パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット
(Person of Interest、アメリカCBS)

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May 17, 2012
第23話 予感 Firewall

脚本/Greg Plageman、Jonathan Nolan
監督/Richard J. Lewis
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2012年5月17日
フィンチはカーターに電話し、"共通の友人"が助けを求めてい
るので今すぐに助ける為に現場に向かって欲しいと告げる。
しかしカーターは出向しようとすると、突然FBI捜査官のドネ
リーがやってきて、スーツの男がカメラに捉えられたとして、
今すぐに作戦ルームに来て欲しいと言われる。

2012年5月15日
リースとフィンチの元にいくと、これからHRの中枢にファスコ
が潜り込むので手助けしようと語る。しかしフィンチはそれ
よりもこちらの方が優先事項だとしてマシンがはじき出した
件を話す。
今回狙われているのはキャロライン・トゥーリング
資産家ばかりをターゲットにしたセラピストで、情報に関して
はかなり慎重に物事を扱う人物だという。顧客は秘密を重要視
する人物ばかりなので、キャロライン自身が加害者なのか被害者
なのか分からないという。その為にも見極めが必要だと語る。
リースはキャロラインに接近すると携帯をペアリングする。

ファスコはリースに対してこれからHRの大物と会うのだから
リースにも同行してくれという。緊張して縮み上がっていると
するファスコだが、リースは現在別件を調べている事を告げ、
写真をメールするので調べて欲しいと語る。

キャロラインは弁護士のハンスという男性のカウンセリング
をしていた。盗聴していると、ハンスは彼女に話したことを
人に知られたら大事になるのだとして思わせぶりな発言を耳に
するフィンチたち。

一方ファスコはシモンズと共にHRの大物ら3名と遭う。
セス・ラルソン市会議員、ルイス警部、ロマーノ刑事だった。
3人からはNYPDが堕落の一途をたどっているとして、現状を
見過ごせないと突然言われる。しかし彼らのついたブラック
ジョークで、三人はシモンズに対してある人物の殺しを依頼
する。金持ちがこの人物を殺害したがっているとし、既に
金を受け取っているのだという。議員たちはターゲットの人物
の写真や資料を手渡す。ファスコは写真をのぞき込むと、なんと
先ほどリースからメールされてきた女性がターゲットである事
を知る。

ハンス弁護士はキャロラインとのカウンセリングが不調に終わる。
キャロラインは信頼関係が築けない原因は貴方が私に心を
開いてくれない為だとして、私では力量不足だったのでこれ以上
は無理だと語る。そして別のカウンセラーを紹介するとして
名刺を差し出す。

ファスコはリースたちに電話すると、HRから殺人を請け負ったが
その人物は例のセラピストだと報告。48時間以内に殺害する
よう指示が下った事を語る。
リースはそれを受けてキャロラインがオフィスにしているビル
の出入り口にカメラを設置して、セラピストの顧客の中に彼女
を狙う理由の有る人物が居ないかを探っていく。
フィンチはリースに対して彼女の近くにいた方が良いと告げ、
これを機会に内なる自分と向き合ってみたらどうかと言われ
カウンセリングの客として潜り込むよう告げる。

キャロラインのオフィスを尋ねるリース。
何故カウンセリングを受けようと思ったのかと問われる。
リースはやりとりする間に隙を突いて彼女のパソコンにアクセス。
顧客の名前を抜き出すが、全てイニシャルで書かれており、
セラピストらしく顧客の情報に関してはガードが堅いことが
分かる。

一方カーターはラルソン議員の金の流れを調べていたら、50万ドル
の振り込みが有った事をフィンチに報告する。フィンチはカーター
に対して議員は殺人の請負をしてHRを動かしている人物である
事を語る。

キャロラインはリースに対して目指すべきゴールは何なのかと
問う。カウセリングをする目的が何かということだった。
彼女はリースが動揺している事を指摘するが、リースもまた
キャロラインが動揺している事を指摘する。貴方は元軍人でしょ
というキャロラインはリースが常に出入り口や部屋の入り方、
位置取りなどを気にしている事を指摘する。貴方は世の中を
普通の人とは違う見方で眺めているとし、もしかしてみんなの事
を自分が守らないといけないと感じているのではないかという。

一方フィンチは議員の入金記録を調べると世界中の銀行から
入金が有り預金額も500万ドルを超えていることが分かる。
トゥーリングを消したい人物は相当額の金を持っている人物
だろうとのこと。

そんな中リースの元にかつてリースたちが助けた事のあるフィク
サーのゾーイが現れる(S1 #6S1 #13を参照)。リースもカウン
セリングに通っているのかと問われる。リースはキャロライン
の写真を見せて彼女を知っているかと尋ねる。知らないという
ゾーイは、キャロラインを狙いそうな三人の人物を絞ったという。
ハンス・フリードリクソン(弁護士)、テレンス・ギクスター
(銀行家)、デビッド・サケーシアン(市職員)だという。それらを
これから重点的に調べる事を語る。
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ファスコがHRの中枢と接触して実態を把握したことも有って
いよいよ壊滅させる時が近づく中で、リースとフィンチには
もっと優先すべき案件が有った。しかしHRが殺害しようと
している人物がリースらが注意深く見守っているセラピスト
のキャロラインだと知って状況は複雑になっていく。

流石にシーズン1の最終話という事だけ有って展開が入り乱れ
て凄い状態になっていた。
こんなごちゃごちゃした状況をよく脚本家も整理し分けている
なと感心してしまう。

シーズン1で重要な役割を果たしてきたキャラクターたちが
一堂に会したという訳ではないけど、CIAとイライアスを除けば
ほぼ登場した感じ。
その中でも忘れかけていたルートという名の凄腕のハッカー
がフィンチに接触してきたり、そしてまるで空気を読まずに
登場してきたアリシアが登場してきたり、敵対するものたち
だけでなく、リースたちが過去に助けたゾーイなどを使って
情報収拾に当たらせるところなど、少しずつ今後のチームと
しての形も覗かせつつ、展開を描いた感じだ。

何よりも数話前から気にはなっていたけどカーターとファスコが
互いに署内で不信感を持って視線を投げかけていた流れを
ようやく「サプラ〜ズ」とばかりにご対面させた所が最も
興味深いところだったかも。
そのご対面場所がトイレという辺りもまたファスコらしいって
感じがする。ただこの二人、互いに牽制し合っている頃の方が
案外持ち味を出せているのではないかという気がするので、
ネタ晴らししてしまった後にも面白く描いていけるのかどうか。

そしてなんと言ってもアリシアの執念は凄い。
リースが長い間かけてフィンチの事を尾行したりして調べて
もなかなかしっぽを掴ませないという状況だったのに、彼女
は僅か二話で核心に迫ってきた。近づきすぎたせいなのか
すぐに殺されてしまうところは無念でしかないけど、
彼女のお陰でこのドラマの持つテーマ性を色濃く抽出した感じ
だ。
悪いのはマシンではなく、それを使う人間であること。
悪い人間がマシンを使えば限りなく危ない武器となりえるこ
とを示したものだった。

ネイサンが罪悪感に苦しんでいるとしていたけど、フィンチ
の開発の意図の中には一片の狂いも生じていないのか気になる
ところだね。頭の良い彼ならばこうなる事はある程度予期して
いたのではないかと思うし、それでも尚必要とする流れの中に
政府組織にマシンを売る必要が有ったのかどうか。

HRはこれで壊滅するのだろうか?
何人かは捕まっていた感じだけど、シモンズとかは逮捕された
感じはなかった。内通者としてHRに情報を送っていたファスコ
の上司だけが血祭りに上げられてしまった感じがする。

そしてルートが何を目的に近づいてきたのか。
彼女ほどの腕ならば別にフィンチたちをあぶり出すような
マネをしなくても良かったのではないかという気もするね。
被害者として見ていた時の彼女と加害者だったとする際の
彼女の表情やメイクの使い分けも上手く出来ていたので、
最初誰なのか一瞬分からなかった。

キャロライン / ルート演じるAmy Acker

現在NHKで放送している海外ドラマOnce Upon a Timeでは、
シーズン1の14話「Dreamy」の中で、ノバ / アストリッド役。
代表作は、BONESのFBI捜査官・ブースことDavid Boreanazと
共演した「エンジェル」(『バフィー 〜恋する十字架〜』
スピンオフ)ウィニフレッド・バークル(イリリア)役、
エイリアスのケリー・ペイトン役、「ドールハウス」
クレア・サンダース役などがあるようだ。

ジョン・リース(Jim Caviezel) 元兵士、恋人ジェシカを失う
ハロルド・フィンチ(Michael Emerson) 犯罪防止システム開発者
ジョス・カーター(Taraji P. Henson)刑事
ライオネル・ファスコ(Kevin Chapman) 腐れ刑事、情報屋

ネイサン・イングラム (Brett Cullen) フィンチの元仲間
ウィル・イングラム (Michael Stahl-David) ネイサンの息子、元医師
カール・イライアス (Enrico Colantoni) 携帯電話の相手
パトリック・シモンズ (Robert John Burke) 捜査官、違法
ジャンニ・モレッティ (Mark Margolis) マフィアのドン、カールの実父
パトリック・シモンズ (Robert John Burke) HRの一人

ゾーイ・モーガン (Paige Turco) フィクサー、リースたちを助ける調査
キャロライン・トゥーリング (Amy Acker) セラピスト (ルート)
ニコラス・ドネリー (Brennan Brown) FBI捜査官
アリシア・コーウィン (Elizabeth Marvel) 国家安全保障会議の元メンバー
ハンス・フリードリクソン (Anthony DeSando) 偽弁護士、ジミー・ホワイト
テレンス・バクスター (Aaron Lazar) 銀行家・ネズミ溝の疑い
セス・ラーソン (Wayne Duvall) HR大物、市会議員
ジャブロウスキー (Jason Kolotouros) HRの部下
--- (Johnny M. Wu) RTCC Tech
サム・ロマーノ (John Michael Bolger) HR大物・3人の一人
ピーター・ルイス (P.J. Benjamin) HR大物
セイガン (James Michael Reilly) 捜査官
ルリック (P.J. Sosko) 捜査官
--- (Lesley Shires) Hotel Receptionist
デビッド・サケーシアン () やり手の市職員、インターンと寝てる
マンデー () NYPD、リースが足を撃つ


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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