パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット
(Person of Interest、アメリカCBS)

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Nov. 17, 2011
第8話 敵 Foe

脚本/Sean Hennen
監督/Milan Cheylov
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間もなくヤツは到着する。ヤツは全てを知っている。
ウルリック・コール(偽名:ウォレス・ニーゲル)。

"死亡と推定"、"消えたスパイの妻が事故死"


リースはフィンチの元に緑茶を持って行く中で、今回マシンが
弾き出した番号について説明する。ウォレス・ニーゲル
1946年ドイツ生まれ、1980年アメリカの移住し、輸出関係の
仕事をしていて借金などは一切無いという。しかしニーゲル
の名前で金を動かした記録は、1987年12月が最後で、24年ぶり
にここニューヨークに現れたのだという。その間一体彼は
何処に居て何故戻って来たのか。
すぐにリースはニーゲルが偽名である事を告げ、恐らく輸出
関連の仕事と称して諜報活動をしているスパイである事を告げ
る。フィンチによると姿を消す直前に
ブロンクスで墓を購入
しているのだという。フィンチはそれから80年代のスパイ
についてインターネットにも載っていない様なアナログ的
資料の提供者に逢ってくる事を告げ、リースには墓を調べて
欲しいと告げる。

フィンチはフィルチャーに逢う。
フィンチはソ連時代の潜水艦の回路図をロシアに売ったという
彼の暗部を伝えると、IRSやFBIに報告すれば捕まる事を語り
情報を聞き出そうとする。

一方リースは墓を見に行くと、数時間前に
掘り起こされたであ
ろう形跡を見つける。
古いドイツのコインが落ちていることに
気がつく。

フィンチはフィルチャーからニーゲルについて知りたい事を
告げると、東西が合併する以前は東ドイツは諜報国家であった
事を告げあらゆるスパイ活動を行っていたのだという。
ニーゲル
は諜報チームに所属
していて、彼のチームは欧州からアメリカ
まで広範囲に渡って活動をしていたのだという。主に裏切り者
を無効化する任務についていたのだとし、彼らが動く度に人
が死んでいると語る。ベルリンの壁が崩壊する少し前に
ニーゲルは西ドイツの政府に追われて妻のアーニャと共にソ連
に逃げているのだという。妻は諜報部
シュタージュの元秘書
だった人物でニーゲルと共に逃亡したが、その直後の
1987年
に交通事故死
し、1989年ベルリンの壁が崩壊したと同時に
シュタージュも消滅したのだという。ニーゲルの消息は不明
だった。

リースはフィンチに墓を見に行ったが掘り起こされていた事を
報告。恐らく何かを隠していたのであり、それが身分証や
武器、金ではないかと推察する。またスパイ活動が復活した
のだろうと。

その頃、ニーゲルはハウフの部屋に行くと、アーニャの事を
覚えているか?と問うと彼を射殺する。

2006年。
リースは諜報活動していた時に、スタントンと逢う。
彼女からはアナタの身分証は無効にした事を告げ、現在
名前は無いという。私が名前をあげると告げ、ここでは柔軟さ
が無ければ死ぬ事になると言われる。この仕事には終わりは
ないとし、味方側に戻って来る事は二度と出来ないと言われる。
スタントンから空港で彼女と逢っている写真を突きつけられて
もう後戻りは出来ない事を告げられる。

2011年。
ニーゲルが落としていったコインは東ドイツのマルクであり、
99年以降は一切流通していないものだという。しかし今日
それらが売られた形跡が有るとのこと。恐らくニーゲルが
現金化するために売ったのだろうとの事だった。また彼は
ウェストビレッジに電話をしている事を知ると、リースは
現場へといってみる。するとハウフが殺害されている事が
分かる。

フィンチはニーゲルの
チームのメンバーは4人だった事を告げる。
ニーゲルとリーダーのスタントンは暗殺を担当し、文章を
偽造していたのがベルニック、殺害されたハウフは工作管理官
をしていたのだという。

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リースたちが今回関与するのは冷戦時代の東ドイツの諜報員と
して活動をしていたコールである事を知る。
既に他界していたと思われていた男だが突然20年以上の月日を
経てニューヨークに現れてきたことで、一体どういう事なのか
を探ると共に、彼はなにをする為にニューヨークに現れたのか
を調べていく。

リースが80年代のドイツの諜報員に駆け引きで負けるとする
姿が印象的だった。
これまでにも彼がピンチの場面に遭遇することは有っても
上手い事形成を逆転して行ったので、今回もそうなるかと思った
けど、相手も相当優秀な諜報員であり、プロを相手にするとき
にはなかなか容易にはいかないなと思わせるところに繋がって
いる。

何といっても今回のターゲットは、リース自身の姿とダブル
点があることだった。
何度か挿入された2006年の映像(現在から5年前の映像)は、
現在に至るリースの状況の一端を知るものだったし、何よりも
コールの姿を見ていると、今後のリースの行く末のような感じ
がして何とも言えない物が有る。

リースの元から離れていった元恋人も実はリースの中に猟奇
さを目にしたから離れたのではないかとするものが有るし、
意外と偽装工作して生きていたりするんじゃなかろうかとする
期待感にも繋がっている。

改めて今回の様なエピソードでは一人では難しいものがあり、
今回はファスコによって随分と助けられる部分も多かった。
相手がプロの諜報員ということで、ファスコとカーターが
殺し屋には殺し屋に任せておけば良いというような事を口走っ
ていたし、容易に殺さずに理由をしろうとして近づく分、
コールの様に目的を持っている人物を相手にすると不利に
働くところは有ったのかも知れない。

戦争によって酷いことをした人物たちは人生をやり直したい
と考えているのも事実であり、その線引きを何処で区切って
いくのかもまた興味深いものがあるけど、何も当時のチームの
全員がニューヨークで生活していることも無かったのにね。

フォルクスアメリカンソサエティというアメリカに移民した
ドイツ系クラブで故郷の繋がりだけは持って居たいとする
アイデンティティ故の行動なのだろうか。

24年間考えてきたのは今日一日のことだとして、復讐心だけ
を拠り所にしてきたけど、その先にあるものが破滅であり
死で有るという事は容易に想像出来る。意図的にリースに
撃ち殺せるというのも、ある意味ではリースだからこそ
コールも心を許して殺させたというところも有るのかも。

それにしてもドイツの現役の諜報員が弱すぎる。

■使用された曲

・青酸中毒 救急車奪取
・コールはアメリカに対する違法行為で24年前に逮捕
・ドイツ領事館代表 アメリカ国務省の文章 帰国を要求
・ウォルロット 73db
・俺はアフガニスタンで反政府派に捕まり電気ショックで16時間耐えた


ジョン・リース(Jim Caviezel) 元兵士、恋人ジェシカを失う
ハロルド・フィンチ(Michael Emerson) 犯罪防止システム開発者
ジョス・カーター(Taraji P. Henson)刑事
ライオネル・ファスコ(Kevin Chapman) 腐れ刑事、情報屋

ウルリッチ・コール (Alan Dale) ドイツの諜報員"シュタージュ"
アーニャ・コール (Laila Robins) ウルリッチの妻、交通事故死
ジュリアン・ワーナー (Larry Pine) ベルニック(ウォール街)
フィルチャー (Austin Pendleton) ドイツの歴史資料
マリー・クレイン (Aubrey Dollar) アーニャの娘、23歳、コロンビア大学生
スタイラー (Sherman Howard) 暗殺担当の諜報員(建設現場監督)
ヘインレイン (Lee Aaron Rosen) BLD、ドイツ諜報員
カラ・スタントン (Annie Parisse) 2006年、リースと逢う女
リアイソン (Jonathan Fried) ドイツ大使館員
ハウフ・ハインリック (Kent Broadhurst) 一人目の被害者
--- (Bradley Dean) Contact
--- (Christopher Durham) Contact
--- (Matt McGorry) EMT
--- (Liz Logan) Diner Cashier

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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