アリスの恋 Alice Doesn’t Live Here Anymore
1974年 アメリカ
監督 マーティン・スコセッシ 脚本 ロバート・ゲッチェル
製作 デビッド・サスキンド、オードリー・マース
出演 エレン・バースティン、クリス・クリストファーソン、ビリー・グリーン・ブッシュ




 

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  カリフォルニア州モンタレー。そこに住むアリスは大好きな歌を歌い何時の日か有名になるぞ!と
  思いを馳せる少女だった・・
  時は過ぎ、アリスはニューメキシコ州の小さな街で極平凡な主婦をしていた。夫のドンそして子供の
  トミーを持つ主婦・・しかし夫は不機嫌で怒鳴ってばかり、トミーは言うことの聞かない我が儘な子供
  へと育っていった。子供の頃の夢とのギャップ、そしてそんな夫や子供でも自分一人(男無し)で生きて
  いくという勇気の無さに枕を濡らす日が続いていた。
  しかし、そんな中で夫が交通事故で亡くなる。すると、何かを思いだしたように全てを捨て、息子と共に
  あのころ夢をみたモンタレーの地で、夢を実現させようと旅立つ。
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     車でモンタレーへと向かうアリスとトミー。途中で出会う人々と接していく内にどのような心の変化
     が訪れるのか・・

     マーティンスコセッシ監督ってこんな感じの映画が撮れるのかぁーと思ったのが第一印象です。
     暴力シーンはありましたが(^^; ロードムービー最高です。
     第1の街フェニックス。バーのオーナーのジェイコブに泣きついて職を得たのが第一歩でした。
     この街では、いい人そうな男・ベンと出会うのですが、意外や意外。妻が居る事が発覚し、関係を
     持った途端に暴力で相手を従えようとする男だと分かったとき逃げるように街を出ていきました。
     しかしあの奥さん可哀想です。 アリスは目的の途中で立ち寄っただけなので、逃げ道は
     ありますが、この奥さんを見る限りではとても一人で逃げ出すとは思えません(T_T)

     第2の街ツーソン。フェニックスを南下するとこの街があります。実は目指しているのは
     カリフォルニアのモンタレーなのですが・・モンタレーって海岸沿い(感覚的に千葉県で例えると
     銚子(ニューメキシコ)から八街(フェニックス)に立ち寄り茂原(ツーソン)から東京(モンタレー)に
     抜ける)なのですが、道路図を見るとわざわざツーソンに寄らなくてもそのままフェニックスから
     北西に進路を取れば行けるような気がします(^^;それは良いとして、この街では人生を左右する
     出来事に出会います。
     この街で息子トミーがギター教室に通うようになるのですが、そこに通うオードリィという女の子と
     出会うことになります。子役時代のジョディ・フォスターで、なんとも芯の強そうなお子様を演じて
     いるのですが(母子家庭で育つ鍵っ子みたいな感じの設定) 互いに人間との触れあいに
     寂しさを覚えているという境遇なので、すぐに仲良くなり次第に万引きやアルコールなど飲酒をする
     ようになるのですが・・・不思議とあまり悪そうな雰囲気は無いですね。
     やがてアリスの新しい仕事であるウェイトレスをする喫茶店にマメに通うデビッドと良い雰囲気になる
     のですが・・・新天地での新しい出逢いとはいえ、やっぱり自分の子供からの夢を実現させる事は
     出来ませんでしたね。しかし、デビッドの最後のセリフが良かったですね。決定的な破局を迎えるという
     直前に出たセリフ・・牧場も家も全て売り払ってでもお前をモンタレーに送っていってやる!みたいな
     言葉で怒った顔は一転して抱き合う二人・・・くぅぅ。でも、TVでよく現実の外国人の洒落たプロポーズ
     姿が放送で流れますが、その後、離婚に至る人も多いみたいですね。    



評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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