ワンス・アポン・ア・タイム Once Upon A Time http://www9.nhk.or.jp/kaigai/once/

Mar. 4, 2012
第14話 ドリーミー Dreamy

監督／David Solomon 脚本／Edward Kitsis、Adam Horowitz
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妖精のノヴァとブルーフェアリーは妖精の粉を運んでいた。
ブルーフェアリーはノヴァを一人前にする為に、色々と指導
する中で、妖精の粉の扱いについて、気をつける様語る。
この魔法が国を動かす力となっており、ノヴァが現在運んで
いるのは一年分の魔法の粉であると。来年には一人だけで
それを運ばなければならないのだとするが、ノヴァは飛ぶだけ
でもおぼつかないものが有った。ノヴァとしては来年には
フェアリー・ゴッドマザーになれると思っていたことを語る
が、ブルーフェアリーはそんなに甘い物ではないとして先ずは
今年の魔法の粉を家まで運ぶよう告げる。そんな中、彼女の
運ぶ粉は僅かだが地上に降り注ぐと、風に乗って地下に住む
ドワーフの卵に吹きかかる。ウォッチーとボシーは卵から
そろそろ生まれそうだとすると、中からドリーミーが生まれ
出てくる。

--- 現在 ---
リロイは一人店のカウンターで朝食を取っていると、ウォルター
とクラークが入ってくる。
そんな中、メアリーもまた店に入ってくると、客に向かって
告知を行う。今年も鉱山労働者のお祭りがやってくるが、例年
通りストーリーブルック修道院のシスターお手製のロウソクを
売ることになっているので、ボランティア販売員を募集したい
という。しかしメアリーがデビッドとキャスリンの家庭を駄目
にした女性ということが町中の人に知られており、誰も相手に
はしようとしなかった。メアリーも罪悪感からボランティアを
勤めていたのだが・・
リロイが店から出て行こうとするところをメアリーは声を
かける。しかし彼はこの街でオレよりも嫌われているヤツが
募集をかけても人が集まる筈はないという。
メアリーが店から出て行くのを見てエマが声を掛ける。
エマは鉱山労働者のお祭りが何なのか知らなかったので、彼女
に尋ねると、昔はロウソクと石炭を交換していたことから
始まった祭りだと言われているのだという。エマはメイン州で
石炭なんて印象にないと語る。メアリーがボランティアとして
活動し始めてから10人いたボランティア全員が辞めてしまった
のだという。エマはチャリティをするから好かれるとは限らない
事を告げ、そんな噂もすぐにみんな忘れると慰める。
そんな中、エマの元に仕事の電話が入る。

シスター・アストリッドは街の広場で祭り会場の照明の設置を
していると下を歩いていたリロイの頭に粉塵を落としてしまう。
謝罪するアストリッドに対してリロイは不機嫌だったが、
彼女が照明の設置で困っているのを知って彼は代わりに設置
をする。するとアストリッドはリロイのことをヒーロー扱いし、
リロイもそれに気をよくする。仕事は何でも屋をしているが
本当にやりたいのはセーリングだと告げる。すると彼女は
「夢を見ている限りは何でも実現する」と昔ある人から言われた
事を告げ、あなたならば実現すると語る。

エマは自動車事故の有った現場へと向かう。
すると元記者だったシドニーも駆けつける。自動車は体育教師
が発見し通報したもので、見ると車はエンジンがかけっぱなし
の状態で、車線からはみ出しているという。車はキャスリン・
ノーランの車だった。本人と連絡を取るが一向に繋がる気配が
なかった。確かボストンのロースクールに行くと言っていた事
を告げ、車の自損事故を起こした後にヒッチハイクでもしたの
かとするが、トランクの中に全ての荷物が入ったままであることに
気が付く。通話記録を調べれば何か分かるかも知れないという
エマに対して、シドニーは自分のツテを頼ればすぐに記録は
取り寄せられると語る。そんな中、事故があったという報告を
受けデビッド本人も現場へとやってくる。

--- 昔 ---
ドリーミーは生まれてくると、近くにいたボシーに対して生まれる
直前に見た女性は誰なのかと問う。しかしボシーはドワーフ
には女性が居ないとし、結婚や恋、子どもを作ることはないのだ
という。だからこそ卵で生まれてくるのだという。自分たちの
仕事は地下でダイヤを掘り出し砕いて世界を明るくすることだと
言われる。お前と7人の兄弟たちん゛働いて世界を明るくするの
だという。
ドワーフたちにツルハシが配布される。
ツルハシは持つ人の性格を読み取り名前を付けていく。
ステルシー(こそこそ)、ハッピー(ご機嫌)、ドック(先生)、
スニージー(クシャミ)、スリーピー(寝坊助)、バッシェフル
(照れ助)、ドーピー(おとぼけ)、そしてドリーミー(夢見がち)
だった。いざ鉱山へ向かおうとして、ハイホ〜と声を掛け合う。

--- 現在 ---
リロイはボランティア運営所にいくと、メアリーに対して
ボランティアに参加したい事を語る。ある人と有って改心した
のだというリロイ。リロイの視線の先にはアストリッドの姿が
有ったが、彼女はスーペリアーから、ヘリウムタンクの注文数
を間違えていることを指摘され、返品しないと修道院の家賃が
払えない事を語る。しかし返品は出来なかった。困っている
アストリッドに声を掛けるリロイ。一本5ドルのロウソクを
約1000本は売らないと家賃が払えないのだという。地主は
ゴールドとのこと。昨年ロウソクが売れたのは僅か42本で
有り絶望的だと語る。リロイは絶対にオレが全てのロウソクを
売ってきてやるとして彼女の前で良い格好を見せるが・・・
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今回はドワーフと妖精の話。

名は体を表すというけど、元々ドリーミーという名前だったドワーフ
の名前がグランピー(怒りん坊)に変わっていく様子が描かれた。
元々グランピーだと思っていたのでドリーミーって何だろうとか
思っていたけど、そういう経緯で変わるのねという感じ。

ドラマとして面白く感じたのは話の流れが上手い事昔の流れ
と平行して描かれつつも、過去の世界に於いて投げかけた
言葉が全て現世によってフィードバックされており、会話の流れ・対象者
が逆転している点だ。

元々は何も出来ないと感じていた妖精に対して、ドワーフが
夢や希望を説いて勇気を与えていたところを、現代の世界に
於いてはシスターがリロイに投げかけている。

シナリオに於いても、過去の出来事を今の出来事に転換する際に
上手いアレンジの仕方をしているのも面白い。街の光や蛍の光を
ロウソクの炎に置き換えてみたり、決して交わることは
出来ない二人の関係性というものを妖精とドワーフという
関係からシスターと偏屈な男にすり替えているところなど
面白く出来ていた感じ。ただ過去の世界に於いては魔法の粉だと言って
いたものが現世ではヘリウムガスとなっている点が割に合わない気がする。

流れからするとリロイとメアリーの関係が近づいてしまう
のではないかとするものも有ったな。

嘘をつく行為がどのような結果を生むのか。
メアリーとデビッドのエピソードを踏襲するかのようにして
ドワーフと妖精のエピソードにも上手くその主張を引き継いで
いるし、愛すること、恋することの意味を夢とか、一瞬の
出来事のようにして語りかける主張もまた興味深く出来ている
部分だった。

そして人が本来ある道を逸れていく結果、どんな結末を追うのか。
人は良い思い出によってしがみついて生きるようなものだとか、
自分で自分を哀れまず楽しんで生きれば良いとか、いろいろと
視聴者に投げかける言葉が深いものが有った。
比較的ドラマのターゲット層は低そうなドラマだけど、こういう言葉
の意味を噛みしめていく上では有る意味ではある程度の年齢が
必要な感じだね。

それにしてもキャスリンは何処に行ってしまったのだろうか。
エマは嘘を見抜くスキルがあることを主張をするまでは
良かったけどその裏付けがまるで取れていない。
そろそろシドニーの事を疑ってかかるような展開になれば
良いんだけどね。

ノヴァ役のエイミーさん。シスター役の髪型よりも妖精役の髪型は
別人のように可愛いものが有った。あれだけの髭の男とキスする
のって相当濃そうだね。

■シスター&ノヴァ役のAmy Acker

「パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット」でルート
という強敵ハッカー役、「エイリアス」のケリー・ペイトン役。