結婚できない男 (2009年、韓国KBS) 日本リメイク作品 演出：キム・ジョンギュ（「アイ・アム・セム」） 脚本：ヨ・ジナ（「９回裏２アウト」） http://www.kbsworld.ne.jp/drama/detail.php?cno=255 http://www.bs11.jp/drama/1233/

第1話 1人が好きで何が悪い！
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一人肉を焼いて食べようとする男性・チョ・ジェヒは偏屈な
建築家だった。ジェヒが設計したファッション・デザイナー
のチョン先生の邸宅でパーティーが開催されることになり、
同じ建築事務所の新人・ヒョンギュがジェヒに出席するよう
催促の電話を入れるが、俺はいいとして電話を切ってしまう。
なんとかパーティー会場に連れてこさせるが、声を掛けてきた
女性に対してパスタの講義をし始めたりして、ゲストの中では
異質さを振りまくジェヒ。ジェヒが建築したチョン先生の邸宅
の二階がラブホテルの様な事になっているのを知り、ジェヒは
もうこの家は俺の作品では無いとして、代表リストからは外す
様指示する。そこにチョン先生がやってくるが、ジェヒは悪態
をついて先生を怒らせてしまう。

一方SD病院に勤める女医のチャン・ムンジョンは、見合いの席
に居た。相手の男性からは、既に結婚する事を既成事実化
した様な口ぶりに違和感を覚える。

ジェヒは会場から抜け出し時計に目を向けると、テレビを見忘れ
た事を呟く。それを聞いたヒョンギュは、テレビの事よりも
周囲の人間の心を気遣ってくれと頼み、だから40歳にもなって
孤独なんだと語る。しかしジェヒは結婚生活など何一つ良い物
は無いとして、そんなのごめんだと語る。

ジェヒの家の隣に、子犬(サング)を連れた女性・ユジンがやっ
てくる。叔父さんから半年間だけ借りたという彼女。
部屋を掃除し始め、壁に杭を打ち付けている所に、隣人がそんな
音をかき消すように大音量で音楽を鳴らしてくる事に気がつく。

ジェヒの建築事務所で働いている、室長のギランと、ヒョンギュ
はいつもジェヒの尻ぬぐいをさせられていた。ギランは彼と
仕事を始めて8年にもなるという。新人のヒョンギュに対して
ギランはよくジェヒの事を我慢できるわねと告げるギラン。
性格はともかく作品は最高であり、技を盗むまでは食らいついて
いくという。
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日本のドラマ「結婚できない男」の韓国リメイク版。
偏屈な独身男性・ジェヒはその性格から、40歳を過ぎても独身
生活を続けていた。そんな中、誕生日を迎える彼の前には、
二人の女性の影が現れ始める。

日本版は思い入れも有るドラマなので、韓国版を見るのにも
躊躇う物が有るけれど、思った以上にドラマとしては日本版に
忠実に出来ている内容だった。

あんまり韓国で日本のドラマが評判だという話は聞かないけど、
制作者サイドでは、日本の脚本がリメイクされるケースが多い
ね。それだけ韓国の視聴者は外国からのダイレクトな文化が
受け入れられるのが難しい事でも有るのだろうけど、現在の
日本テレビ界での韓国の扱いを見れば、もっと韓国でも開放的
に文化を受け入れて欲しいね。

日本でこのドラマが作られた背景には、社会問題として晩婚化
が進んでいる現実があったり、結婚せずに独身貴族を満喫する
傾向にある事を抓るものが有ったけど、韓国ではそんな事情が
存在していたりするのかな。
韓国のドラマって社会事情と連動した描き方は皆無だし、何処か
ドラマの中の世界だけ現代社会から取り残された印象がある
からね。

細かい部分で気になる所も多い。
ちょっとしたシュールな演出は、韓国ドラマでは出せていない
感じがする。特に阿部寛演じる役所の体全体からにじみ出る
憎めない偏屈さというのが、ちょっと薄味だ。確かに韓国版でも
主人公はあらゆる所に説明っぽいのだけど、キャラクターの
作りが全体的に薄い。この辺視聴者の好みが違うのかも。

また好みの問題はあるけど、夏川結衣さん演じた女医さんも
愛嬌の差が出ている。この辺は慣れていくとよくなって
いくかも。

犬とのやりとりがイマイチ面白くないのが残念だった。
日本版では犬が名優とばかりに扱われていたからね。

ラストのジェヒのズボンを勢いよく脱がす辺りのシーンは面白く
出来ていて良くできていたと思う。