ホワイトカラー
(2010年、アメリカ White Collar) シーズン2

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Feb. 8, 2011
第13話 最後の花火 Countermeasures

脚本/Jim Campolongo 監督/Michael Smith
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モジーとニールは会話する。モジーは何かを作成していて、
なるべく40年代のオリジナルを再現したいが最近は真空管が
手に入りづらい事を語る。モジーはニールがなにげに"ご苦労
さん"だと語ったことに対して、上から見ているような発言だ
と指摘し、「不注意な言葉は火種になる」と語る。

ニールはジェーンと遭っていると彼女の元に旧友であるフォー
ドがやってくる。マンハッタンに戻って来た旧友だとして
ニールに紹介すると、二人には共通点が多いと彼女は語る。
彼はジェーンに対してバイロンのスーツはまだ有るのかと問う。
バイロンとは一緒に仕事をしたのだというフォードはニールに
対して
コインを手渡す

ニールはFBI知能犯専門チームのオフィスを尋ねダイアナの元に
いくと頼み事があるという。ニールはここにあるコインは
ジェーンの元を尋ねてきた旧友のものだと言うが指紋を調べて
欲しいのだという。とても胡散臭い人物でただ者ではなさそう
だと語る。

エリザベスとピーターはサッチモを獣医の元に連れて行く。
サッチモが手錠の鍵を飲んでしまったためのもので、エリザベス
はピーターの責任だとしてサッチモに謝罪すべきだと語る。
そんなピーターの元にダイアナから電話が鳴ると、先ほど
ニールから指紋を調べるよう頼まれたのだが、殺人事件の容疑者
ジョナス・ガンツの指紋が検出されたのだと告げる。
数年前に強盗殺人事件を犯して起訴されたが、結局有罪として
立証出来たのは車両窃盗のみだった。ここ10年くらいは更正施設
を出たり入ったりしている男だという。

ピーターはニールを呼び出し、指紋の件で話をする。
ガンツは最初は窃盗で2000年に
ロンポックの刑務所に入っていた
として、ニールに指紋の主の写真を見せるが、ニールはジェーンの元
にいた男性は彼ではないと語る。しかしこんなヤツになりすまそうとする

ヤツは居ないだろうという。
するとジョーンズがやってきて、ニールが遭ったのはガンツ
の刑務所仲間ではないかとして、ブラッドフォード・ティルマン
(通称:フォード)ではないかと言う。写真を見るとこの男だと
いうニール。彼は二年前に不動産詐欺で逮捕されていた。
しかし彼はコインを俺に手渡す際に指紋が付いている筈だと
いう。握手したときに手には特にフィルムなどを貼ってた形跡
は無かったという。
調べるとフォードは亡くなったジェーンの夫・バイロンの元
相棒で、バイロンと一緒に違法カジノを経営し逮捕されたのだという。
ピーターはすぐに保護観察官に連絡してガンツの居場所の確認
を取る様告げる。

ジェーンはニールの元に行くと本棚に有るアルバムを探して
いた。フォードが見たいと言っているのだとし、レノックスラウ
ンジという店でジェーン夫婦とフォードの三人で写る写真など
が有った。この頃は三人一緒に行動していた事を告げる。
ニールは先ほどフォードがバイロンのスーツを気にしていた事を
受けて、スーツを調べてみる。すると何かの領収書が入って
いたが、既に書かれた文字が消えていて見ることが出来なかった。
フォードがニールの部屋にやってくると、突然ニールに対して
腹を割って話したい事を語る。ここは俺たちの職場だったのだとし
違法カジノをしていた時の事を語り出す。酒を出すようになり
イカサマをするようになって少しずつ変わっていってしまった
のだという。ニールは今夜ジェーンと交えて三人でディナー
をしないか?と語る。ジェーンはとても良い人で、俺たちの事を
決して色眼鏡で見ない人だったとし、ここでもう一度人生を
やり直したいと思って来たのだと語る。

しかしニールは別の意図が有って戻って来たのではないかと
疑う。ニールはバイロンの背広に入って居た領収書をモジーに
渡すとこれを解析出来ないかと告げる。フォードはかつて殺人
で捕まっており、恐らく紙にはバイロンと昔やった何かが
書かれている筈だという。
一方ガンツはゴイツ人たちを集めているとしてダイアナは監視
していた。
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ジューンの元を尋ねてきたのはかつてジューンの夫のバイロン
と共に違法カジノを仕切っていたフォードだった。かつての行動
拠点だったマンハッタンの地でやり直したいとするフォード
だったが、ニールの目には明らかに何かを企んでいる事を
知りFBIと協力して解決に導いていく。
果たしてフォードは何をするためにこの土地に戻ってきた
のか。

ジューンにとっては切ない話で、誰にでも存在する古き良き
時代を共に過ごした人物が未だに犯罪に手を染めていて、
迷惑をかけていくのだからやるせないところ。

ニールが同じ現役の詐欺師であり捜査官という立場上、
彼の行動に気がついていくというのは良い着眼点だとは思うし、
ジューンが何故ニールに対して優しく接しているのかの一端が
分かる様なエピソードだった。
ただニールは今回潜入する訳だけど、偽札まで作ってしまうの
だから、ニールの詐欺のスキルはちょっと無尽蔵に広がりすぎて
いるようにも思う。

計画は全てフォードによる主導で行われるものだったけど、
最後の最後でニールが先手に立って、それ以上の暴走を
食い止めるという辺りがなかなか上手く出来ていた。
これぞ現役の詐欺師(捜査官)と、かつての詐欺師という腕の差が
現れたのではないか。

笑えるのは、ニールはピーターの弱点を熟知しているという
こと。今回のフォードとのやりとりに於いても同じ詐欺師
だから気持ちが通じる事を示すあうんの呼吸で
ガンツから信用を勝ち取るシーンが描かれていたけど、
ニールがピーターの事をジューンらとのディナーに参加させよう
とする辺りの駆け引きは面白く出来ていた。
彼に断られた瞬間にピーターの弱点であるエリザベスに
電話するのだからある意味反則だけよね。彼が彼女に頭が上がら
ないシーンはサッチモのやりとりでも見られるし、ここの
ところ、サッチモという固有名詞がやたらと展開の台詞
に出てくる気がする。

かつてはフォードも凄腕の詐欺師だったのだろう。
メトロポリタン美術館からルノワールの絵画を盗んだ事を
自慢して語る辺りは力を誇示したいところも有るのだろうし、
何より凄いのは指紋を軽石で削っているという習慣だ。
この習慣を止めない限りはまだまだこの人物には詐欺で金を得る
ことへの未練が有るのだろうね。

モジーが領収書を復元するシーンが有った。その中で
ドライヤーを使って復元するというモジーに対して、ハゲのモジー
がドライヤーを使うのか?的悪意の視線で言葉を投げかけて
いるニールがまた小憎らしいね。モジーが冒頭の展開の中で
「不注意な言葉は火種になる」んだぞと忠告していたのに、
まるでニールはモジーに遠慮がない。

そしてニールが名前を覚えるための方法に於いて、バーク
の事は"バークのバーカ"として覚えるらいし。

人生の選択に於いて、詐欺師はいつまで経っても詐欺師だと
する状況の中、それはニール自身にも当てはまるものなのか。

ニール・キャフリー (Matt Bomer) 天才詐欺師
ピーター・バーク (Tim DeKay) FBI知能犯専門チームの捜査官
モジー (Willie Garson) ニールの友人、犯罪者社会との深いコネ
ダイアナ・バリガン (Marsha Thomason) FBIピーターの部下
エリザベス・バーク (Tiffani Thiessen) ピーターの妻
クリントン・ジョーンズ (Sharif Atkins) FBI ホワイト・カラー・ユニット

サラ・エリス (Hilarie Burton) 保険調査員
ジューン (Diahann Carroll) ニールの家の大家

アダム・ウィルソン (Cotter Smith) 国務省・アジア局の次官
タンキー (Reggie Lee) ミャンマー大使
ランディ・モロスコ (Danny Mastrogiorgio) バイヤー
アンドリュー・コリンズ (Richard Short) ミャンマーからルビーを盗む
クリストファー・ハーロウ (Ryan Lynn) アメリカ人大学生、ビルマで拘束
マギー・シェルドン (Vanessa Ray) "ロッカー"、クリストファーの彼女
スー・ラム (Tess Paras) ミャンマー大使館
--- (Jojo Gonzalez) Burmese Diplomat
--- (Jennifer Lynn Tune) Jewelry Show Participant
--- (Gina Sarno) Business Woman

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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