ロイヤル・ペインズ 〜救命医ハンク〜 (Royal Pains)(aka.「救命医ハンク セレブ診療ファイル」) 企画・脚本・製作総指揮：アンドリュー・レンチェスキー 企画・脚本・共同製作総指揮：ジョン・P・ロジャース 監督・ゲスト出演：ジェイス・アレクサンダー http://www.royalpains.jp/

第6話 SOSの届かない島 No Man is an Island

脚本／Carol Flint 監督／Don Scardino
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ハンクはジルとディナーを食べに行く。
彼女から今度ハンプトンズ記念病院のERに医師の空きが出るの
でそこで働いてみないか?と言われる。先日の会議の中でハンク
の名前が挙がり、自分は第一候補としてハンクを推薦したとい
う。ハンクは前に勤めていた病院院長は僕を雇って後悔したよ
と自虐ネタを語る。
ジルはハンクの携帯に電話が鳴らないことを指摘する。いつも
決まって大事な所でハンクの携帯に電話が鳴っていたからで
ある。ハンクはプライベートの時にはエヴァンやディヴィヤの
携帯にまずは電話が繋がるように設定してもらった事を告げる。
ディナーを食べた後、二人は盛り上がりハンクの部屋で服を脱
いでベッドで関係を持とうとしていると、エヴァンがノックも
せず入ってきて、大きなクジラを釣り上げたとハンクに言いに
来る。すっかり雰囲気が盛り下がる二人は、明日改めてジルの
部屋で会おうという事になる。

ハンクはケヴィンにまずはちゃんとノックをして許可を得てか
ら入れと告げるも、全く話を聞いている様子はない。
エヴァンは自分が掴んできた情報を得々と語る。
今回依頼を受けたのはハイテク産業で財を成したグラント家
の直系のクレア・グラントの夫・ロブ・ミラーからのもの。
彼らは最先端の文明機器を開発しているのに対して、毎年夏に
なるとそんな機械の全く無い無人島"グラント島"で過ごす事に
なっており、大陸からはヘリコプターで15分くらいの位置に
有るという。その旅行に帯同するよう言われたとの事。
ハンクはジルと今夜逢う約束が有るんだとするが、エヴァンは
ハンクの話など一切聞こうとせず話を続ける。

空港にやってくると、ロブたちから話を聞く。
クレアは出産予定日まで3週間の状態。今年は辞めさせようと
したが、クレアはどうしても行きたいとして医師を同行させて
行く事にしたとの事。自分たちは医師の先生だけを呼んだの
だとして、帯同して行けるのは二人だけだという。エヴァンは
お留守番という事になるが、クレアの姉・ロイスは三人の子供
を帯同させ、その子供達の対応に苦慮している事を知り、エヴ
ァンは自分はサマーキャンプに四度も参加した事が有るので
年下の扱いには慣れている事をアピールし、帯同する事に。
結果としてディヴィヤがお留守番という事になる。
ヘリコプターの中で、エヴァンはロイスの息子・アーロや双子
の妹のサムとマーディに対して、週末は僕が「メリーポピンズ」に
なると告げるも、彼らはゲームをしていて全く話も聞こうとし
ていなかった。ハンクはクレアに話しかけると、是非島で子供
を生みたいと語る。

島に到着すると島を代々管理しているウィルが迎えに来る。
今年は来ないと思ったというウィル。クレアは島の入り口で
それぞれが手にしている電子機器を回収する。島では携帯電話
やゲームは一切してはダメだという。いざというときにはウィ
ルが衛星電話を持って居るのでそれ以外は島から外部に通信する
手段はないと聞かされる。アーロはこの島にはテレビもない
事を聞かされると、エヴァンは一体何を居れば良いのか?とし、
映画「シャイニング」バリの双子の相手だけをしていろという
のかと嘆く。

ジルの元にはERの担当医師・ダン・アービックがやってくると
候補者の選定は月曜日までだと語るが、ジルはハンクに連絡が
取れない事に苛立ちを覚える。

エヴァンたちは部屋に通される。
二段ベッドが置いてあり、子供部屋のような部屋を見て、パセ
イクの頃を思い出すという。父親のせいで家が売られて引っ越
しが続いていたエヴァンたち。しかしエヴァンは宇宙船のレン
ジャー3の様だとして、その環境を楽しんでいた頃だった。

ハンクはクレアのお腹を診察する。
前置胎盤は見られないが、血中に於ける特定抗原量が高い事
が気になる。クレアによるとウチの家系は珍しい血液の家系
なのだという。クレアは妊娠促進剤で出産を早められないか?
とハンクに告げるが、何故出産を急ごうとするのか?と問う。
かつては家族を愛する家庭だったが、事業が上手く行くに従い
テーブルからは結婚式の写真が消え、ルーターばかりが置かれ
る様な環境になってしまったのだという。今年の誕生日には
集まることもなく、メールだけで済ませた事を告げ、ロイスの
子供達の事は好きだが、いつもバーチャルな世界にばかりのめ
り込んでいて現実社会での関係を結ぼうとしていない事を告げ
る。自分の子には、そんな子にはなって欲しくないとの事だった。
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ハンクとエヴァンは富豪のグラント家に同行して彼らが所有し
ている電気も通っていないような島へと渡る。
文明時代から取り残されたような島に集まるクレアの思いとは
一体何なのか。

子供ならばこういう無人島とか、島探検とかとても好きだろう
に、ゲームやテレビにばかり夢中になる子供たちの現状を
描いた話だった。サバイバル生活を通して、家族としての絆を
改めて実感させようとする意図が有る訳だけど、それは同時に
医療分野に於いても原始的な対処法を求められるということで
文明機械に慣れてしまった医師達が、何の機械も無く治療を
施すことが出来るのかに於いては興味深いものが存在する。

グラント家と接していくウチに、兄弟としての関係を改めて感
じさせると共に、家族の中での自分の存在感みたいなものに
対して、アーロが自分の事をトラブルメーカーだと考える様に
なり、率先して考えて行動を起こせずにいる所を、同じ気持ちを
感じたことのあるエヴァンがフォローしていく流れだった。

人は失敗することで学習するものだし、子供のうちに色々と
失敗することを学ぶ必要が有ると思うけど、その失敗から人が
亡くなってしまったとしたら完全に立ち直れなくなってしまう
だろうし、今回の展開ではその辺の流れは表裏一体なものが
有ったのかも知れない。

今回は複雑骨折した患者に対して応急措置を施すというもの。
これが本土での出来事ならばそう命に関わるものでもなさそう
な感じがするけど、無人島ではまさに命に関わるものが有る。

何と言っても輸血が必要で、銀食器を使って血液の適合
具合を調べていた所が印象的だった。
生理食塩水を作ったり、ビリヤードのキューを添え木にする辺り
はサバイバルに於いては初歩的な応急措置って感じがする。
電動ドリルで血腫を取り除くために頭蓋骨に穴を開けていたけ
ど、複雑骨折やドリルを麻酔無しで処置するっいうのもちょっと
あり得ない度が高かったな。

また問題は、ウィルがクマジンと呼ばれる頭痛薬を飲んでいた
為に、そりが抗凝固剤的役割を果たして、合併症を引き起こす
可能性が出て来てしまったことか。

そして何と言っても二度に於けるベッドシーンを、他人が部屋
に入ってきて台無しにしてしまうというシーン。
ジルとハンクがHしている時のエヴァンを見ていると、兄弟の
絆を飛び越えて殺意を覚える物が有るし、ロブとクレアは
イタリア式出産誘発だとされていたけど、案外みんなそういう
シーンを見られてもケロっとしている所が有る意味違和感が
有ったな。

そしてディヴィヤとジルが今回二人で話し合うシーンが有った。
珍しい感じの組み合わせだけど、ジルとハンクの関係を彼女は
知ってしまったという感じだし、変な感じでディヴィヤが、
制止役になっている所が面白く出来ていたかな。
ジルの元夫はERの医師だった事。ディヴィヤは過去に二度コン
シェルジェドクターにチャレンジした事が有り、何れも失敗
している事などを吐露していた。ディヴィヤって地元の出身み
たいだけど、金持ちの家系なのだろうか?