NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班 Naval Criminal Investigative Service (シーズン2) 製作総指揮/企画 - ドナルド・P・ベリサリオ 企画 - ドン・マクギル

May 10, 2005
第22話 死の口づけ SWAK

脚本／Donald P. Bellisario
監督／Dennis Smith
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ケイトが具合悪そうに出社する。トニーはそれを見て、酒爆弾
でも飲んだのか?と問う。ケイトは単に風邪を引いただけだと
するが、酒爆弾って何なのかと問う。暖めた日本酒をビールに
入れて飲むもので風邪にもよく効く事を語ると、私は風邪には
蜂蜜に紅茶だと語る。マクギーも酒爆弾のことは知らなかった。
そんな中ギブスも出社してくる。ケイトが風邪を引いている
ことを知って俺は風邪もインフルエンザも引いたことがない
という。
そんな中、マクギーはNCIS捜査官宛にキスマーク付きの封筒
が届いている事を語る。トニーは俺宛に来た物だとして、取り
挙げるとハサミで封筒を切り、中に風を送って手紙を読もうと
すると、何と白い粉が舞い上がる。
それを見た一同はすぐにバイオ攻撃プロトコルに従い非難を
開始するという。シャワーを浴びて着ているものを全て焼き払い
血液検査を行うというもの。ベセスダの隔離病棟に行く事に
なるのだという。一体誰が僕に炭疽菌を送りつけたのかと
NCISのスタッフたちはシャワーで体を洗いながら会話する。
ゼニアの高級スーツ、アルマーニのネクタイ、ドルチェ&ガッパ
ーナのシャツ、そしてグッチのクツを処分しなければいけない
なんて・・・とトニーは嘆く。炭疽菌ではなく、天然痘や
腺ペスト、コレラの可能性だってあるというマクギー。
しかし逆にフェイスパウダー、ベビーパウダーの可能性有り、
ハニーダストかも知れないと語る。しかし何にせよ、全ての
郵便物は放射線を通っているハズなので、菌は消滅するので
はないかというものだった。
一方オフィスでは防護服を着た捜査官が封筒を回収して調べる。

ギブスとマクギーは全身消毒をした後、検視室にいた。
ここは気圧が低いのでこの部屋に居れば外に菌が広がらない
のだという。汚染の拡大は広げられないとして、ギブスが外
に出て捜査するのを止めるダッキー。
トニーは直接粉を吸ったのでベセスダの病院行きを命じられる。
またケイトも風邪を引いて抵抗力が落ちているので、ギブス
は彼女も病院に行くよう命令する。

アビーは粉を慎重に調べる。
すぐに粉が何かを中尉がアトランタへ運んで調べることに。
アビーは突然検査中に、側転をし始める。
モニター越しに検死官室にいたギブスたちはその様子を見てい
た。ウチのバァちゃんはオリンピックの200mバタフライで
銀メダルを取ったのだというアビー。粉の成分が分かるには
2時間くらいかかるとし、ギブスに対して妊娠検査じゃないん
だからそんなに早く分からないと告げる。

ケイトとトニーは病院で尿検査する。
ケイトの尿の色が黄色いのを見て、もっと水を飲めという
トニー。ケイトは風邪を引いているからだとし、最低だと
語る。検査してくれる医師はブラッド・ピットという俳優
と同姓同名だった。俳優の彼とは何の繋がりも無いとし、
アンジェリーナとも逢った事はないという。
二人は隔離室に入れられることになる。今後はエマ・インガム
大尉が二人を看護するという。とりあえずストレプトマイシン
を予防的に投与するとの事だった。特殊な光量で照らされてい
ることを知って、ケイトに対して紫外線ならば裸で甲羅干しす
れば水着の後が消えるかも知れないなと告げる。

アビーは封筒を見て、キスマークで封じられたSWAK(シールド・
ライズ・ア・キス/Sealed with a Kiss)だと語る。
メリーランド州アナポリスオールドミネボトム通り27番地
から届けられたものだという。ギブスはそれを聞いて、ジミー
に対してPDAや銃器を用意するよう告げる。
アビーとダッキーは贈られて来た封筒、手紙を見て見事なカリ
グラフィーであり、紙も上等なコットン紙が使われていると
指摘。透かしがあるので紙のメーカーが分かるという。
ダッキーは手紙の内容をギブスに呼んで聞かせる。

"これを読む時点でまだバイオ攻撃対策モードに入って居ない
なら今すぐにするべき事が書かれ、粉は遺伝子操作を施した
Yペスティスだ"という。つまりペストだという。ペストにも
三種類有り、肺ペストは最悪だという。
しかしYペスティスは宿主と水分が無いと数時間で菌は死ぬ
事を告げる。株を調べれば何のペストか分かるとするが、
遺伝子操作を行い抗微生物薬への体制を持つ様作り替えたと
書かれていた。
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NCISに送られてきた一通の封筒の中には、なんとペスト菌が
含まれており、開封したトニーがその菌によって感染して
しまう。通常のペスト菌ならばワクチンがあるが、手紙の
内容にも書かれているように、遺伝子操作した菌によって抗
ウィルス作用が有り通常のワクチンでは利かない事が分かる。
犯人の要求は事件番号R0377の捜査報告書の内容を全て公表しろ
との事だった。調べてみるとその事件とは、2001年2月10日、
アナペリスのアドミラルベイホテルで起きたサラ・ローウェル
レイプ事件の事だと判明する。

もの凄く迷惑な女性が引き起こした事件だった。

ただこういう時にこそ、NCIS内での捜査官たちの互いの思い
というものが伝わってくるものがあるので、エピソード的に
はヒヤヒヤするものがあったけど、なかなか面白く描かれた
内容だった。

いよいよシーズン2も残すところ2話ということで、かなり
捜査官に及ぶ危険性に迫る内容だった。
トニーもいよいよ駄目かと思わせつつ、最新シーズンでも
ピンピンと動いているところを見れば死ぬハズもない。

こんな時でもケイトのシャワー室でのお色気シーンが有ったり
未だに続いているケイトの濡れ濡れTシャツコンテストvs
女装した男性とのキスネタの応酬ネタでの対決があるなど
面白かったし、あまりにタイムリーなブラッド・ピットと
アンジェリーナ・ジョリーのネタまで含まれていた。
海軍病院のプラピは、大学時代にトニーとはアメフトで対決
したことがあるというサプライズまで描かれた。

事件としては菌がどういう性質を持っているのかが一つの
捜査の見せ場だった。
マスクしている人としていない人が紙一重で、アビーとか
マスクしなくても大丈夫なのかヒヤヒヤするものが有ったし、
ケイトに至ってはトニーの為に命を張って希望を持たせようと
するところが涙ぐましいところである。青い光はプラシーボ
効果という名の気休めだとしていたけど、ケイトの体を張った
行動には気がついて欲しいところだね。

トニーの映画ネタも今回は自らをキング・オブ・クールと
称してトラボルタだとしていたり、隔離室に入れられた境遇
を「プラスチックの中の青春」だとしていたり、ペスト菌・中世
と来てポール・バーホーベン監督「グレート・ウォーリアーズ」
や「ワンダとダイヤと優しい奴ら」が引き合いに出されていた。
昔ワンダは、ジェイミー・リー・カーティス目当てで見たけど、
ドラマ「レバレッジ」みたいで面白かった記憶が有るな。
グレート・ウォーリーズで主演していたルトガー・ハウワーも引き
合いに出されていたけど、監督と同じくオランダ出身の俳優さん
だ。

アビーとギブスも今回はちょっぴりハイテンションモード
だった。ギブスが防護服を着ていた為に会話が正確には
伝わらなかったり、アビーがギブスに褒められた際には、
わざと聞こえないフリをして再度お褒めの言葉を聞こうとして
いるのではないかと思わせるやりとりが有った。

ダッキーはペストに関して知識を披露。
14世紀の文学者・ボッカチオ曰く「ペストの犠牲者は友と昼げ
を取り、夕げは天国で先祖と共にとった」とする演技ない言葉
を発していた。

麻薬捜査官でノーフォークで勤務するキャシー・イェーツ役
には、「BONES」シリーズのカミール役でおなじみの
Tamara Taylorが登場。今後も出てきて欲しい。
クレジットを見る限りでは、s3 #22で再度登場するだけで
二度の登場しか無いようだが・・・


■メモ


■使用された曲


・Dominic Kellyの"Gypsy Racket"