンに有る事を知ったという。ソフィーは証明出来るもの
が有れば、法律で返却される事が約束されている事を告げるが、
所蔵しているのは美術館ではなく、ノースが闇市で絵が持ち出
された経緯を知りながらも購入し、オフィスに飾っているのだ
という。あらゆる法律的手段を用いて返却を試みたが、ノース
は判事を買収してそれも叶わなかったのだという。
ノースは州最大のソフトウェア会社を持って居るので、影響力
は多大なのだろうという。ネイサンたちに助けを求める。

ネイサンたちはノース社が入るオフィスビルにいくが、
ノース
社ではなく、
モントグラフト&アソシエーツ社に警察の立ち入り
調査だとして入り混む。令状が出ている正式な捜査だとして
受付の女性に語る。
ハーディソンによるとノース社はソフトウェア会社だけ有って
セキュリティも強固で外からのハッキングは難しい事を語る。
社内の端末からアクセスしなければならず、システムに入って
も猶予は僅か3分でロックがかかってしまう為に潜入するのは
無理だと言う。美術品が飾られているオフィスには感圧式の床
と温度感知器が別々に作動していて、入る事は困難だと。
ハイテクで攻めるよりも、グスタフケリムトの絵の有る壁を
背後から壊して取り出す方が遥かに効率が良いと言うので
ある。
壁を壊して、絵を手に入れるが目的の絵ではなく、ポーカー
する犬の絵が飾られていたのである。

メンバーたちは一体どういうことなのかとバーで語り合う。
雑誌に掲載されたので、警戒して別の場所に移したのではないか
という。ネイサンは先に何者かによって盗まれたのだという。
パーカーは秘密ナチスが取り戻しに来たのよと言うが・・・
そんな中、ソフィーから連絡が付かない事が気になりエリオット
は電話すると、なんと
ソフィーは自分のアパートで花瓶を持った
まま動けずにいる
事を知る。回路は振動式で起爆するC-4爆弾が
花瓶の中に入っていたのである。急に動かすと爆発するという。
ソフィーのファンからそんな物騒な物が贈られて来たのか。
パーカーはプリンの元は有るか?と尋ねると、花瓶の水をプリン
の元で固めて振動が感知しづらい状況を作るのがベストだと
いう。エリオットはソフィーに対して足は速い方か?と尋ねると、
上に花瓶を放り上げる間に部屋からダッシュして逃げるしか
ないという。みんなは出て行っていてというが、ネイサンだけ
は傍に居るという。しかしソフィーは外に行っていてくれと頼む
と、みんなが外に出た後、花瓶を空中に投げて自分は素早く
部屋から出て行く。

--------------------------------------------------------

ネイサンたちは父親の所有物だったとするグスタフケリムトの
絵を違法に取引して購入した会社のオーナーから取り戻して欲
しいと依頼される。
しかし盗みに入った先にどういうことか、この絵を先回りして
盗んでいるものが居る事が判明する。どういう事なのか相談
しているとソフィーの命が狙われたことから、ソフィーの葬式
を行い怪しい人物がソフィーの死を見守りに来ないかを監視
していると、かつてソフィーが手を組んだことのある贋作の
プロ・マーカス・スタークだと判明するが・・・

今回はチーム・ネイサンと同じような詐欺グループが登場
するという奇抜な設定の物語だった。
当然ながら世の中にはネイサンたちのような義賊だけでなく
詐欺や窃盗を働くグループが存在する訳で、似たような構成
のグループが相手だったという事は、この形がチームとして
理想型という事なのだろうか。

ただ違うのはソフィーが居るか居ないかという点であり、
そんな彼女の存在価値というものを今回フィーチャーした
物語だった。

なんと言っても面白いのが詐欺師の世界は繋がっているという
事である。
ソフィーは過去に今回対峙するマーカスと、97年にコペンハー
ゲン、98年にベルリンでの詐欺で関与しており、ネイサンが
保険屋時代にモスクワで華麗な逃走だとする事件に於いては
実はソフィーたちだったという事が判明する。
それと同時にエリオットとダイアンとの関係に
於いてもミャンマーで狙撃したものされたものとの関係が
成立して妙な因縁が有るところは面白かったのかも。

ネイサン = マーカス
エリオット = ダイアン
パーカー = アポロ
ハーディソン = コリン

の至る所で対決が行われて、その都度どちらの腕が立つのか
見物だった。
一番力を入れて描かれていたのはやはりエリオットだろうか。
戦わずしてこの二人、結末が読めるのかという感じの
映像の挿入の仕方をしていたし、映画風のフィルムの映像表現で
描かれていた。
そんな二人が絡み合うシーンも、ヘラクレスとアマゾネスみた
いで肉体派同士の熱いキスと繋がり方が妙に色っぽく描かれた。

パーカーがソフィーを幽霊扱いしたり、常識外れのレーザー
セキュリティをかいくぐる術だったり、警察官を装って
上手い事厳重な施設から脱出する流れが上手いなと思わせた。

そして何よりも今回ソフィーに死を演技させるというシーン
が妙に意味深に描かれたところも良かったな。
日本のドラマ「風のガーデン」で中井貴一さんが生前葬をやるのを
思い出す。

詐欺師ならば色々と偽名を持っているのだろうけどソフィーと
しての人生はこれで本当に葬り去ってしまうのか。
正義という価値観を植え付けたのがネイサンであり、
かつてのソフィーを消し去ってしまったのもまたネイサンで
あるとする意味深いところが上手かったと思う。


・Andrew Garrett Langeの"Not Sure Yet"

ネイサン・フォード (Timothy Hutton) 元保険調査員、アルコール依
存症
ソフィー・デヴェロー (Gina Bellman) 2ヶ国語を物真似
エリオット・スペンサー (Christian Kane) 武術に長ける、銃嫌い
アレック・ハーディソン (Aldis Hodge) 機械オタクでハッキングのSP
パーカー (Beth Riesgraf) セキュリティーを抜ける泥棒

マーカス・スターク (Griffin Dunne) 詐欺集団リーダー
コリン・メイソン (Wil Wheaton) "カオス"、ハッカー
ミゲル・ダイアン (Noa Tishby) イスラエルの諜報員・傭兵
アポロ (Apollo Robbins) 不法侵入
オリビア・マーシー (Chrisse Roccaro) 妹
アダム (Demone Gore) 警備
バーニー (Jason Coffey) 警備
カルロス (Veli Duvauchelle)
--- (Brendan Quinlan) Auction House Manager
--- (Elle Poindexter) Receptionist
--- (Meg Chamberlain) Customs Agent


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system