ウォーキング・デッド
The Walking Dead (シーズン2)

監督・脚本・企画:フランク・ダラボン
原作・脚本:ロバート・カークマン

http://tv.foxjapan.com/fox/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/1131





第11話 生かすか 殺すか Judge, Jury, Executioner

脚本/Angela Kang
監督/Gregory Nicotero
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リックたちはランダルを置き去りにしようとするも、それが
出来ず処分に困り、とりあえずもう一度農場に連れて帰る。
ダリルは縛られたランダルに対して拷問し、仲間について
吐かせる。すると自分たちは30人の男性と一緒に居た事を告げ
武装していた事を告げる。しかしリックらと同じようにグルー
プを作って寄り添っていただけで、男性は主に物資の調達を
担当していたとのこと。確かに凶暴な所はあるが、有るとき
テントにいた親子を仲間が襲った際に、仲間は父親の前で娘
を暴行したのに対して、自分はその様な事は決してしなかった
とし、あくまでそんな仲間達とは違う事をアピールする。

ダリルはとりあえずリックたちの元に行くと、アイツはギャング
であれ、見つかったら酷い目に逢うだろうという。脅威は
放っては置けないとし、殺すのが唯一の道だと語る。
しかしデールはそれに反対し、リックに対して一人で決めること
ではないとして、彼にも反論・弁解させる機会を与えようとい
う。みんなと話し合わせるべきだとし、期待・希望も与えるべき
だと説得。更にリックに対して息子・カールにはこのことを何と
言って説明するのか?と問い詰める。リックはとりあえずデール
の意見を聞きつつ、日没にみんなで集まり決断することを語る。

デールはアンドレアに対して、ランダルの様子を監視していて
くれないかと頼む。シェーンは殺したいと思っており、目を離
せば真っ先に殺害してしまうだろうという。アンドレアは
元は弁護士だろうとし、銃器が武器ではなく、法律や論理が
重要視されるものではないかと告げる。しかし今はそんな文明
社会の常識とはかけ離れていることを告げるが、人間らしく
居られるかどうかはそれぞれの選択だと語る。アンドレアは
とりあえず囚人は監視していると告げる。

カールはシェーンの元に行くと囚人を見たいと頼む。しかし
シェーンは大人に任せろという。シェーンはアンドレアが囚人
を見張っていることを知ると、デールに丸め込まれたのか?と
問う。シェーンはみんな甘過ぎると告げる。
問題の原因は一体何なのか。アンドレアはシェーンが問題を
大きくしているのではないか?とするが、問題はルールを作って
いるヤツだという。現在リックがリーダーで、ここはハーシェル
の農場だとするが、シェーンはそれを変えるという。そして
自分はただ安心して眠りたいだけなのだと語る。

カールはランダルに話しかける。
するとランダルはカールに同情を引くようにして、オレには家族
が無く、カールが羨ましいこと。そしてカールの父親はオレを
生かそうとしてくれている素晴らしい人物だと語る。カールに
対して助けてくれたらお礼はするとして、ここから出して欲しい
と頼む。しかしそこにシェーンがやってきてカールを連れ出す。
アイツは同情を誘って俺たちのことを狙っているのだとして、
話を聞き入れるなと語ると共に、あまり無茶な行動は取るなと
告げる。

デールはダリルの元に行く。
ダリルはグループが崩壊している事を知って、一人だけ離れた
場所で寝泊まりしていた。デールはダリルに心配しているのは
キャロルだけではない事を訴え、オレに加勢して欲しいという。
リックの頼みはシェーンだけで、ダリルはソフィアやグループ
の事にも気を配ってくれていただろうという。リックらはともか
くシェーンは正気ではないと告げる。するとダリルはシェーン
がオーティスを犠牲にして助かったことを知っていた。そして
リックもその事実には気がついているハズで、ただ気がつかない
フリをしているだけだという。そしてグループが壊れている事
も認識しているはずだと語る。

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ランダルという青年を巡り、彼の処分をどうすべきかで意見
が割れる。デールは一人、彼に生きるチャンスを与えようと
するが、皆気持ちこそ理解するものの、なかなか賛同できず
にいた。そしてついに・・・

決断力、判断力が問われる内容で、人間としての倫理観以上に
重くのしかかってくる展開だった。
こんな世界ではこれまでの常識など一切通用しないものなのか。

ドラマとしてうまくできていたのは、やはりカールを絡ませた
流れであったこと。
この子が何を考え、そして何を求めているのか。その真意が
計りかねる中で、大人としての決断がカールに及ぼす影響を
左右するのではないかという状況を作り、人間としての倫理観
に揺れながらも、現実というものを知っていくという展開は
何ともいえないものがある。

これまでの常識ならばリックが明らかに正論側の人間ではある
のだけど、皮肉にも狡い男・シェーンの側に有利に傾く状況が
次々と訪れてしまっている中で、リックのリーダーとしての資質
がますます問われてくる。

今回カールが妙に危なっかしさを醸し出していた。
まさかあそこにいたゾンビがデールをおそうとは誰が想像できた
だろうか。カールにとってもつらい決断だったけど、生きている
人間とゾンビとではまた違う訳だからね。その違いというものが
この世界ではなかなか見えなくなっているのも事実だろうけど。

グレンが今回ハーシェルから大事なグリーン家に伝わる懐中時計
を手渡されていた。マギーのためにもここに残ってほしいという
思いもあるのかな。

リック・グリムズ (Andrew Lincoln) 保安官
シェーン・ウォルシュ (Jon Bernthal) 保安官、リックの親友
ローリー・グリムズ (Sarah Wayne Callies) リックの妻
アンドレア (Laurie Holden) リックに銃を突きつける金髪女性
デール・ホーヴァス (Jeffrey DeMunn) 避難地・監視役、時計
グレン (Steven Yeun) 市街地組、アジア系
カール・グリムズ (Chandler Riggs) リックの息子
ダリル・ディクソン (Norman Reedus) メルルの弟
キャロル・ペレティア (Melissa Suzanne McBride) 妻
T-Dog (IronE Singleton) 黒人
ソフィア・ペレティア (Madison Lintz) 娘

マギー・グリーン (Lauren Cohan) ハーシェルの次女
ベス・グリーン (Emily Kinney) 娘
ハーシェル・グリーン (Scott Wilson) 獣医師
パトリシア (Jane McNeill) ハーシェル家に
ジミー (James Allen McCune) 青年17歳
オーティス (Pruitt Taylor Vince) 農場の使用人
メルル・ディクソン (Michael Rooker) グレンの兄
エド・ペレティア (Adam Minarovich) キャロルのDV夫

ランダル (Michael Zegen) 足が突き刺さる、デーブらの仲間

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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