リコシェ/炎の銃弾 (1991年)

監督/ラッセル・マルケイ
出演/デンゼル・ワシントン、ジョン・リスゴー、アイス・T
ケヴィン・ポラック、リンゼイ・ワグナー、メアリー・エレン・トレイナー

新米警官が一人の凶悪犯を検挙した事をきっかけに昇格し、検事補に
まで出世する。出世の踏み台にされたと逆恨みする凶悪犯との激しい戦い。

復讐の為、相手を殺すことは容易い。
しかし単純に殺しただけでは、自分が受けた屈辱や激怒の程を相手に知ら
しめる事は出来ない。

そんな点を支柱に映画はあくまでターゲットを生かさず殺さず復讐を果た
すこと。最大の目的は名誉を失墜させる事と共に、7年間に渡り牢獄に閉じ
こめられた自分と同じ屈辱感を味わせる事だ。

この映画、一介の警察官が出世しなければ復讐劇は起こったのだろうか?
そう思わせるくらいにワシントンに対する出世街道のフルコースを用意し
犯人との対称的な姿を見せつけてくれる。

犯人役に用意したのは、個性派俳優のジョン・リスゴー。
冒頭の展開を見る限り知能犯に見えず、ただただ粗暴な感じに見えてしま
う。彼の中に猟奇性は見て取れるのだが、常にターゲットの行動を
予測して、一歩先を行く展開を用意するほどのキャラクターに見えないの
が難しい所だ(・o・;)

失墜した名誉の痛々しさは非常に伝わる映画で、構成としてはよく出来て
いるのだが、最後の派手なアクションシーンに持ち込む過程があまりにも
強引で、この解決方法によって名誉が回復できたのかは全く持って
謎である(;¬_¬)

"毒をもって毒を制する"為、毒役を演じたヒップホッパーとしても有名
なICE-Tが、映画のために書き下ろした曲"RICOCHET"で 映画は幕を閉じる。

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