ワンス・アポン・ア・タイム
Once Upon A Time

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Nov. 27, 2011
第5話 小さな希望 That Still Small Voice

監督/Paul A. Edwards 脚本/Jane Espenson
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--- 昔 ---
巡業しながら人形劇で生計を立てるマーティンマーナ、そし
て二人の息子のジミニー。人形劇に目を奪われている客に対し
てジミニーは客の持ち物から金を抜き取ることを繰り返してい
たのである。人形劇が終わると今日の収益を数える両親に対し
てもう盗みはしたくない事を語る。コオロギの響きを聞いて、
コオロギみたいに自由に飛べると良いなと呟くジミニー。
しかし両親は良い子は弱い子だとして、子供の事を考えるのは
親の仕事だとして、私たちに任せておけば良いのだと丸め込ま
れる。お前はお前で決して変われないのだという。

--- 現在 ---
ヘンリーはカウンセリングを受けているアーチー先生の元に
いく。ヘンリーはアーチーの事をジミニーだと呼んで居ること
について、どうして僕が童話に出てくるコオロギのジミニー
なのかと問うと、先生はジミニー同様に良心を持っており、
人々を良い方向に導く役目を果たしている事を告げる。ヘン
リーが相変わらず妄想の世界に取り憑かれていることを心配
するが、ヘンリーはこの街が街が魔法に掛けられている証拠の
一つはこの街にコオロギがいないことだという。これだけの
証拠ではまだ呪われているとは思われないので、もっとその
証拠を見つけるというヘンリー。アーチーは以前にも質問した
が、「何故君の唱えている説が大事だと思っているのか?」と
問うと、ヘンリーは理屈もなく大事だからだと答える。それを
聞いたアーチーはこの先もその答えを探してみて欲しいと
告げる。

エマはグレアムの保安官事務所で働く事になる。
グレアムから制服を着るよう言われるが、それを否定するエマ。
グレアムは赤い革ジャンで良いがせめて保安官だと示すバッヂ
だけは身につけて欲しいと言われる。エマはベルトにそれを
付けると、次の瞬間爆発音が聞こえる。

音の現場へと歩み寄ると、昔の鉱山の崩落事故だという事が分か
る。マルコルビーはそのことを話合い、鉱山のトンネルが
崩れたのだという。
一方レジーナもいち早く現場に駆けつけていた。
エマが居ることに違和感を唱えるレジーナだが、私も現在は町
の職員になったのだとしてバッヂを見せる。グレアムは僕に
その裁量はあるのだろうと告げると、レジーナは仕方なくエマ
の事を認め野次馬たちを非難させろと告げる。
レジーナは不安に思っている市民たちに向けて、元々この町の
地下が穴だらけであることは分かっていたことなので、今後
トンネルを埋める作業などをすると約束する。
レジーナは現場に落ちていたガラスの欠片を拾うとそれを懐
にしまい込んでいた。その行動を見ていたヘンリー。
ヘンリーはトンネルの下に何かあるのではないかとして、もし
も何かがある場合、埋めてしまうのはどうなのかとレジーナに
問うが、危険なので埋める事を告げる。

ヘンリーはアーチーとエマを呼ぶと、コブラ作戦には全員の力
が必要だとして、女王(レジーナ)の動きを阻止しないといけない
事を告げる。トンネルには何かが有る事を告げ、エマが来て
トンネルにかけられていたハズの呪いが弱まってきたのだという
ヘンリー。トンネルが崩れた時に何か行動を起こしていなかった
かと尋ねると、エマはバッヂを身につけていた事を思い出す。

一方レジーナはアーチーを呼ぶと、益々息子のヘンリーが私の
ことを悪者だと思っている事を告げ、トンネルをふさぐ行為が
悪事を隠すことだと思われている事を告げる。もうこれ以上
貴方のカウンセリングをしてもヘンリーは良い考えにはならない
として、貴方を首にすることを考えていると告げる。
ここは私の町でありあなたからすべてを取り上げることは可能
だとして、そうされたくなければ息子から妄想を取り出し
すべてを踏みつぶせと要求される。

--- 昔 ---
ジミニーは成人になっていた。
相変わらず旅巡業しながら人形劇をしつつ、現在では詐欺まがい
の事をして生計を立てていた。ジミニーは両親に対して、見せ物
だけでも食べていける事を告げ、もう盗みは辞めようと告げ、
自分は盗みを辞めたい事を告げると、両親は親のことを見捨てる
つもりかとジミニーを問い、私たちはもう年だとして、金が必要
だという。
そんな中、ジミニーの元に子供(ヘンリー)が現れると、人形劇
をする準備をしているのを見て、子供は人形劇をするのが僕の
夢だという。しかしジミニーは毎日同じ出し物の繰り返しなので
ウンザリしている事を告げると、子供は彼にそれならば出し物
を変えたらどうかという。子供は雨が降る中、ジミニーに家が
近いので傘をあげるとして傘を渡すと子供は走って家に帰る
のだった。
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エマはグレアムの提案で保安官事務所で働くことになり、
彼からバッヂを受け取った途端に街の古い鉱山のトンネルの
崩落事故が発生する。
レジーナは息子・ヘンリーが相変わらず童話の世界と今の
世界を混同させている事を知ってカウンセラーのアーチーに
早急に妄想の世界を息子から切り離すよう支持するが、
ヘンリーは妄想ではないという証拠を見つける為に、レジーナ
が閉鎖しようとしている鉱山のトンネルの中に入り、証拠を
探していくことになる。

今回はいよいよピノキオの中に出てくるコオロギのジミニーに
焦点が当たる話だった。
ピノキオを読んだ事が有る人でも意外とジミニーがどんな
役割を果たしたのか、そしてピノキオ自体のストーリーが
どんなものだったのか忘れている人も多いのかも。
子供がいる人ならば子供のために絵本を読んでよく理解して
いるって人も居るのかも知れないですね。

ドラマとして面白く出来ていたのはなんと言ってもストーリー
の主人公がピノキオではなくジミニーだという点だ。
コオロギとして生きるという物語最後の繋がりは自由という
よりも寧ろその自由を奪われている感覚に陥るので、見ていて
少々違和感を感じた。

ジミニーもまたルンペルシュティルツキンと繋がりを持って
いたという流れも驚きだが、罪のない夫婦が人形にされてしま
った訳で、その人形が果たしてどういう役割を果たすもので
何故ルンペルはそれを手にしたのかが興味を示すところだ。

気がつくとジミニーがまるでピノキオ的ストーリーの主人公
となっていたり、ジミニーがゼペットの両親を酷い目に
合わせていたという背景があること。良心という背景にはそれとは
対象的な罪悪感の裏返しとして存在している辺りがまた面白く出来て
いるところだった。

現代に生きるジミニーがカウンセラーの形で良心に導くため
の仕事をしているという時代を超えた繋がり感も面白く
出来ている。

それ以外にピノキオと擬似的に展開がかぶせてあると言えば
鉱山のトンネルの内部に閉じ込められるのは、ピノキオ
ストーリーからすると、ゼペット爺さんと共に食べられて
しまった鯨と掛け合わせているものがあるのかもしれないのかな
というものだった。

鉱山の地底深くには、白雪姫の棺が隠されている様だけど
その棺のガラス片を捨てたレジーナには記憶というものが
やはり存在しているのか。

更にドラマとしてはサイドストーリー扱いで、白雪姫と
チャーミング王子の現実での切ない恋愛ストーリーが描かれて
いる。キャスリンとの関係がどうなるのか気になるところ
だけど、この辺は今回はあくまで顔見せ程度だったかな。

メアリー・マーガレット・ブランチャード (Ginnifer Goodwin) 白雪姫
エマ・スワン (Jennifer Morrison) ウソをついている人を見抜ける、ヘンリー母
レジーナ・ミルズ (Lana Parrilla) 悪い女王、ストーリーブルックの町長
デビッド・ノーラン (Josh Dallas) チャーミング王子、昏睡状態の患者
ヘンリー・ミルズ (Jared Gilmore) エマの息子。レジーナの養子
アーチー・ホッパー (Raphael Sbarge) ジミニー・クリケット(コオロギ)、カウンセラー
グラハム (Jamie Dornan) 保安官
Mr.ゴールド (Robert Carlyle) ルンペルシュティルツキン、不気味な町の名士。質屋
マルコ (Tony Amendola) ゼペット爺、町の修理屋。アーチーと仲が良し
リロイ (Lee Arenberg) グランピー (ドワーフ)、病院のスタッフ
ライアン (Warren Christie) 犯罪者
グラニー (Beverley Elliott) 赤ずきんの祖母、ホテルと食堂を経営。孫のルビー
ルビー (Meghan Ory) 赤ずきん、食堂でウエイトレス
ハッピー (Mike Coleman)
--- (Jakob Davies) ピノキオ、ゼペットの息子

キャスリン・ノーラン (Anastasia Griffith) アビゲイル姫
マーティン (Harry Groener) ジミニーの父
マーナ (Carolyn Hennesy) ジミニーの母
--- (Keegan Connor Tracy) Blue Fairy
ドナ (Laura Bertram) 少年(ゼペット)の母
スティーブン (Luke Camilleri) 少年(ゼペット)の父
ビリー (Jarod Joseph)
--- (Michael Strusievici) Little Fairy Tale Boy
Child Jiminy (Adam Young) Pickpocket Boy
--- (Morgan Roff) Teenage Jiminy

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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