SUITS/スーツ
SUITS

主題歌: Ima RobotのGreenback Boogie





Jun. 30, 2011
第3話 特許の罠 Errors and Omissions

監督/John Scott 脚本/Sean Jablonski
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ハービーのクライアントであるサンテックデジタル社の開発者
ワイアットはこの日投資家向けの講演を行おうとしていたが
彼があまりに緊張強い人物だった為にマイクと共にエアホッケー
をさせてわざと彼に勝敗を譲り自信を付けさせようとする。
マイクはあれだけの天才なのに何故人前では物怖じしてしまう
のかと不思議がる。2年かけて開発した通信電話の試作品は
2千万ドル以上の価値のあるものだった。
ワイアットは投資家たちがやってくると、まるで映画
「スター・ウォーズ」の銀河帝国のエリート兵士・ストームト
ルーパーみたいだと語る。
いざ商談のテーブルに付こうとする中で、ハービーはマイク
を入室させず、マイクにはオフィスに戻って特許請求の準備を
しろと告げる。自分は申請書の描き方もしらない事を訴える
がハービーはまだ大人の席にアソシエイトが入るのは早いと
して追い出す。
マイクは「相棒でしょ?ハンド先生」とハービーに語るが、
映画「初体験/リッジモンドハイ」の引用などするなと言われる。
マイクは青春映画の名作じゃないかと呟く。

マイクは特許の件でその描き方を教わる為にレイチェルの元を
尋ねるが彼女も忙しそうにしていてマイクをオフィスから
追い出す。
それを見ていたアソシエイトのグレゴリー・ボナーはマイクに
対して午後の商談をしている筈なのに何をしているのかと問う。
大人の席からハズされ書類仕事をさせられているが、自分には
それすらも分からない事を語ると、グレゴリーは自分が担当して
いる準備書類の校正をしてくれるのならばマイクの特許の書類
作成をすると取引を持ちかける。

レイチェルが仕事を終えてマイクの元に手伝いに来てくれるが
既にグレゴリーと仕事の取引したことを語る。マイクは得意げ
な顔をするが、準備書類の校正作業は何千ページにも渡る書類
に目を通す作業であり、貴方はグレゴリーにカモにされた
だと語る。

徹夜で校正の仕事をする中で、ハービーからは特許の確認書に
関して何処にあるのかと問う。お前が持ってこないので商談が
止まっているのだとし、今すぐに部屋に届けて置けと命令する。
グレゴリーの元に行き特許の確認書が今すぐ必要だとするが、
取引した事を告げ、準備書類の校正が終わらない限り、俺の
書類も書き終わることはないと言われる。

そんな中、ルイスがマイクの元にやってくると、何をしている
のか問われ、グレゴリーの仕事を手伝っている事を語る。
ルイスはマイクがカモにされたということを話さず仲間を
庇ったことに関して合格だと告げ、義理堅さを褒められる。
やり方が分からねばハービーに聞けば良いと告げ、それでも
忙しくて断られたら私を頼れば良いのだという。我々はチーム
であり力になりたいと語る。するとルイスはマイクに対して、
特許の確認書についてはもう書類を書いて置いた事を告げる。

マイクはドナの元に書類を届ける。
ハービーには11時頃に届けにきた事を話してくれないかと
語るが断られる。

マイクは再びルイスに呼び出されると、校正の書類をみたが
ルイスの働きがあまりに凄いことを褒められる。ここに居る
アソシエイトの50人の中でこれ程的確に校正できる人物はいない
という。ハービーがマイクをアシスタントとして選んだこと
にも納得だとすると、私は毎年一頭ポニーに焼き印を押すの
だという。マイクはルイスの意図を察するが私のボスはハービー
だと語る。ルイスはマイクに明日の午後一時にランチ
をしようと誘われる。

ハービーはマイクを呼び出すと、先ほど特許商標庁からワイアッ
トに連絡が入るが新案特許の許可は下りなかった事を告げる。
似たような特許が24時間以内に提出されていて相手の方が先
に出されたのだという。ハービーはマイクが既に特許を出願した
と嘘をついた間に相手に先を越されたのだと語る。
差し止め請求を行えと言うが、マイクはどのようにすれば良い
のかと戸惑う。

法廷にいく。
先に特許を出願申請したのは大手のヴェロシティーデータソリュ
ーションだという事が分かる。
パール判事は法廷に入ってきたハービーに対して法定内に携帯電話
を持ち込んだとして不快感を表し、遅刻したことを指摘。
罰金として千ドル支払うよう告げる。ハービーは不満を表明する
が、横柄な態度を取れば退廷させると判事は強気な態度に出る。
ヴェロシティーデータソリューション側顧問弁護士はサリンジ
ャーだった。ハービーは特許商標庁への特許請求の棄却を改めて
求めて書類を見せるが、パールは書類は前もって提出すべきで
あり、棄却するとして一方的にハービーに対して敵対的判決
言い渡す。

ハービーは判事のオフィスを尋ねると、私のことをファーストネーム
で呼ぶ人物はそうは居ない事を告げ、初めて遭った判事が何故
私をファーストネームで呼ぶのかと問う。何か恨みがあるのか
と問うと、理由もなく私を目の敵にしている事を指摘する。
まともな判事ならば差し止め請求は受理している筈だと語る。
すると判事は妻から聞いていないのか?と問うと、お前は先月
私の妻・ローレンに会った不倫相手だと語る。
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今回のドラマは、まさに脅迫、ハッタリ、そして対処法を学ぶ
という感じ。大人の椅子に座る権利があるのは、そう簡単なもの
ではないこと。日本のドラマでも派遣と正社員の違いみたいな
ものが描かれることが多いけど、責任のある立場と無い人物の差
みたいなものが描かれて、一見するとハービーのわがままに見える
シーンも気が付くと寧ろマイクの青臭さみたいなものが現れて
くるというところは上手く出来ている。
入社したばかりでメインの仕事に相棒として関われると思っている
辺りがちょっと愚かだと思わせるところも有る。そもそもマイク
の場合、知らないことが多すぎる。
司法試験を通っているのだからもう少し精通していても良さそう
な感じがするのだけどね。

そして今回のテーマはまさにエゴというものを取り上げたもの
だった。


ハービーの仕事

ハービーはワイアットという衛星電話を開発したサンテックデジタ
ル社の顧問弁護士をしているようだ。今回その会社が開発した
製品を投資家向けにアピールし、その特許を同時に出願するという
ものだった。流れからすればもっと早くから特許を出願すべき
じゃないか思うところも有るし、投資家を探していたのであれば、
今回の相手となるヴェロシティーデータソリューションとも正当
に交渉すべきものが有ったのだろうと思う。大手企業ほどセコイ
戦法を使っていたけど、特許に関して情報を流出させたヤツが
いるわけでそれが投資者なのか、それとも弁護士事務所内に
いる人物なのかと思って見ていたが、その辺はまるで問題にならな
かった。グレゴリーが怪しすぎると思ったけど違ったようだ。

パール判事のエゴ

ハービーに対してやたらと敵意をむき出しにする人物。
妻がハービーと寝たと嘘をついたが為に悲劇的結末を迎える人物。
元々パールは出世のことしか頭にない人物で、妻のことをまるで
妻として見ていなかったというもの。
妻と別れるという事でハービーに不貞を働いたということを書面
に書かせることで離婚後の財産分与を有利にしようとするもの。

パールの妻ローレンは、ハービーを誘惑したのにそれに乗ってこない
で恥をかかせたとして、ハービーを不利に追い込む。ニューヨーク
イチのクローザー相手にウソをつくとか相当ヤバイことをしている
って事が分からないのだろうかということで、訴えていくのかと
思ったけどそうはならなかった。
ハービーにしてみれば今回、この夫婦の双方から不利益を受けて
いるのだけど、逆に命運を握っている役目でも有ったので、どちら
に傾くのか気になるところだった。

ルイスのエゴ

この人、マイクの能力をどれだけ買っているのか分からない。
自分の出世を優先しようとしているのか、それともその延長戦
上にあるハービーとの争いを制しようとしているのか分からない
のだけど、その矛先はマイクの事を利用するというもの。
入社時の麻薬の検査の結果をでっちあげて、マイクを取り込み、
オンラインゲームメーカーのトムを顧客として勝ち取ろうとする。
テニスクラブでルイスがハダカでトムに近づく辺り、正直どんな
イケメンで有っても気持ち悪いだけの人物にしか見えない。
ルイスとしてはマイクが若者同士でオタクに見える二人ならば
気が合うだろうと踏んで、取り入らせようとする。

グレゴリーのエゴ

弱肉強食の世界で、グレゴリーは自分よりも若いマイクを利用して
仕事をさせようとしていた。そんなムカつくグレゴリーの事を
皮肉にもルイスがあごで使って処理するというところが今回の
ドラマのにくいところだったかも。ルイスってアソシエイトとか
を使って自分の力を誇示するのが好きな人だよね。

その他メンバー

レイチェルは冒頭では随分今回冷たいなとか思ったけど、マイクが
辞めそうになった際には、逆に励ます役割を果たした。
ドナは完全にハーバーの怖さを知っているからだろうか。
マイクに頼まれてもまるで相手にしない(笑)
ジェシカもあんまりドラマでは関わってこない。
グッドワイフのダイアンみたいな役割なのかと思ったけど。
初めてマイクの顧客になったトムは今後出てくるのかなと
思ったけど、今のところ今回のエピソードにしかクレジット
されていない。トム役を演じているJon Corのbioを見ると
マードック・ミステリー 〜刑事マードックの捜査ファイル〜
s1 #8にクレジットされているのだけど、やはりカナダの俳優さん
のようだ。

パール判事役のCurrie Graham

デスパレートな妻たちのシーズン2を前後してリネットとトム
が働いていた会社の上司・エド役を演じていた。
ボストン・リーガルでは地方検事のフランク・ギンズバーグ役。
Dr.HOUSEではシーズン初期の頃に、ハウスの元恋人ステイシー
の現在の夫・マーク役で出演。

マイク・ロス (Patrick J. Adams) 記憶力が天才的
ハーヴィー・スペクター (Gabriel Macht) 弁護士、シニアパートナー
ジェシカ・ピアソン (Gina Torres) 弁護士事務所"ピアソンハードマン"経営
ルイス・リット (Rick Hoffman) 弁護士、ハーヴィーのライバル
レイチェル・ゼイン (Meghan Markle) パラリーガル
ドナ・ポールセン (Sarah Rafferty) 弁護士

ドナルド・パール (Currie Graham) 判事
ワイアット (Eric Ladin) サンテックデジタル社CEO
グレゴリー・ボナー (John Boyd) アソシエイト
ジョージ・サリンジャー (Maurice Godin) 弁護士
ローレン・パール (Nazanin Boniadi) ドナルドの妻、画廊
--- (Joanne Reece) Judge's Aide
トム・ケラー (Jon Cor) 2億ドルを稼ぐオンラインゲーム社CEO
--- (Sean Hunter) Bailiff

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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