Smash / スマッシュ
Smash シーズン2

Creator: Theresa Rebeck

http://www.nbc.com/smash/





Apr. 13, 2013
第11話 ドレス・リハーサル The Dress Rehearsal

脚本/Julia Brownell 監督/Mimi Leder
--------------------------------------------------------
トムは舞台に来るが開演30分前に誰もいないことに気が付く。
すると突然スポットライトの光がトムに当たると、観客がみんな
自分を見て笑っていることに気が付く。なんとトムは素っ裸
だったのである。しかしそれはトムが見た夢だった。ホッと
胸をなで下ろすが、トムのベッドの隣で寝ていたのがエリス・
ボイド
だと知り思わず悲鳴を上げる。二度見た夢の夢だった。
悲鳴を聞いたジュリアはすぐにトムの元に駆けつける。
今日はドレスリハであることを語ると、トムならば大丈夫だと
励ます。

アイビーはデレクと朝を迎えていた。
デレクは思わず寝てしまったことを謝罪する。
アイビーは最初の客を友達や家族を呼ぶという習慣にしたのは
誰なのかとして「ボムシェル」のドレスリハを目の前にして
緊張していた。デレクはトムから来たら殺すと言われているので
見に行けないがアイビーならば大丈夫だと語る。
今夜また逢おうと告げる。

トムはジュリアと劇場に向かう。
トムは失敗すれば新人演出家としての才能を問われるのだとして
緊張していた。ジュリアは私だって失敗は許されない立場であり
ボストンの二の舞はゴメンだと語る。アイリーンはトムがビビ
っているのを知って自信を持ってやるだけだと語る。

カレンはジミーのジャケットからドラッグが出てきたことを受けて
カレのことが気になっていた。ジミーは三日間で9曲作ったこと
を告げ殆ど寝ていない事を知る。今は頑張ってデレクに認められ
るしかないというジミー。カレンはそんなに頑張れることの背景
にはドラッグをしているからではないのかと考え、問い詰めよう
とするが出来なかった。デレクはアナが演じるディーバ役の
見せ場を増やそうとしている事を告げ、なんとか阻止しないと
いけない事を告げる。ジミーはデレクがオレとカレンの関係を
知った今となってはアナが主役となっても驚かないと語る。

カイルはジュリアとトムと逢う。
ドレスリハの為に見に来たのである。
JFK役のサイモンとマリリン役のアイビーが演じるが、段取りが
悪く、幕が上がるのが遅かったりスモークが不自然だったりして
トムをいらつかせる。更にアイビーの服が脱げて観客の居る前で
裸になってしまったのである。

ドレスリハが終わるとアイビーはサムから励まされる。
アイビーはブライアンが怪我して降板することになるので、
サムがその役に抜擢される可能性がある事を告げる。
そんな中ボビージェシカはネットで「ボムシェル」の事が
話題になっている事を語る。ハプニングヌードによって一気に
話題性に上がってしまったのである。

一方トムたちはドレスリハの問題点を話合う。
子ども時代のノーマジーンを演じる子役が台詞を忘れたことや
スモークなど手直しの必要性をリンダに語る。アイリーンは
完成していないのであれば今夜のプレビュー公演は延期すると
いう。しかし延期すれば「ボムシェル」には問題があると捉えられ
駄目演出家の烙印を押されるとして、トムはなんとか完成させる
事を告げる。アイリーンは午後3時までに仕上がればゴーサイン
を出すが出来なければ延期だと語る。更にアイビーがポロりした
件で、ハプニングで有ったが意外とマリリンの儚さを唱える
良いシーンになった事を告げると、ジュリアたちも同調する。
しかしチケットを売る為のヌードだと捉えられる可能性も高く
アイビーに不本意なことはさせられないとトムは語る。

カレンはアナとジミーのことを話合う。
ジミーが72時間寝ずに曲を作った事を受けて、アナはドラッグで
ハイテンションになっているのだろうと語る。アナは何が有っても
カレンの歌は取らないと約束する。
カレンはデレクの元に行くと今まで通りよねと確認する。
デレクがカレンとジミーが付き合っている事を知って動揺していた
みたいだったからだと語る。デレクはそんな事は気にしていないと
否定し、6時から通し稽古にリチャードが来るので色々と試したい
と告げ、デレクは練習する事を語る。

アイリーンとトムはアイビーにヌード演出の件を話す。
アイビーはミュージカル「ヘアー」の中でヌード自体は経験済み
なので抵抗はないが、脱ぐことが話題として先行していくことに
抵抗がある事を語る。しかしトムたちは脱ぐことで寧ろ真実味が
出た事を説明する。

ジュリアはデレクら「ヒット・リスト」の様子を見にマンハッタン
シアターワークショップまでやってくる。ジュリアは今のデレク
はなんだかデレクらしくないと語ると、確かに迷いが出ている
事を語る。前ほど作品が見えなくなっている事を語ると、
ジュリアはマイケルとの件で私も同様のことを経験したが、関係
を精算した途端に以前よりも作品がよく理解出来るようになった
事を告げる。雑念を取り除いて無になることが必要であり、
一度通し稽古をしてみれば見えないものが見えてくるかも知れない
とアドバイスする。
--------------------------------------------------------
    ■「ボムシェル」の流れ

トムが初演出と言う中と、いよいよプレビュー直前のドレス・
リハーサルが行われるという事で、超緊張状態。
冒頭からトムが舞台で裸になって笑われる夢を見たり、なんと
隣で寝ているのがシーズン1で散々出世欲丸出して嫌な行動を
陰で取っていたエリスだったりする辺りが笑えたけど、裸という
キーワードはそのまんま違った形で現実化することになった。

ドレス・リハーサルでの舞台設定の段取りはグダグダ。
演出も多く取り込みすぎて、時間内にステージが収まりきれない。
そんな状況でも本日プレビューを行うべきかどうかを問われて、
トムは延期すれば能力を疑われるとする判断の誤りを見せていく。

ドレス・リハーサルに於いてたまたま舞台上で脱げてしまった
アイビーの服。しかしこれが予想外に公表だったこと。ただし
人の視線はヌード自体を評価しているのか、アイビーのマリリン
としての演技的評価をしてくれるのか分からない。ジュリアたち
は確かに演技力・演出に貢献していることを告げるが、興行的に
話題が欲しいという事実も有るのだろうしね。
サムはそんな事で脱いでは駄目だと語っていたけど、ブロードウェイ
ではああいう場合、本当に裸になったりするのだろうか?

トムが一人で大丈夫だと言ったことでジュリアとしては、「ボムシ
ェル」を気にしつつもボストンで傷つけてしまったスコットとの
関係修復も願っている為に、「ヒット・リスト」の方にも顔を
出していくことになる。

最後トムが時間的にどうしても圧縮できないとする流れが有った
際にはジュリアのアイディアで上手く時間内に収めるような演出
を取り入れて上手くまとめ上げたのだけど、トムとしては、
ジュリアが二つのミュージカルを掛け持ちしていたことを知って
失望していく。

今回は色んなところで決断が有ったね。

・アイビーは舞台演出として脱ぐのか
・ブライアンの怪我によって変わりの代役にサムを起用するのか


■「ヒット・リスト」の流れ

デレクにカレンとジミーが付き合っていることがバレてしまった
ことで二人はデレクは嫉妬のあまりカレンの役を少なくすると
疑念を持っていく。
デレク自身、カレンに拘りを持ちすぎていることと、ジミーの
意見を尊重するがあまりに、自分の演出家としての持ち味にも
少々迷いが生じている感じ。ただジュリアが上手いことそんな
彼にアドバイスを送る。トムにもアドバイスしていたジュリア
の役割りの大きさを改めて感じさせるけど、トムにとってはデレク
は天敵だし、そういう意味では一番して欲しくなかったことなの
かも知れないね。
ジュリアのアドバイスを受けたデレクは才能ある演出家らしく
大胆に、「サンセット大通り」「イヴの総て」の演出のように
フラッシュバックからスタートして、エンディングのオチの一部
を提示してから舞台に入ることを提案。本来カレンが演じる
アマンダが歌うべき筈だった重要なパートだったけど、アナが
演じるディーバ役の女性が歌いながら銃を構えて登場することで
演出としては一段と先行き読めない面白さに繋がったようだ。

カレンがまさに自分中心で回っている感じがして、今までデレク
こそ嫌な人物だったけど、ここに来てカレンが相当嫌な女に
なりつつ有る。アナとカレンの会話の中で、カレンは自分は
演技力を認められたスターだとばかりに主張し、その歌は私が
歌うべきものだったことを語る。アナも当初はそれに賛同していた
ものの、いつも日陰の存在だったアナにとっては、自分の存在を
ようやくデレクによって見出された一人であり、これまでカレン
はアイビーと主役の座を巡って争ってきたものの、シーズン2
ではアナと対立関係に陥ってしまう様だ。
ただ正直カレンがアナに文句を言うのは筋違いって感じがする。
演出家が決めたものだしね。

ジミーと付き合うことでカレンは向上するどころか落ちぶれる
可能性が有る。アイリーンが汚い金が稼いだニックの件で
振り回されたように、その可能性は怪しい過去のあるジミーと
付き合うカレンにも向けられることは否定出来ない。

ただデレクがカレンとジミーが付き合うことに反対していたのって
ジミーにドラックの陰がある前からの事なので、今回のデレクの
カレンへの指摘は後付けっぽい印象が有ったのは確かだ。

■その他

「ボムシェル」vs「ヒット・リスト」

全く違う流れとして存在していくものかと思ったけど、上手い形
で対立点を見出していくものだなという感じ。
複雑なのは、どちらのミュージカルにも似たようなキャストが
関わっているということ。そもそものシナリオを描いたジュリアと
演出していたデレクが「ヒット・リスト」に関わっているのだから
似たようになっていくのも仕方が無いのかな。

ただ「ボムシェル」は過去のマリリンの功績を描いているだけ
のミュージカルに対して、「ヒット・リスト」はその先の未来を
描いているという点で面白い対立の着眼点を持つことになった。

それを判定しているのがニューヨークタイムズ誌のリチャード。
リチャードは「ボムシェル」をネタに寧ろ「ヒット・リスト」を
持ち上げるような記事を書いているとしてアイリーンは激怒して
いたけど、カレンがデレクに指摘するのと同様にちょっと場違い
な指摘って感じもする。恋愛感情・男女の関係が絡むと凄く
面倒臭い業界だな。


■使用された曲

・SMASH CastのBroadway Here I Come (featuring Jeremy Jordan)
・SMASH CastのDig Deep (featuring Megan Hilty with Henry Stram, Phillip Spaeth & Wesley Taylor)
・SMASH CastのDon't Say Yes Until I Finish Talking (featuring Christian Borle)
・SMASH CastのLet Me Be Your Star (featuring Katharine McPhee & Megan Hilty)
・SMASH CastのOur Little Secret (featuring Julian Ovenden & Katharine McPhee)



ジュリア・ヒューストン (Debra Messing) 作詞家
デレク・ウィリス (Jack Davenport) 女たらしで有名な演出家
カレン・カートライト (Katharine McPhee) ウェイトレス、女優
トム・レヴィット (Christian Borle) 作曲家、ゲイ、デレク嫌い
アイヴィー・リン (Megan Hilty) 女優を目指す
アイリーン・ランド (Anjelica Huston) プロデューサー
フランク・ヒューストン (Brian d'Arcy James) ジュリアの夫
エリス・ボイド (Jaime Cepero) トムのアシスタント
レオ・ヒューストン (Emory Cohen) 息子

ジェリー・ランド (Michael Cristofer) アイリーンの夫
リンダ (Ann Harada) スタッフの一人
ボビー (Wesley Taylor) ダンサー、アイビーの友達
ジェシカ (Savannah Wise) ダンサー、アイビーの友達
スコット (Scott Burkhardt) メガネのスタッフ、アイリーン秘書
ニック・フェルダー (Thorsten Kaye) バーテンダー、7ドルでマティーニ

ジミー・コリンズ (Jeremy Jordan) バーの店員、歌、ピアノ、生意気
アナ・バーガス (Krysta Rodriguez) カレンのルームメイト
カイル・ビショップ (Andy Mientus) バーの店員、ジミーと歌う
ヴェロニカ・ムーア (Jennifer Hudson) "ロニー"、ミュージカル主役
リズ (Ching Valdes-Aran) アイリーンの秘書

スコット・ニコルズ (Jesse L. Martin) マンハッタンシアターワークショップ芸術監督
リチャード・フランシス (Jamey Sheridan) タイムズ誌ライター
ブレイク (Daniel Abeles) 照明・カイルの彼氏
アダム (David Call) 麻薬の売人、ジミーの旧友
サイモン (Julian Ovenden) ボムシェル・JFK役
エリス・ボイド (Jaime Cepero) 情報を売って逃げた男
レクシー (Phillipa Soo)
ゲイブ (Mo Brady)
ジャスティン (Henry Stram)
ケイシー (Shaun Licata)
--- (Leslie Becker) Audience Member
--- (Natasha A. Williams) Audience Member
--- (Justin Barnette) Audience Member
--- (Philip Odango) Audience Member
--- (Jeremy Zierau) Audience Member
--- (Sheena Addison) Theater Goer
--- (Richie Noodles) Theater Goer
--- (And Palladino) Student

ダンサー
(Ephraim Sykes)(Marty Lawson)(Christopher Vo)(Keith Kuhl)
(Samantha Zack)(Alexandra Hulme)(Nina Lafarga)
(Meredith Miles)

(Sasha Hutchings)(Reed Kelly)(Tracy Ann Lundman)
(Karla Garcia)(Jessica Walker)(Skye Mattox)
(Craig Henningsen)(Derek Ferguson)
(Marcus Bellamy)(Dollar Tan)(Adechike Torbert)
(Christopher King)(Cara D'Adamo)

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


inserted by FC2 system