グエムル -漢江の怪物-(2006)
THE HOST

監督/ポン・ジュノ
脚本/ポン・ジュノ、ハ・ジョンウォン、パク・チョルヒョン

http://www.guemuru.com/





韓国で国民の1/4の1300万人以上の観客動員数を誇る映画。
日本でも250カ所のスクリーンで公開された作品で期待を
伺わせるものだったが、怪獣映画王国の日本にはイマイチ
受け入れられなかった。それどころか公開前には日本のアニメ
「パトレーバー」の設定をパクったとまで言われて、散々
日本と韓国のネットワーカーたちが論議を尽くしてきた事でも
知られる。

この映画既に続編の話しも出ていたり、アメリカでリメイク
される事も決定しているようだ。

さて昨日TV東京で放映していたこの映画を見てみたわけだが、
元々120分ある映画を100分枠で放送した上、CMまで多分に
挿入していたせいも有ってか、流石にこの条件で色々と評論
するのは申し訳ない気がするが、それでも一応参考までに
書いてしまおう(^o^;

ちょっとお馬鹿でお世辞にも裕福とは言えない一家が、怪物に
連れ去られた娘の救出を行う。
何故警察や軍が出動しないのか、何故かこの一家が賞金首に
なっていたり、ウイルス云々の話しに振り回されるのか
イマイチ納得のある説明がない。
一番意味不明なのが、何故かこの一家を支持している人たちが
居る事だ。カットされた映像の中にこれらを繋ぐヒントが
隠されているのも知れないが、この辺はTVで見た限界なのかも
知れない。

時々突発的に出てくるブラックジョークが、この映画を
コメディなのかシリアスなものなのか、その位置づけを惑わ
せる。
コリアンジョークと言うよりも如何にもアメリカナイズド
された感じがするジョーク。
次々と怪物によって運ばれてくる遺体の山。
その遺体が持っている携帯電話を頼りになんとか自分の居場所
を外部へ発信したい。中学生のヒョンソが、何の罪も無さげに
今度はよく通じる電話を持ってきてというシーンはなかなか
面白い。

なんとか最後は倒した格好だが、この怪物が冒頭で描かれた
毒物の汚染によって生まれた怪物である限り、今後も同じ
様な怪物が生まれてくる可能性も有るわけで、娘を助け
られなかったオチも含めて、映画が終わった後に得られる
安心感やら爽快感を感じることが出来ない実に微妙さ加減が
漂う映画である。

CG合成の技術がアジアの枠を越えたレベルで、それに加えて
映像の質感は日本には決して映し出せない様なものが存在
している。これでストーリーまで取りそろえられると日本
映画の到底手の届かない所に行きそうだが、その辺が韓国らしく、
ちょっと抜けていてホッとする。

ソン・ガンホ パク・カンドゥ 父親
ピョン・ヒボン パク・ヒボン 祖父
パク・ヘイル パク・ナミル 叔父
ペ・ドゥナ パク・ナムジュ 伯母
コ・アソン パク・ヒョンソ 娘
イ・ジェウン セジン ホームレスの子
イ・ドンホ セジュ
ヨン・ジェムン ホームレスの男
キム・レハ 黄色い服の男
パク・ノシク 影(私立探偵)
イム・ピルソン ナミルの同級生

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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