ヴェロニカ・マーズ 〜私は放課後、探偵になる〜
Veronica Mars (シーズン3)

http://veronica-mars.jp/




 

Feb. 6, 2007
第12話 奪われた新しい命 There's Got to Be a Morning After Pill

脚本/Jonathan Moskin、David Mulei 監督/Tricia Brock
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マディソンがローガンと休暇にアスペンで過ごした事を聞いた
ヴェロニカは自分が一番嫌いな彼女と別れていた時のこととは
言え寝ていたことに関して激怒していた。眠る度にヴェロニカ
マディソンがローガンと寝ている姿を夢に見る為に不眠の
状態が続く。ヴェロニカはソファーでうたた寝しているとロー
ガンからのモーニングコールで目覚める。
ヴェロニカは今夜ローガンからデートに誘われていて高級店
で食事することになっていた。ローガンはヴェロニカが美容・
おしゃれの為にエステサロンに行くと知って変わらないで
欲しいと語る。

学校にいくとヴェロニカの元にボニーがやってくる。
ボニーはティムから貴方のことはよく聞いていて優秀な探偵で
ある事を知っていた。ボニーは妊娠した事を告げ、迷っていた
際に中絶薬であるRU486を何者かによって飲まされたことを
語り、誰がその薬を飲ませたのかを調べて欲しいと依頼する。
ボニーは当初流産したのも気のせいかと思ったが手に発疹が
出来て、手の痺れが発覚して医者に診せたらRU486を飲んだ形跡
があるといわれたという。その後の血液検査でハッキリと判明
したとのこと。ヴェロニカは赤ちゃんの父親は誰なのかと問うと
ティムかディックだという。二人とも赤ちゃんのことは知って
おり、ディックに手術費を出して欲しいと頼んだときには、
親子鑑定を受けるという条件で金を出すと言われたという。
ティムとは相当喧嘩していたけど、妊娠の件でどういう反応を
示していたのかと問うと、あの後ひたすら謝罪したら許して
くれたという。ヴェロニカは彼の何処を好きになったのかと問う
と、ティムは私のことを守ってくれるとし、父親に似ている
だという。ティムには妊娠したことは言っていないのだが、
主治医が私の父に妊娠したことを話してしまい、部屋に行ったら
お祝いの風船が有って生まれてくる孫に対するメッセージが
有ったのだという。その後ティムがプロポーズをしてくれた事と
信心深い父が妊娠の事実を知ったことでもう堕胎する選択は無く
なった事を告げる。ティムの事を疑えば信用を失うので、決して
ティムに捜査していることを知られないで欲しいと頼む。

ヴェロニカはローガンの元にいく。
ローガンはレストランにいく為にドレスアップしていた。
ヴェロニカは冬休みにマディソンと寝たのか?と問うと、
あくまでお前と別れていた時のことであり、お前が怒ると知って
いたので話せなかった事を語る。マディソンは私にドラッグを
飲ませて、私が翌朝レイプされたと思いながら自分の車に戻れば
マディソンから「エロ女」と車に落書きされていたのだという。
ホント彼女の事を考えると気持ちが悪くなるとし、私がマディソン
のことをどう思っているか知っていたでしょと告げる。寝ている
間に私の事を「ざまぁみろ」と思ったのだろうとし、私が
「嫌がる行為」だと知って関係に及んだのだと指摘する。
ローガンは否定し傷つけるつもりはなかったと語る。
どうしたら許してくれるのかと問うと、私の記憶からその記憶を
消してくれとし、私はこのことを忘れられないのだと語る。

マースは犬を引き連れてミンディの自宅へと赴く。
保安官に供述した報告書と矛盾点が出てきたのだという。
オデルがオフィスで亡くなった事件の夜に関して、オデルの駐車
スペースにミニバンが止めて有った事を告げ、オデルはボルボ
に乗っているのだという。するとミンディは週末は私のミニバンと
夫の車を交換していたのだとし、当日息子のドラムを運ぶことを
夫の頼んだ為だと語る。

ヴェロニカはディックの元にいくと、ボニーの事を尋ねる。
ヴェロニカはディックの非道な行動を見てあんたの髪型は悪魔
の刻印666を隠すためのものではないかと皮肉る。まずは親子関係
をするのが当然だというディックはカモられたくはないという。
ヴェロニカにちょっかいを出すディックに対して、ローガンと
上手くいっておらず、ローガンはアスペンでディックの元彼女の
マディソンと寝たことを話してしまう。
そんなディックは近くに来た赤毛の女性・ナディアとどこかに
消えてしまう。

ボニーの部屋を尋ねるヴェロニカだがボニーは居なく、ルームメ
イトのフィリスの姿が有った。室内を見るとまるで映画「レイダ
ース」のような世界だと告げる。フィリスによるとボニーは
女インディ・ジョーンズになるのが彼女の夢なのだという。
中学生の時からの親友であり何でも知っているという。
ヴェロニカはボニーがティムと寄りを戻したことに関してどう
思うのかと問う。すると当初ティムの事は嫌いだったが、彼はボニー
の妊娠を知って成長していたという。出産本やビタミン剤を差し
入れしていたとのこと。犯人の筈は無いとし、何よりもボニー
にプロポーズをした後に"あの"父に話をしに行こうとしていたの
だと語る。ボニーの父とは誰なのかと問うと、
デッド・カピストラーノというカピストラーノ教会の代表だという。
まるで「フットルース」の伝道師の娘・ローリーみたいだねと
語る。
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■ボニーにクスリを持った人物は?

今回は教授の助手・ティムの彼女であるボニーからの捜査依頼。
妊娠していることが発覚したけど、その父親はティムなのか
ディックなのか分からない。そのような状況の中で何者かが
堕胎の為のクスリRU486というものを飲み物に混ぜて飲ませて
流産させた人物がいるという事を受けてそれを調査していくと
いうもの。

相変わらずクスリ関係がネタにされる事が多いね。
初めてティムがドラマに出てから実に怪しい人物だと思っていた
けど、今回の対応を見ると、そう悪い人物ではないのか。
ヴェロニカの論文を色々と工作していた時のブラックさは何処に
行ったのかって感じだけどね。

ボニーの父がクリスチャンであることで、堕胎は当然認めない
だろうし、その事実を察して秘書のテッドが行ったのではないか
と疑いの目を持つ。

そんなボニーの父の気持ちを知るためにヴェロニカが自分の立場
をボニーの立場と同じようにして相談にいく辺りのやりとりは
面白く出来ていた。「自分の孫に会いたい気持ちは、早すぎる
妊娠よりもずっと大きい」とする父の気持ちが感動するだけに
お腹の子を殺した人は益々憎しみが沸く。

ティム犯人説を疑ったヴェロニカがネットで購入したかを探る
為にティムのPCにアクセス。パスワードがかかっているという事で
小型のカメラを設置して盗撮。キーロガーを仕込んだのかと思った
けど、ヴェロニカはマックじゃないしこうするのが現実的なのか。
しかしあのドアの鍵がロックされないようにガムテで貼り付ける
というのは正直無理なのではないかと思わせる。

クスリはネプチューンクリニックでしか処方されないと知って
調査しているウチに、グッドワードプレスと呼ばれる堕胎に
反対して常に監視しているグループが病院から出入りしている
患者を撮影していることが分かる。ヴェロニカの実家にまで
パンフが届いてキースが心配する辺りが笑えたけど、クリニック
に入る人物全員にパンフを送っていたらキリがなさそう。

スパイと言えば東欧人。そしてナディアという名前は昔から
アメリカの映画を見ていると時々工作員として見かけるような
気がする。ナディアと聞いてコマネチだとするところはクスり
と笑わせるところだけど、ディックと彼女が精通していて、
ナディアがクリニックから出てきた写真を目にした時には
ディックなのかと思わせるところも有った。

結果としてボニーに報告に行った際に戸棚で見つけた出産本に
挟まっていたしおりがきっかけで容疑者が発覚。
完全にティムだと思っていたけど実際には心配した親友が行った
行動だった。完全に殺人罪が適用される案件だけど、単純に部屋
から出て行ってというだけで良かったのだろうか。

■オデル殺人事件

上記の事件を調べているウチにティムのPCから当日の目撃者の
情報が欠かれていた。アンソニー・マーティンという人物。
話を聞くと泥酔していて覚えていないが帰宅したのは「宇宙怪人
ゴースト」が放送していた頃だという。午前2時半からの放送だ
ということで、オデルのいた事務局から10分程度の場所にある
アンソニーの情報から正確な死亡推定時刻が割り出せた感じ。

当日ミニバンが有った件に関しては、ミンディが言っていたように
確かに息子のドラムを運ぶようにオデルが頼まれていたエピソード
が有ったのでミンディの嫌疑は晴れた感じ。何よりもオデルが
居なくなって一番金銭的苦労をしているのはミンディっぽいし。

ここに来て怪しい存在として浮かび上がったのは、長男のグレアム
かな。でもヴェロニカの論文を知っている人物が犯行に及んで
いるという事を考えればやはり教授が怪しいんだけどね。

■その他

●ヴェロニカはマディソンに復讐する?

誕生日に外国車をもらっているマディソン。
ナンバープレートがまた「私の愛」という怪しげなもの。
今回は随分とナンバープレートの件が引き合いに出されて、
教会関係者の男性のプレートも「神は愛」というものだった。
カリフォルニアってナンバープレートを好きに登録できるのか。

ウィービルに汚れ役になってもらい、「やっちゃって!」とばかり
に彼女の車をペシャンコにさせようとするも、その事実が発覚
したらウィービルにも相当被害が及ぶことだし、ヴェロニカだって
大変なことになるよね。
神父の言葉で「怒りは心を蝕む」「許しの必要性」というもの
がヴェロニカの心に響いたけど、神父は自分の娘の赤ちゃんを
殺されたにもかかわらず冷静で居られるのだから、神父の自制心
は大したものだなという感じ。その分涙している姿はちょっと
ジーンと来た。

ヴェロニカはローガンの裏切りに近い行動でショックを受けた
けどダメージを受けているのは寧ろローガンの方みたいだ。
この二人なかなか上手く行かないね。
というかあのディックが自分の元彼女と寝たローガンに三行半
を突きつけるというところが意外だったかも。ディックって
いつも見境無しに女性と寝ているし、弟を失ったディックを
慰めていたのはローガンなのに、こういう時にだけは自分の
プライドを優先するのかって感じ。



・Brown Recluse SingsのWestern Meadowlark
・Mark LaneganのI'll Take Care Of You
・LongwaveのNo Direction
・The Dandy WarholsのWe Used To Be Friends
・Veronica Mars End Credits
・The Dirty SecretsのRevolution

ヴェロニカ・マーズ (Kristen Bell) 大学生、探偵、図書館でバイト
キース・マーズ (Enrico Colantoni) 父:元保安官、現在探偵
ウォレス・フェンネル (Percy Daggs III) ウェロニカの友達
ローガン・エコールス (Jason Dohring) ウェロニカの恋人
イーライ・ナバーロ (Francis Capra) “ウィーヴィル”、ヴェロニカの友
ディック・カサプランカス (Ryan Hansen) 生徒。ローガンの友

パーカー・リー (Julie Gonzalo) マックのルームメイト、尻軽
ストッシュ・ピズナースキー (Chris Lowell) "Piz"、ウォレスのルームメイト
シンディ・マッケンジー (Tina Majorino) "マック"。PCオタク
ドン・ラム (Michael Muhney) 保安官
ヴィニー・バンロウ (Ken Marino) 探偵
サックス (Brandon Hillock) 保安官

ハンク・ランドリー (Patrick Fabian) 教授、犯罪心理学
マーサー・ハイエス (Ryan Devlin) カジノのオーナー
サイラス・オデル (Ed Begley Jr.) ハースト大・学部長

チップ・ディラー (David Tom) 生徒
ハンク・ランドリー (Patrick Fabian) 教授
ミンディ・オデル (Jaime Ray Newman) オデルの妻
マックス (Adam Rose) 試験の不正をする生徒・メガネ
ニッシュ・スウィーニー (Chastity Dotson) リリスハウス・元編集長
ファーン・デルガド (Cher Ferreyra) リリスハウス
クレア・ノードハウス (Krista Kalmus) リリスハウス
マディソン・シンクレア (Amanda Noret) ローガンとH

ティム・フォイル (James Jordan) 助手、ボニーの彼
テッド・カピストラーノ (Chris Ellis) 父、カピストラーノ教会・神父
ボニー・カピストラーノ (Carlee Avers) 娘、妊娠したが・・
フィリー (Toni Trucks) ボニーのルームメイト、中学からの親友
サーマン・ランドルフ (Vince Grant) カピストラーノ教会・財務担当
Dr.チャンブリス (Juliette Jeffers) 堕胎用の薬"RU486"処方のクリニッ

エディ・ネトルズ (Johnny Kastl) グッドワードプレス、堕胎反対
スティーブ・ビタンド (Richard Grieco) 元ミンディの夫、骨髄提供
アンソニー・シンクレア (Paul Galliano)
--- (Kasey Mahaffy) Russian Lit Student
ナディア・ファッサーノ (Amy Scott) ディックが声を掛ける
--- (Wayne Nickel) Janitor
--- (Jessika Aerin Hughes) Bookish Female TA
グレアム・オデル (Sean Rose) 長男・グレている
ジェイソン・オブル (Jason Hopkins) 次男

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