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1692年のマサチューセッツ州・セイラムの田舎町。ここでは、悪魔を呼ぶという踊りや呪いが禁止され
キリスト教の十戒を重んじている村であった。朝方、皆がまだ寝静まっている頃、村の若者(女)が森に
集まり煮炊きる鍋を囲み、人の名を叫んで踊りを踊る。そう、意中の人と恋仲になるための呪いで
ある。誰に教わったのか、鍋の中にはカエルや薬草などを入れ一人一人が手を合わせる中、アビゲイル
だけは別の行動を起こした。家畜にかぶりつきその血を飲んで踊るという異常な行動・・
ここに来る前アビゲイルには、好きな人が居た。その好きな人が住む家に奉公人として働きにでかけ、
そこの主人と一回きりの情事にふけたのだった。その男の名は、ジョン・プロクター。彼には家庭が有り、
妻のエリザベスをはじめ、2人の子供、300エーカーの土地を持った村の中では幸せな中流家庭である。
エリザベスが病でベッドに横たわっている時、一瞬の気の迷いとアビゲイルの若さに惹かれ、彼は関係を
持ってしまったのである。その現場を観た妻のエリザベスは、アビゲイルをクビにし、夫の過ちを許さなか
った。それ以来、ジョンは償いのため妻と家庭の為に一生懸命働き、現在でもアビゲイルとは接触しない
よう心がけていたのである。
アビゲイルの呪いも途中に、森の中に一人の人影が見えた。牧師が踊り叫ぶ声を聞きつけ、見回りに
きたのだった。皆が散り張る中、アビゲイルの妹・ベティは腰が抜け、動けなくなった。
その日の朝、アビゲイルの元にトマスがやってくる。トマスは、アビゲイルの叔父であり、アビゲイル
の両親は、彼女の目の前でインディアンに殺され、行く宛のない彼女らを引き取ったのである。
トマスは教会で働いていた為、彼女にそのような行動は慎むよう忠告したのである。すると隣にいた
ベティが目を開けたまま動かない事に気が付いた。アビゲイルは、急いで医者の元へと知らせに行くが、
このような病状は全く観たことが無く、またこの時パトナムの子供ルースも同様の症状で居ることが分かった。
この異常な事態にバリス牧師は村人を召集した。バリス牧師は、この事態は悪魔が村に入り込んだ
として、悪魔研究の大家のヘイル牧師を村に招いて原因を追求して貰うことを提案し、そして村人皆で
賛美歌を唄った。朝方呪いの為森に集まった若者達は、その中を抜け出し、皆でベティの元へと
集まる。するとベティは、突然目を覚まし、窓から外に向かって大声で母親が居ないことを嘆き悲しんだ。
アビゲイルは必死に彼女を宥めるが、ベティは興奮した面もちでアビゲイルを睨み、今朝行った行為
(家畜の血を啜り飲み、ジョンの妻エリザベスを呪い殺そうとしていた事)を皆に告白した。ベティが喋る
のを必死に止めるために彼女の頬を思いっきり叩くと、周りにいた者に今聞いたことを誰かに話したら、
夜中に忍び込んで滅茶苦茶にすると脅迫した。 果たして、この後村に起こった悲劇とは・・
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