第60話 裁きの日 第二部 THE JUDGMENT PART 2 (4-30)
脚本/George Eckstein、Roy Huggins 監督/Don Medford

もう少しの所で真犯人を捕まえられるところだったが、
ジェラード警部によって捕まってしまうキンブル先生。
故郷のスタッフォードに戻る列車の中で、キンブルはジェラード
に最後の願いをする。

いやぁ面白かった。
冷静にみれば可笑しいところは幾つもあるのだが、ここまで長く
キンブルとジェラードの追走劇を見ていると、細かいことは
有る意味どうでもよくなってくる。

やはりなんと言っても追われるキンブルと追うジェラードの間に
不思議な絆が生まれている点だ。
これはキンブル逃走劇の中で、彼の善良な行いの積み重ねが
そんな絆であったり信頼感を生んだ結果でもある。
最後の一日を猶予として与えたジェラードの心の中には、
やはりキンブルの無実が晴れるのを待っていたのではないだろうか。

最後まで七転八倒な展開で真犯人が分からない作りだった。
59話が終わった時点では最も有力なのは義理の弟・レナードで
有ったが、すぐにその容疑は晴れる。そして新たに浮かび上がる
容疑者と片腕の男の間で、面白い駆け引きが行われた。

冷静に考えれば、片腕の男が金をせびりに来るのは実に可笑しい
行動だ。最後まで犯人が誰なのか分からないようにするには
仕方がない行動だったのだろうか。
銃撃戦当たりの演出も甘いと言えば甘いのだが、キンブルの長年の
恨みを晴らすには仕方がないオチだったのかもしれない。

因みにこのドラマの元になった本当の事件の方でも無罪だった
ようだ。つい数年前にDNA鑑定をした結果では犯人は、キンブル家
に勤めていた窓ふきの男であるそうだ。実際日本の新聞でも取り
上げられていたので目にした人も多いだろう。

キンブル役を演じたデビッド・ジャンセンはこのドラマの時には
36歳だったが、49歳の時若くして亡くなっている。

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

guest
Diane Baker (ジーン・カーライル) キンブルを助ける女
Richard Anderson (レオナルド・タフト) キンブルの妹の夫
J.D. Cannon (ロイド・チャンドラー) 保釈金を出した男
Jacqueline Scott (ドナ・キンブル・タフト) キンブルの妹
Louise Latham (ベッツィー・チャンドラー) ロイドの妻
Bill Raisch (フレッド・ジョンソン) 片腕の男
Johnny Jensen (ボビー・タフト) 息子
Diane Brewster (ヘレン・キンブル) キンブルの妻

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