SUITS/スーツ
SUITS

主題歌: Ima RobotのGreenback Boogie





Jul. 7, 2011
第4話 経営者の資質 Inside Track

監督/Kevin Bray 脚本/Aaron Korsh
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マイクはハービーに呼び出されてカーディラー店GOTHAM CAR CLUB
へと自転車で向かう。その頃ハービーは既に店にやってきており
店頭に並んでいた車、2011年製・テスラロードスターに目を
向ける。大手ヘッジファンドの社長・ローレンスもまた同じ店
に来ており、二人は共にテスラロードスターを買おうとしていた。
マニアたちが何ヶ月も入荷を待っている車である。
しかし店には一台しかない。ハービーはローレンスに対して、
互いにテスラクイズが出し合って勝負に勝った方が手にすること
にしないかと勝負を挑む。ハービーもローレンスも互いに車に
対する拘りがあり、この車種にも思い入れがある様だったが、
ハービーが勝利に勝つ。ローレンスは車のことを諦めるが、
ハービーは彼にその手柄を譲り車の鍵を投げ渡す。
ハービーはわざと相手を打ち負かした後に、ローレンスに貸しを
作ったので有る。貸しにするならば相手を打ち負かせた後じゃな
いとねとし、自分はクラシックカーに乗って出かける。

マイクは遅れて現場にやってくると、ハービーから伝言がある
としてメモを手渡される。8時に来いといったら8時に来いと
書かれており、ジャピッツセンターに来いと書かれていた。
マイクは自転車を飛ばしてやってくるとハービーもやって来たのか
と呟く。
ビルでは車の展示会が行われており、ここにはエンジンに定評の
あるマッカーノンモーターズの車が並べられていた。
このメーカーのエンジンはFormula 1の世界でも標準になって
いる程のもので、ハービーにとってこの会社の創設者の一人、
エイヴリー・マッカーノン初めてのクライアントとして思い
入れが有った。マッカーノン社、そしてここのエンジンは勝ち組
であり、俺も勝ち組のシニアパートナーとなる事を告げると、
今後はマイクに書類仕事を任せると語る。
エイヴリーが亡くなった為に、後任として付いた新しいCEOの
ロバート・ステンズランドをマイクに紹介する為に連れてきた
事を語る。マイクはこれは業務扱いとなるのか?と問うと、プライ
ベートではない事を知って、給料の出る仕事だとして大喜びする。

CEOに逢う前に彼らの前にドミニク・バロンがやってくる。
彼はエンジンの設計・製造を担当した創設者組の一人だった。
ハービーとは労使交渉の際にドミニクらと激しくやりあっており、
企業経営側の弁護士であるハービーは労働者たちにより厳しい条件
を突きつけた為に、恨んでいた。
現場は苦しんでいるのだというドミニクに対して、会社を安泰
にするためには仕方が無かったとして、労働者との話し合いを
しただろうと告げる。

そんな中ロバートがやってくると、ハービーはマイクのことを
紹介する。ロバートはマイクがどの程度出来る人物なのかを
知るために契約書の内容について細かい質問をすると、マイク
は300ページに渡る契約書を頭の中にたたき込んでおり
質問にきっちりと応える。それを見てロバートも新しい契約を
一任する事を告げるる
ロバートによると、現在メーン工場が建っている土地を2億ドル
出して購入したいとする買い手が有る為に、そこを売って
会社の開発部門は全て海外に移転する事を考えているのだと
いう。ブランドさえ有れば、何処で製造・開発しても変わらない
というロバートだった。ハービーはキャッシュフローを確保する
為にそのようなことをするのかと問う。

ロバートが居なくなった後、ハービーはこの会社の看板は
ブランドではなく品質だとして、このCEOに会社を任せれば会社
はつぶれる事を語る。マイクは個人的感情を持ち込んでいない
かと問うが、会社が大きくなれば俺の手柄も上がるのだと語る。
ハービーはマイクに対して、会社の定款をひっくり返して、
なんとかCEOを追放する道を探るよう告げる。マイクはこれから
祖母に面会しに行きたい事を告げるが、危篤という訳ではない
のだろうとして、仕事をしろと語る。

マイクは朝、電話の音で目が覚める。
ハービーから一体何時まで寝ているのかと問われ、追放できる
根拠は探り当てたのかと問われる。見つかった事を語ると、
ハービーは早くオフィスに持ってこいと言われる。

ハービーはこれからシニアパートナーの加入式が有る中で、ドナ
からあるものを受け取る。ジェシカはハービーの元にやってくる
と彼を会議室へと連れて行く。
一方マイクは出社してくると、レイチェルから7時45分に出勤か?
と問われ、背広を着たまま寝るのであれば会社に着替えを置いて
置くのは常識だと言われる。リットが貴方のことを呼んでいると
告げると、ハービーの件を済ませたら行くと伝えて欲しいと語る。

ハービーはシニアパートナーの加入式で他のシニアパートナー
から正式に加入を認められる。
マイクはハービーのオフィスにやってくるが秘書のドナから
今は居ない事を告げられる。マイクはドナに対して、シニアパート
ナーと他のパートナー弁護士の違いは何なのかと問うと、
シニアの場合は出資する代わりに利益の配当を受ける立場なのだ
と語る。
ハービーは加入式の中でフレッドから出資金の50万ドルを今すぐ
この場で支払うよう要求される。ハービーはビックリした"素振り"
をする中、加入式ジョークだと分かる。

ルイスはマイクの元にやってくると、突然メモを手渡される。
ピーナツ、グルテン、いちごと書かれていた為に買い物リストか
と問うと、ルイスは私はこれらのアレルギー持ちだと言われる。
メニューを頼む際にはこれらを外して欲しいとのこと。マイクは
イマイチ話を理解出来ずにいると、我が事務所の伝統で、新人
主催のディナーパーティーの幹事を新人が行う事になっているの
だとし、そこでアソシエイトを招くことになっているのだという。
単純に店を探し出して50人分の予約を入れるだけだという。
ルイスは私よりもハービーの用事を優先した理由は何かと言う。
マイクは色々と言い訳しようとするが端的に話せと言われ、
マッカーノンの工場先の適正評価と会社の定款を調べていたので
その書類を渡したのだという。
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ハービーが初めてクライアントとして担当した自動車会社に
於いて先代が亡くなり、新しく就任したCEOのロバートは
人権費削減と工場の売却益によって当座のキャッシュフロー
の確保に目覚めていた。ハービーとしては初めて関わった
企業だけに、クライアントの要求にただ応えるだけでなく、
会社としての行く末を考えての行動を取る。ジェシカからは
個人的感情を排除して対応するべきことを訴えられるが・・

自分の事しか考えていないとするハービーの中にも他人の
為に動くことがあるという事を示したエピソードだった。
色んな面でスタンドプレーが多く、ハービーになかなか肩入れ
しづらいところも多いのだけど、今回の拘りをもって企業の
行く末を考えながら最適な方法を探る為に奔走するところ
などなかなか興味深く出来ていた。

ハービー自身、彼の自動車に対する拘り感から今回の企業
に肩入れしているのではないかと思わせる部分も有ったし、
当然ながら前述したように初めてのクライアント企業だと
言うことで先代の理念と企業の強みを知ってこその行動
ではあるのだと思う。

法廷で戦うことばかりが弁護士の仕事ではないとばかり
にこういう描き方も面白いなと思わせるものが有った。

色々と現在の臨時CEOの発言権を無効としようとしたり、
その意図を探られて絶体絶命に陥るところなどハラハラ
感も有ったし、最終的には買収という荒技を使って処理
してしまったけど、この辺がもう少し納得出来ると良かっ
たのだろうな。

小ずるいルイスが上司であるハービーにあれだけの事を
して何のお咎めもないのかなと思うとやや違和感はある
けど、彼を踊らせて実利を取っていく流れは面白いかな。
ジェシカがルイスに意図的に情報を流してハービーをコントロール
していたとする疑惑が生まれていたけど、結局その辺の事情
はどうだったのだろうな。ハービーを育ててきたという位だから
彼の性格は熟知していそうだし、それもあり得るのかも。

アメリカでも近年保護主義的国民性が発揮されて、
高額な利益を生むトヨタとかサムスン、ソニーから適当な
難癖をつけて和解金をかすめ取るヤクザ政策が暴走して
いるけど、ハービーは意外と技術を守るために国産に
拘る思考があるところはアメリカ人っぽく無いなって
感じもする。

そしてなんと言ってもマイクの流れも興味深く描かれて
いる。親友という名を借りた過去の亡霊と付き合うべきか
どうか。初回であれだけ酷い扱いを受けたのに未だに
付き合いがあるというのは違和感しかない。ジェニーと
言う女性も一体どういうつもりでマイクを引きづり込もうと
しているのか分からないけど、この三人がどれだけ過去
に於いて繋がりがあったのか描かれない限りは、なかなか
理解できない状態だと思う。

レイチェルがマイクのデボンに対する扱いを見て出世馬
だと感じて接近したのかどうか。ただレイチェル自身は
実家は相当金持ちっぽいのでそう焦る必要は無さそうだね。


余談だけどこのドラマの中で開発してたエンジン。
無限ホンダが開発していたものなのか?と思わせるように
エンジンに大きく無限の文字が刻まれているところが
印象的だった。


・Ima RobotのGreenback Boogie
・Christopher TyngのEnd Credits Theme
・The ConstellationsのPerfect Day
・The XxのIntro

■検索用キーワード

・第一印象が命だ (by ハービー)
・入社して一日100時間働いている印象を与えられたから今では何時に
出社しても誰も文句は言われない。 (by ハービー)
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四半期に開かれる取締役会で承認される。次の木曜日
・嫌われているならば逆手に取れ (by ハービー)
・グルメは試す勇気を持つことだ。 (by レイチェル)
・ルイスの言う事を聞いてばかり居たら何も出せなくなる
・解雇は3日前に通告する義務がある (by マイク)
・生意気さは一流だ (by ハービー)

マイク・ロス (Patrick J. Adams) 記憶力が天才的
ハーヴィー・スペクター (Gabriel Macht) 弁護士、シニアパートナー
ジェシカ・ピアソン (Gina Torres) 弁護士事務所"ピアソンハードマン"経営
ルイス・リット (Rick Hoffman) 弁護士、ハーヴィーのライバル
レイチェル・ゼイン (Meghan Markle) パラリーガル
ドナ・ポールセン (Sarah Rafferty) 弁護士

トレバー (Tom Lipinski) マイクの親友
ジェニー・グリフィス (Vanessa Ray) マイクの親友
エディス・ロス (Rebecca Schull) マイクの祖母

ドミニク・バローン (Titus Welliver) エンジン開発
ロバート・ステンズランド (Hamish McEwan) マッカーノンモーターズ
ローレンス (Matt Cooke) 大手ヘッジファンド社長
デボン (Julian DeZotti) 弁護士、マイクに嫌がらせ
--- (Kristi Angus) Concierge
フレッド (Chris Gillett) シニアパートナー・メガネ
アーロン (Danny MacDonald) アソシエイト
--- (Jeffrey Parazzo) Bartender
チャン (Andrew Hwang)

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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