アンダー・ザ・ドーム Under the Dome 原作: Stephen King http://www.dlife.jp/lineup/drama/underthedome/

Jul. 1, 2013
第2話 放たれた火種 The Fire

脚本／Rick Cleveland 監督／Jack Bender
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チェスターズミルに突如現れた謎の"ドーム"。
外界とは切り離されて、外からは目に見ず脱出も不可能だった。
どこから何故現れたのか。ドームの下で我々の秘密は暴かれて
いく。

バービーはピーターから金を回収にくる。金はないというピー
ターに対して、一日だけやるので金を払うよう要求するバービ
ーに対し、ピーターは銃を突きつけてくる。バービーは単に
金を払うだけで良いのだとし馬鹿なことはすると告げる。
そして油断させた後、バービーはピーターから銃を奪おうと
押さえ込むと、もみ合っている間にピーターを射殺してしまう。

そんな夢を見たバービーは、ジュリアの家のベッドで寝ていた。
ジュリアは悲鳴が聞こえたとしてバービーの様子を見に来る。
バービーは泊めてくれたことに感謝するがジュリアもまた
こんな時だし夫も居ないので寧ろ貴方が居てくれて助かって
いる事を告げる。バービーは首にかけている認識票がないこと
に気がつきジュリアに尋ねるが知らないという。

保安官のリンダの元に連絡を受けたポールとフレディがやって
くる。デュークが壁に近づいた途端、突然体内に埋め込んでい
るペースメーカーが爆発した事を告げ、亡くなった事を語る。
何故フレディの時計は爆発しないのか?と問うポールに、恐らく
電池などは危険だがフレディの時計は旧式のものだと語る。

ジョーは外に出て行くとなんとかドームから脱出する方法、
そして原因を探ろうとする。ジョーの友人のベンは、発作を
起こしたばかりなのだから動かない方が良い事を告げ、発作
した際にジョーは"ピンクの星"について口にしていた事を聞く。
何か悩み事でもあるのかと問う。ジョーは穴を探そうと告げる。

ラジオ局WYBSでは、DJのフィルと技術士のドティがいた。
ドディは外部からの情報を何とかして掴もうとしてマイクロ波
周波数変換器を使って電波の傍受を試みる。外では軍隊が
無線でやりとりしていて、この町を取り囲む壁のことを"ドーム"
と語っている事を告げる。フィルは上空もドームで覆われている
ことをラジオで知らせるべきじゃないかとするが、今話すと
無駄に人を不安にさせるだけだとしてそれを止める。
フィルはラジオを通して、リスナーたちに音楽を流しつつ、
これら電話もテレビも繋がらず、壁が出来た原因は北朝鮮による
ものなのか、それとも時空の裂け目なのかと告げる。

ビッグ・ジムはローズの店にいくと、発電機の調整を行い
電気が付くようにする。店の二階には、旅行者のキャロリンと
パートナーのアリスが泊まっていた。ローズはジムに二人を
紹介する。娘のノリーをキャンプに連れて行く際にたまたま
ノリーが病気・発作を起こして立ち寄った町でこのような事態
が訪れたのだという。アリスは精神科医をしていて、ノリー
に発作が起きたのもカフェインと寝不足が引き起こしたものだ
ろうと語る。ジムは普段の町を見せられなくて残念だと語る。
そんなジムたちの元にリンダが現れると、署長が亡くなった事
を報告する。

ジュリアはドームの外で作業・調査しているものたちに
自分の存在をアピールするがまるで存在していないかのように
一切目も合わせてもらえなかった。ジュリアはボールをぶつけ
てなんとか気づかせようとするが・・・バービーは裸になれば
嫌でも振り向くのではないかと告げるが、既にやったが効果は
なかったと語る。何か実験をしているとか移動可能な収容所
でも作っているのかとし、私たちを実験台にしているとジュリア
は告げると、そのお陰で夫が戻ってこられないのだという。
ジュリアはラジオ局に行って無線を聞いてくるという。

アンジーはレニーによって地下シュルター内と監禁されていた。
アンジーは必死になった助けを求めるが、食事を持ってきた
レニーは父は出かけているので叫んでも無駄だと語る。アンジー
はレニーを突き飛ばして逃げようとするが、鍵が掛けられていて
外には出られなかった。レニーはアンジーを鎖で縛る。
一体何をしたいのかというアンジーに対してレニーは以前の
君に戻って欲しいのだという。壁が現れてからの君は僕を避ける
ようになったのだという。君は混乱していて病気だと語ると
それならば私を病院に連れて行ってくれというアンジー。
昨日逢っていた男(バービー)と逢うつもりなのか?と問う
レニーに彼にはタバコを一本もらっただけだと語るが・・・
壁が崩れればまた僕のことを愛するようになるというレニー
にそれは絶対にないと語り、バービーとの激しいセックスに
叶うものはいないとして、ウソをつくのだった。
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チェスターズミルは町全体が突然ドームによって覆われてしまう。
状況が分からない現在では、不安感があるものの、人々の中には
切迫感がなく、比較的静かに状況を見守ってはいるが、徐々にこの
ドームが容易には抜けられないことを知った際に果たして人々の
行動はどうなっていくのか。

普段人々の中の猟奇性というのが日常生活によって溶け込んで
いて見えづらいものだろうけど、いざとなった時には、人々の本性
が現れていく辺りの段取りが楽しいドラマなのだと思う。

このドラマ、お茶目なのか寒いのかよく分からないけど、
牧師が証拠の書類の隠蔽をする過程で火事になる描写を見ると
チャップリンの映画を見ているような滑稽さにも思えるし、
銃弾が跳ね返ってきて保安官の一人に当たるところなど、これって
ギャグ?みたいな味つけが何ともいえない。

隔離されて外からでは何が起きているのか分からないものがある
透明の壁。その壁が人間の持つ良心と欲望の抑制として存在して
いる他人との間の壁を擬似的表現の下で描かれているところは面白い
ものがあるし、小説ではそういう機微なところが上手く現れている
のかも知れない。

町を守る保安官が突然正気を失ったり、牧師が悪事に手を染めている
という辺りの腹黒さは透明の壁・ドーム内ではいかんなく発揮され
人々の良心の壁というものをドームの中では逆に取っ払われてしまう
ところがまた皮肉なものだ。

麻薬に関しては町の財政の為に利用しているみたいだけど、プロパン
ガスはその麻薬を作る為に大量に搬入しているのか。それともこの
ドームに関係しているのか。

問題は町政委員のビッグジムなど、とても頭がよさそうには見えない
人たちが秘密を握っているけど現状を把握して、どれだけコントロー
ルすることが出来ているのかという点だ。

ネタ的にはまだまだ窮地には陥っていないが、少しずつゾンビ
系列の話と同様に、人は窮地に陥った際にどんな行動に出るのかと
いう選択が迫っているような感じもする。ファミリー感溢れるハズの
この土地柄にして、そんな人間関係を嘲り笑うような展開という
ものが用意されていくのかな。