パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット
(Person of Interest、アメリカCBS)

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Oct. 13, 2011
第4話 復讐 Cura Te Ipsum

脚本/Denise The
監督/Charles Beeson
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フィンチはこの日、マシンがはじき出した番号の一人、医師
メーガン・ティルマンの元を尋ねる。背中の痛みを訴え、痛み
止めを出して欲しいとフィンチは訴える。メーガンはフィンチ
のレントゲンの写真を見て脊椎固定手術を2年くらい前にして
いる事を見抜き、慢性的な痛みならばきちんとした治療をした
方が良いという。フィンチは隙を突いて
メーガンの携帯電話を
すり替える
と、今日は処方箋だけ出して欲しい事を告げ、
帰宅する。

フィンチはリースと入れ替わり、メーガンを尾行する事になる。
メーガンは
コロンビア大医学部を卒業した後、今の病院にレジ
デントとして勤務しているという。週80時間勤務で現在独身。
医療ミスで訴えられた事もなければ、同僚との関係も良好だと
いう。
問題は無さそうなのに何故マシンははじき出したのか
リースはとりあえず24時間監視して何が危険なのかを調べると
のこと。
メーガンは仕事が終わると同僚に飲みに誘われるが明日も6時
からの出勤なので帰って寝るという。
しかし一度帰宅すると化粧をした彼女は夜の街に繰り出し
クラブで一人で飲む。
リースは監視していると男性が彼女に声を掛けていることに
気がつく。しかも懐には銃器らしきものが有るとして、リース
はトイレで彼を押さえ込むが、実際には銃ではなく携帯電話だ
った。

そんな中、昼間に屋台でメーガンと接近していたMr.ウォール街
がクラブにいる事を見つける。リースは彼にぶつかり懐から
サイフを抜きとり身元を調べると、アンドリュー・ウィリア
ム・ベントン
という男性で、ベンゾジアゼピンなどデートレイプ
ドラッグが見つかった事を語る。彼はミーガンに目を付けた
という事なのか。
結局ミーガンは朝三時までクラブにいてそのまま6時に病院に
出勤して働いていた。
バーテンから話を聞くと、毎晩クラブに来ているとの事で
彼女は
完全に二重生活をしている事が分かる。

フィンチはアンドリューの事を調べる。
大手投資会社・ハドソンリバティファイナンシャルに勤務。
何度も告訴されているという。ストーキング行為、セクハラ
行為、性的暴行。しかし
どれも不起訴になっているとのこと。

リースはアンドリューの自宅に侵入すると、パソコンのデータ
をコピーする間に部屋を調べる。如何にも自己顕示欲が強い
傾向が見られる装飾品であり、コーヒーメーカーがなく
コカインが有った。とりあえずメールと個人情報をコピー
し終わると出て行く。

一方カーターは、証拠品保管所強盗事件について調べていた。
謎の背広の男が関与していると感じているカーター。
防犯カメラの映像で当時現場に居たフィンチが犯人と会話して
いるらしい映像を見つける。取り調べしていた際に人質は
法律事務所に勤務するハーデッド(フィンチ)と名乗っていたと
してカーターは調べる事に・・。

アンドリューの
パソコンのデータから数々の女性の画像
出てくる。恐らく全員彼によって襲われた女性被害者だろう
とのこと。しかしメーガンの事を調べた形跡は見つからない
という。慎重で周到な人物だということに間違いは無かった。
フィンチは
アンドリューの大学時代の事件調査書が抹消されて
いる
事を見つける。リースに話すとファスコに調べさせると
するが、フィンチはファスコを仲間に引き入れるのは感心しない
という。麻薬との繋がり、そしてリースを殺害しようとした
過去が有る刑事であること。しかしリースはその忠告を利かず
彼は安全だという。今は言いなりだがそのウチ手を噛まれるぞ
と語る。

ファスコは子供・リーとキャッチボールする中で、麻薬の
ディーラー"トリロス"の連中が現れる。お前が運んだ100万
ドルの麻薬を返せと脅迫されるが、あれはスティルズがした事
1話 序章 Pilot】た゜という。二日以内に返さないと
息子を殺すと脅されるのだった。

今夜もメーガンはクラブにいた。
16時間の激務をこなした後にクラブの飲み明かすなんて一体
どういう訳があるのか。そんな中、カウンターに座るメーガン
の隣にアンドリューが座り声を掛ける。メーガンは声を掛けて
くる男性にウンザリしていることを告げるが、君が魅力的だか
らだという。メーガンは自分の事を
ケイト・リーマンだと名乗
る。偽名を使う理由は果たして何なのか。メーガンはアンドリ
ューに自宅に誘われるが、明日は朝が早いからと言って断る。
そんな中メーガンはアンドリューの事を撮影し監視している事
を知る。
彼が狙っているのではなくメーガンがストーカーだ
とリースは報告
する。

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マシンがはじき出した要注意人物は医師として働くメーガン
だった。彼女に近づく男性・アンドリューは金融界で働く
エリートではあるが、コカインに誘った挙げ句にデートレイプ
ドラッグによって女性に暴行を追わせる危険の人物である
事を知ってマークしているが、実際にはメーガンが彼の事を
尾行・監視していることを知る。
調べていく内に彼女の姉が大学生時代に彼に襲われた挙げ句
睡眠導入剤やアルコールを大量摂取して亡くなっている事を知
り復讐しようとしている事を知る。

リースとしてはメーガンの苦しみが分かると共にそんな彼女
に自分のようにはなって欲しくないとばかりに、手を汚させず
になんとか処理していこうとする流れが有った。
人を救うハズの彼女が人を殺めたとなれば、君自身も死ぬとする
辺りの説得が上手く描かれていた。
両親をを亡くしているという所からも、人助けしたいとする
意思の強さを感じるけど、それとは正反対のことをしようと
しているところは何とも言えない。ただネタばれになってし
まうけど、リースが語る様に性犯罪者を殺すことが人にとって
次の犠牲者を出さない為にも良い行いなのか悪い行いなのか
という所に繋がっていくのかも知れない。

ファスコの使い方も独特だった。
前回ファスコが出てこなかったけど、今回はファスコの魅力
全快だった。麻薬のディーラーに目を付けられてしまい追い詰
められた彼はリースに助けを求める。ファスコ刑事、なんとな
く嫌いになれないキャラなので何とか助けて欲しいなという
思いがあり、子供の存在を魅せられると益々そう感じたけど
助けてくれるのかと思いきや一筋縄ではいかないような展開を
用意。
更に火に油を注ぐかのようにしてディーラーを襲い麻薬を
盗んでいくのだから読めない展開である。例え盗んだとしても
全く解決していないと思われ、アンドリューに罪をなすり
つけるたとしても、ファスコ自身の問題は何一つ解決していな
いんだよね。
その麻薬を仕込んでアンジリューをハメようとするも、辣腕弁
護士によって無効化されてしまう。

ファスコだけでなく、カーター刑事もまた少しずつリースに
近づく存在として油にしているところは、ピリリとドラマを
刺激的なものにしている。
リースってあんまり犯行の形跡を消さずにいつでも捕まえて
見ろ的な部分があるのですぐにバレてしまいそうだ。

メーガンが用意周到に医療知識をフル活用して殺害を企て
ようとしている事を知り、代わりにリースがアンドリューを
始末しようとする。殺してしまえばすぐに解決しそうだけど
それをあっさりとやらないところもまたこのドラマの良さでも
有る。性的犯罪の過去のある人物は再犯率も高いと思うけど、
リースが銃を前にして、人は変われるものなのかとして
問いかけ、犯人に罪の意識と恐怖をすり込んでいくのだから凄い。
アンドリーをびびらせる事に十分成功したと思うけど、
麻薬絡みの流れに関しては、あれくらいでは身を引くとは思え
ないしまだまだ癖がありそう。

リースがメーガンと会話する中で、アナタの過去の失った人の話
は本当なのか?と問われるシーンが有ったけど、死んでしまった
人が居るのかな。元恋人も殺されていそうだけど、彼の場合
彼女が居る時から心は傷ついている感じがするので、また別の
死が彼に暗い影を落としているのかな。

そういえば犯人のアンドリューが所持する薬物。
デートレイプと称してベンゾジアゼピンを引き合いに出して
いたけど、ベンゾ系は抗不安薬であり、デートレイプドラッグ
とはちょっと違う。パニック障害の薬で処方されることもある
けど、ベンゾ系の薬を飲むと寧ろ気分は穏やかになってしまい
犯罪どころじゃなくなる気がする。


■使用された曲

・Massive Attack with Terry Callierの"Live with Me"

ジョン・リース(Jim Caviezel) 元兵士、恋人ジェシカを失う
ハロルド・フィンチ(Michael Emerson) 犯罪防止システム開発者
ジョス・カーター(Taraji P. Henson)刑事
ライオネル・ファスコ(Kevin Chapman) 腐れ刑事、情報屋

メーガン・ティルマン (Linda Cardellini) 医師
アンドリュー・ウィリアム・ベントン (Adam Rothenberg) 証券マン
ディアズ (Manny Perez) 麻薬組織"トレロス"
ヴィッキー (Kristen Bush) 被害者・自助会
ケーン (Anthony Mangano) 刑事
ウォマック (John Fiore) 売春婦と写真を撮られる刑事
カーテル・ヘビー (Philip Hernandez) 麻薬組織"トレロス"
--- (Kim Sykes) Therapist
--- (Brendan Titley) Intern
--- (Almeria Campbell) Nurse
--- (Kevin Henderson) Scumbag
リー・ファスコ (Sean McCarthy) ライオネルの息子
--- (Jorge Cordova) Police Officer
ジョーイ (Alessandro Nicolaci) 麻薬組織"トレロス"

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