60年代後半から70年代にかけて生まれたアメリカン・ニューシネマの
終演を飾る映画として位置づけられる事も多いこの映画。
この作品がきっかけとなって結婚したマックィーンとアリ・マッグロー
が主演。1994年には、アレック・ボールドウィンとキム・ベイシンガー
の主演でリメイクされている。

映画は123分の作品を無理矢理に2時間枠に押し込めて放映したので
見た限りでは、アル・レッティエリと獣医の妻の関係が、カットの
関係なのか妙な不自然さを醸し出しており、レビュー等で書かれて
いるスローモーションを使ったシーンも大幅に削除されていた(・o・;)

映画は取り引きして釈放を手助けした政界の実力者、そして共謀して
裏切る強盗、そして警察官の三者に追われて、ひたすらマックィーンが
逃げまくる作品。
この三者以外にも世間の目が逃げるマックィーンの行動を常に監視
しており、危機的状況があちこちに散らばっている。
展開上、国境を越える前に泊まる最後のホテルに至るまでに、少し
ずつ追い込んでいき、このホテルで絶体絶命の状況を作り出して
視聴者の興味を一点に集中させている。

逃げる男女の関係の中にも互いに疑心暗鬼の状態が生まれて、まさに
四面楚歌のような状況。

"血のバイオレンス映画"と言われるだけ有り、主人公の放つショット
ガンが物や人を豪快になぎ倒していく展開には迫力が有り、そんな
腐れた状況を反転させるだけの、不思議な爽快感や求心力が存在する。

名作とまではいかないもののなかなか面白い作品でした( ´△｀)