ディープエンド・オブ・オーシャン(1999年)
The Deep End of the Ocean

監督/ウール・グロスバード
脚本/スティーブン・シフ

全米でベストセラーになったジャクリーン・ミチャードの小説
「青く深く沈んで」を映画化。

幼い頃3兄妹の次男が誘拐され、その9年後にふとしたきっかけで家に
戻ってくる。

空白の9年の間に散々傷つき葛藤してきた家族が、息子が戻ってきたこと
でその空白を埋めて元の円満家庭に戻るかと言えば決してそうではなく、
既に互いに流れた時間の経過が予想以上に重くのし掛かり、多くの予期せぬ
葛藤を生んでいく。

恐らくこの原作がベストセラーになった背景には、全米の行方不明になる
子供の数が、日本とは比べものにならない社会現象かしていると思われま
すが、映画を見ていてそんな事情に自ら遭遇したときのシミュレーション
的な側面で鑑賞しました。

産みの親なのか育ての親なのか。

幸いなことは、感覚的な面で誘拐された次男にも幼い頃の記憶で覚えて
いる事で有り、時間を共有した兄妹が居る家庭である事。

兄妹、特に男性の兄弟が映画の中の葛藤に於いてクッション的な役割を
果たしており、解決に一役買っている。一人っ子であるならば、最悪な
結末も予想できた。

事情を知らなかった育ての親には気の毒な事ですが、やはり元の位置に戻る
のが一番良かったと思う。全ては時間が解決してくれますね( ´△`)


ミシェル・ファイファー......母親。同窓会で息子を誘拐される。
トリート・ウィリアムズ......父親。
ウーピー・ゴールドバーグ....誘拐事件を担当する警察官。
ジョナサン・ジャクソン......青年期の長男
コリー・バック..............幼い頃の長男
ライアン・メリマン..........誘拐されて再会する次男
ジョン・カペロス............育ての父親
アレクサ・ヴェガ............長女
Michael McGrady.............警察官
ブレンダ・ストロング........ファイファーの親友
Lucinda Jenney..............ファイファーの親友
Holly Towne.................ベビーシッター
オリビア・サマース..........誘拐した母親。芸能人

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