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1人の老人と1人の子供、そして1匹の犬を連れて、N.Yの公園を彷徨っている。一行の目的は、公園内に
あるばすの記念碑だった。歩くことに疲れたこの2人は、ベンチに座り昔話を始める・・・
時は1925年のアラスカのノーム。今年も年に一度の犬ソリレースが行われている。先頭を快走するチーム
は村一番のスティール(犬)率いるチームである。去年もそして一昨年もまた優勝し今年の大会ではV3のか
かったレースだった。このレースを観戦するバルト(狼犬)、ボリス(雁)、そしてロージーという可愛らしい人間
の少女を主人に持つジェナ(雌犬)がゴール前でこの様子を見守る。するとスティールの姿が見え、いよいよ
ゴールが近づいたとき、ロージーの被っていた帽子が風に飛ばされ、コース場に飛び込んでしまった。
この様子を心配そうに見ていたジェナに良いところを魅せようとコース場に飛び出すバルト。スティールチーム
に併走する形で走り、更には追い抜いて口にくわえて飛び抜ける。
喜び近づいてくるロージーに親がそれを制する。バルトは狼の血の流れた犬であり、危険というレッテルを張
られたバルトを村人は近づくことさえしなかった。そしてそれは、犬の社会でも同じであった。特に犬社会でも
傲慢ぶりで社会を纏めるスティールからは目の敵にされ、居場所の無くなったバルトは住処へと寂しく帰るの
だった。そんな時、ロージーが咳き込み高熱で倒れる。心配そうに見つめるジェナを元気づけようとスティール
は励ますのだが、ジェナを我が物とするスティールはここでもまた、バルトの邪魔をするのだった。
ノームの村は人里離れ、隣の町からは千キロ以上離れていた。ロージーの病気がジフテリアと分かったとき
には村人に伝染し、それに対応する血清が底を尽きていた。救援を頼み血清を運んで貰おうとするが、天候
が思いの外悪く、交通網は全て麻痺していたのだった。可能な限り村から近づいた所まで血清を運んでもら
い、村一番の犬ゾリチームを迎えに出して、血清を運ぼうとするのだが・・・
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数々の苦難を乗り越えなんとか村の仲間に加わろうとするバルト。でもこれは人間じゃなくて犬の
世界のお話。しかしその犬の中でも、バルトは狼との混血なので、常に危険視されて、どんな行動を
とっても、それがどんなに村人に貢献するような働きぶりだとしてもやっぱり一線を引かれてしまう・・
映画は実写とアニメが混ざって、昔話のカット(シーン)が全てアニメで表現されています。
実際題材は少し変かるかもしれないけど人間社会でもこれと同じような意味合いの事が
行われているかもしれませんね。映画を撮ったとしても、なかなかの映画が出来るはず。
多分声優にケビン・ベーコン(Kevin Bacon)が起用されていなかったら観なかった作品だけど、観る
事が出来て良かったと思います。
良いことをしても悪人にされてしまうそんなジレンマをエンディングが全てうち消してくれます(^^)
この話しは実在した話を基につくられているそうです。
評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0) |
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