アダムス・ファミリー The
Addames Family 1991 America 100mins 監督 バリー・ソネンフェルド 製作総指揮 グラハム・プレース 製作 スコット・ルーディン 原作 チャールズ・アダムス 脚本 キャロライン・トンプソン、ラリー・ウィルソン 出演 アンジェリカ・ヒューストン、ラウル・ジュリア、クリストファー・ロイド、クリスティーナ・リッチ |
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夜9時を告げる鐘が鳴る。冥界を彷徨い続ける兄フェスター(クリストファー・ロイド)の行方を探して、弟の
ゴメズ・アダムス(ラウル・ジュリア)は呼びかけ続けるのだが、ここ25年の間、全く音沙汰無し。現在空き
部屋になっているフェスターの部屋を、悲しい面もちで見つめ続けるのだった。そんな寂しさを紛らわすため、
ゴメズは妻のモーティシア(アンジェリカ・ヒューストン)の寝顔を見に行く。するとあまりにも美しい寝顔の前に、
思わず ”君のためなら死ねる”と呟くのだった。
今日は死者を呼ぶ降霊会。今日で25回目となるこの催しは、毎年この日に必ず行うことになっていた。
目的は、25年前にケンカ別れした兄のフェスターの行方を探すためである。
そんな大事な行事の最中に、アダムス家の顧問弁護士であるアルフォード(ダン・ヘダヤ)とその妻の
マーガレット(ダナ・アイヴィ)がやってくる。マーガレットは、この屋敷の室内に装飾されている金目の物に
目を付け、チャリティーオークションに出品するための品物という名目でモーティシアからそれらを提供してくれ
るよう次々と強請った。そしてアルフォードは、アダムス家の豪邸を維持するための諸経費という事で、集金し
に来たのであった。
屋敷に入ると挨拶する間も無く、突然ゴメズはアルフォードに攻撃を仕掛ける。すると、彼も迎え撃つ感じに
壁に掛かっていたサーベルを取り外すと、フェンシングの対決になった。しかし軽い運動とばかりに、ゴメズは
アルフォードの手からサーベルをはじき飛ばし、すぐに勝敗が決したのであった。
アルフォードは一汗流したところで、ここに来た本題を話した。豪邸の管理費以外にも、彼が力を入れている
”フェスターの海外留学基金”の協力を求めにきたのである。フェスターの名を使うことで、ゴメズから必要以上
にお金を摂取しようとしたのであった。
しかし、ゴメズはそんな彼の思惑を見破っていた。書斎から通じる地下の隠し部屋に、今月の経費を取りに行
く。ゴメズが戻ってくると、スーツケースには溢れんばかりの銀貨が詰め込まれていた。一方、マーガレットは
モーティシアやグラニー(ジョディス・マリーナ)を唆し、辛うじてオークションの品物である豪華な”指錠”を手に
入れていたのだった。
二人は、それを持って自分たちの弁護士事務所に帰宅する。するとクレイブン(エリザベス・ウィルソン)が、
彼らの帰宅を待っていた。アルフォードは、クレイブンから多額の借金をしていたのである。今日の支払期限
を要求するクレイブン。 アルフォードはその金を捻出する為、アダムス家でだまし取ろうとしていたのだが、
思惑からは外れ、見事失敗した事を語って弁明した。しかしクレイブンと一緒に付いてきた息子のゴードンに
締め上げられる事になる。するとアルフォードは代案として、アダムス家の地下の隠し部屋に眠る金銀財宝の
存在を話すのだった。
間近で見たゴードンにヒントを得た結果、アダムス家で見たフェスターの写真とゴードンの顔はソックリで有り、
ゴードンをフェスターとして屋敷に潜らせて、ゴメズから財宝の在処を聞き出すという計画を持ちかけるのだっ
た。
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1932年から連載された人気漫画、そして50年代にアニメとして人気を博した「アダムスのお化け一家」を
実写映画化。家の主ゴメズ、その妻モーティシア、長女ウェンズディ、長男パグズリー、祖母グラニー、執事
ラーチ、そしてペットのハンドが活躍するアダムス家の物語。行方不明になったゴメズの兄フェスターに扮して、
悪徳弁護士らがアダムス家の財宝を奪おうとするのだが・・・
楽しい一家の物語ですねー 妙にツボに入ってしまいました(^^; この映画を見ているとデーモン閣下の聖飢魔IIの歌を思い出してしまいますが、そん な妖しげな雰囲気漂う映画だと思います。 不思議なことに、このアダムス一家。普通の人間の世界に溶け込み、遜色が無いま でに馴染んでいます(笑) それ故に、彼らが人間とは如何に違う生活/感覚を持つ 家族であるかを見比べて見るのが、楽しい見方の一つであるでしょう。 |
一家の主ゴメズは、25年前にアモールの双子・フローラとファウナを巡って、兄のフェスターと対立し、ケン
カした前提があって、それ以来決別している事にゴメズは罪悪感を持っています。恐れや人の嫌がることを
好む化け物家族にしても、兄弟や家族は人間以上に愛情を持っています。
その愛情につけ込んだ高利貸しを営むクレイブンとゴードンが、それぞれ精神科医と兄のフェスターに扮して
屋敷に潜り込み、アダムス家が所有する財宝の在処を探り始めるのです。
始めて屋敷に潜入した晩にモーティシアとウェンズデイが疑いの目で彼の事をジッと見つめます。
実は、2作目でも屋敷にやってきた女性を監視するような行動を取るのですが、この辺の微妙なやりとりや
細かいアイテムは必ずや笑いのツボを押さえるでしょう。
代々アダムス家に伝わる”指錠”や、屋敷の庭に有る墓場の銅像の存在。死んだときの状況が生々しくその
ままの姿で銅像化しており、銃弾に倒れた人ならば、銅像にはそのままの形で、穴が開いています。
(この一族が銃弾ごときで倒れるはずは無いのだけど(^^;))
この映画では、各キャラクターが非常に巧く特徴を付けて描かれており、そのキャラクターの紹介色の強い
内容でもあります。
特にその中でも異才を放つのが、長女役のウェンズディでしょう。
子供は何を考え、何をしでかすのか、大人にはなかなか理解しづらいという事を、巧く皮肉ったような行動を
常に取ります。汚い事や残酷な事を恐れもしらず、無意識の内にやっているかのように、彼女の行動は常に
無表情のまま。幼い顔をして大人顔負けの真相を見抜く頭脳や言動、そのギャップが楽しいです。
またゴメズとモーティシアの情熱的な夫婦愛のやりとりは、息もピッタリで楽しいです。
シェイクスピア劇の演出にも似た、フランス語だかスペイン語のベタベタな語り合い。そして、得意の踊りを
随所で見せるシーンは、続編も通して見所の一つであると思います。
ラウル・ジュリア (ゴメズ・アダムス/父) フェンシングの名人。 アンジェリカ・ヒューストン (モーティシア・アダムス/母) 最後はアビゲイルらに囚われてしまうが・・ ジョディス・マリーナ (グラニー/祖母) クリスティーナ・リッチ (ウェンズディ・アダムス/娘) 電気椅子と首切りが大好き。 ジミー・ワークマン (パグズリー・アダムス/息子) ウェンズディにいつも殺されそう・・ カレル・ストルイケン (ラーチ/執事) アダムス家の身の回りの世話 クリストファー・ロイド (フェスター/ゴードン) アビゲイルの息子? 行方不明の兄に扮して潜入 ダン・ヘダヤ (アルフォード/弁護士) 借金の為、アダムス家の財宝を狙う。 ダナ・アイヴィ (マーガレット/アルフォードの妻) エリザベス・ウィルソン (アビゲイル・クレイブン/高利貸し) 医者に扮して屋敷に潜り込む。 モーリーン・スー・レヴィン (フローラ・アモール) 彼女たちが元でゴメズとフェスターは訣別する。 ダーレン・レヴィン (ファウナ・アモール) Lela Ivey (スーザン・ファーキンス/ウェンズディの担任) ウェンズディの奇怪な行動をモーティシアに報告 Ryan Holihan (ランピー・アダムス) 送別会でウェンズディと踊る。 トニー・アジト (ディジット・アダムス) ダグラス・ブライアン・マーティン(デクスター・アダムス) スティーブン・M・マーティン (ドナルド・アダムス) Allegra Kent (オフェリア) Richard Korthaze (スロース) ジョン・フランクリン (イット) 髪の毛が長い。 評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0) |
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