NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班 Naval Criminal Investigative Service (シーズン2) 製作総指揮/企画 - ドナルド・P・ベリサリオ 企画 - ドン・マクギル

Nov. 23, 2004
第7話 硫黄島の記憶 Call of Silence

脚本／Roger Director
監督／Thomas J. Wright
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ギブスはNCISにやってくると、セキュリティを担当している
ヘンリーに話しかける。ギブスに言われた寿司屋に行ったが
上手かったけど日本式の注目の仕方がよく分からなかったと
いう。出された物を食べるだけだというギブスは、結婚と同じ
ようなものだという。
そんな中、セキュリティゲートの金属探知機にひっかかる
老人の姿が有った。自分はアーネスト・ヨスト伍長だという
男は、胸に名誉勲章受章のメダルをしていた。流石のギブスも
メダルを見た瞬間相手を敬う。彼は銃を持ってきており、これ
で海兵隊員を殺害したのだと突然訴える。

マクギーはトニーに頼まれバレエ公演のチケットを予約しようと
していた。しかしワシントンバレエは一瞬のうちにチケットが
売り切れたと報告。二人の会話を聞いていたケイトはトニーが
バレエに興味を示すハズは無いと感じ、パン屋の女の子がレッグ
ウォーマーでもつけて居たの?と尋ねる。国立バレエのチケット
は取れるとするがスリナムだと聞いて何処の国のバレエ団なの
か?と問う。

そんな中、ギブスは伍長を連れてオフィスにやってくる。
ギブスはみんなにこの銃で彼は海兵隊を殺害していると言って
いる事を告げるが、詳しい事を話そうとしないのだという。
念のために捜査をするとし、彼は警察に何度も連絡したが
取り合って貰えなかったといっているのでその事実確認をする
様マクギーに告げる。恐らく元海軍兵士と言っても第二次世界
大戦の兵士だろうという。軍歴を探るよう告げる。
社会保障番号は有るのか?と尋ねるが、当時はそのようなものは
なかったという。しかしギブスは海軍式に伍長に軍で使用され
ている番号を尋ねると、330090だと語る。受賞者リストからも
調べるよう告げる。道はずれた勇敢で勲功を挙げた者にだけ
しか贈られないメダルを持って居るのだという。

伍長はトニーに対して自分は逮捕されるので地下鉄の回数券
を挙げるという。自分は年で免停になったのだという。しかし
受賞者故に飛行機には乗り放題だと。しかしそれを尋ねる相手
は誰も居なくなったのだと語る。

ギブスはアビーに拳銃について調べてもらう。
随分と大昔の銃で、火薬の塩素酸カリウムによってサビが生じて
いるという。最近発砲した形跡はないとし、ボス(ギブス)が
兵士になった頃には使われていない銃だという。スライドの銃口
側仕上げには焼きの跡が見られ、40年代前半に製造された銃
だという。中から黒い砂のような物質が出てくる。

伍長に銃について尋ねると、私は撃ち殺したとは一言も言ってい
ないとし、ウェード・キーン伍長を銃で殴り殺したのだという。
何故なのか?と尋ねると、ワシにも分からないというヨスト。
動機が分からなければ殺害に関しても信じる事は出来ないという
ギブス。

マクギーによると確かに11日の間に7回ほどウィンチェスター警察
に本人が通報しているという。しかしその通報を受け二度
警察官が本人の家を訪ねたがいずれも泥酔していたとの事だ
った。二週間前に奥さんのドロシーが亡くなって以降、通報が
始まっているとの事だった。

軍歴を調べると、彼は合衆国海兵隊第一大隊・第五海兵師団に
所属し、火山列島・硫黄島に1945年3月4日に送られているという。
当時は歩哨を勤めていて、闇に紛れて接近する日本兵の一団を
発見し、手榴弾で負傷したにもかかわらず出血しながらも
前線を死守し、26名の日本兵を倒した現場に倒れて発見された
との事だった。

伍長からドロシーの事を尋ねると、58年付き添った妻はボールズ
ブラフ国立墓地に眠っているのだという。伍長は自分の事を
逮捕して欲しいと告げる。

そんな中、ギブスの元に海軍のフェイスからテレビ電話が
入る。長官の下に直々に伍長本人から手紙が届いたとし、
その手紙にはキーン伍長を殺したと書かれていたという。長官
は名誉勲章受章者の手紙は必ず目を通すことになっているとし、
軍法会議にかけるかどうかは、専門医と相談して決めるとの
事だった。しかしギブスは殺したとは言っているが日時も
何も話していないとし、地獄を生き抜いて来た人物故に混乱
しているかもしれない事を告げる。
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海軍兵士を殺害したとして自首してきた80歳を超えた元軍人の
男・ヨスト。しかし彼の供述は曖昧なモノが有り、俄に信用
出来ないものも有った。しかも彼は第二次世界大戦で名誉勲章
を受賞した人物だと分かる。

第二次世界大戦での戦地の再現と言う事で、殆ど推測の域に
過ぎず、頼りになるのは本人の証言だけというちょっぴり
辛い事情が存在した今回のドラマ。

流石のギブスも随分とこの老人・ヨストに感情的になっていた
感じだし、アメリカ人の兵士に対する尊敬の念は別格なものが
有るなと改めて感じさせた。確かに名誉勲章をもらっている程の
人物だし、例え殺していたとしても、地獄を経験しているという
点でとても不幸な時代を生きた人に罪を背負わせたくない気持ち
は大いに分かる話だった。

ドラマを面白くしている点は、ヨストの妻・ドロシーがヨストの
親友であり、今回殺害した相手キーン伍長とは学生時代に恋人
だったという設定だ。
ヨストが戦地でキーンを黙らせる行動の中に、嫉妬心はなかった
のか否か。
殺意は無いにしても、嫉妬心から地雷によって苦しむキーンを
黙らせる際に少しでも力が入りすぎたものが有るのではないか
とする葛藤がまたドラマでは複雑に絡み合う。

ヨストが生前のキーンに劣等感なり羨望の眼差しを持って居た
であろう事は見て取れる。プロムのクイーンとキングだった
とする二人の話を一晩を共にしたトニーに話していくというの
だから、今回のトニーは美味しいところを持って行ったなという
感じ。

溺愛していた妻と同じ墓に入るのではなく、キーンの近くに
埋めてあげるとするヨストの優しさなり親友への気遣いもまた
涙を誘う物語だった。

日本に対する反感を持つアメリカ人も多いのに、反日的立場で
物語を描かない所がアメリカの凄い点だね。中国と韓国が
こんなドラマを描けば、相当酷い描写になったに違いない。

字幕版ではギブスの日本語が聞けるという事で、是非とも吹き
替え版の人もこの回だけは字幕で見るのも良いのかも知れない。

名誉勲章受章者は飛行機が乗り放題なんだね。
飛行機に乗れても尋ねる相手がもうこの世には居ないとする辺り
がかなり寂しい。その反面地下鉄は有料である点がちょっぴり
悲しいかも。
日本でも国会議員は公共交通は乗り放題だし、JRの職員は
電車は乗り放題。ただ今ではそんな特権は無くなりつつあるのか
な。


■使用された曲

・Dominic Kellyの"Kyoto Slum"

■検索用キーワード

・映画「硫黄島の砂」 硫黄島の戦い
・ジェン・ウェイン 誰だって過ちは犯すもんだが、一つ間違いをやる
度に多くの者を失う事になる ストライカー軍曹
・映画「硫黄島の砂」 (Sands of Iwo Jima / 1949年・アメリカ)
・腐った卵の臭いだと
・ブリストルに居たウィリアム叔父さんを思い出す。クリスマスに素っ
裸 ネジが緩んでいた
・戦死者リスト キーン伍長 1945年3月3日 硫黄島 勲功の前の日
・尿が近いフリをしてトイレから逃げた
・バーボンミルク 夕べのチリドック 胃もたれ
・本物の英雄は島で死んだ 勲章は奴らのもの 私は怯えきっていた
・硫黄島 全長8km 幅4km 27000人の日本兵 海兵隊の1/3が死傷
・日本軍の築いたトーチカ トンネル全長5km
・Dデー 午前9時 ブルービーチ湾
・日本軍は玉砕覚悟のバンザイ攻撃を計画
・ベローズ二等兵 ラスベガス ポーカー 急死
・ベニー・グッドマン マーティ・ショフ クラリネットの神
・ヨシダ・ヒトシ 帝国陸軍 元中尉 実は寿司屋