無理な恋愛

脚本/岡田惠和

http://www.ktv.co.jp/muri/

第1話 胸はずむ出会い

かつてはグループサウンズ"ザ・レインドロップス"のボーカ
リスト、現在はレコード会社で役員待遇プロデューサーを
している立木正午。
60歳という節目の年を迎えて、最新の音楽を聞いてもピンと
来なくなった彼は、部下の菊原に全てを譲ることも考えていた。
離婚して以来家族もなく、誕生日に社員からプレゼントされる
のは還暦を祝う"赤のチャンチャンコ"。
風邪を引き薬を買いに行くが、途中で倒れてしまう。
気がつくと彼はベッドの中にいた。
見知らぬ男性に警戒感も見せず部屋に上げて介抱してくれた
長野かえでに好感を持つ。

題名通り無理が有る年齢設定の恋愛劇。
35歳の売れない女優・長野かえでと、60歳の金と名誉を掴んだ
立木正午が主人公だ。
この年齢差に現実を感じさせるのは、何と言ってもかえでの母親
がこの男性のファンであるという世代差を強調している点。

2007年クールのドラマの中で「ハタチの恋人」では、明石家
さんまと長澤まさみが年齢差の有る恋愛劇を演じたが、明らかに
無理があった。

このドラマではそんな欠点を補うように、女性の年齢を一回り
上げた。しかも設定的には役者としての限界を感じて迷走して
いる寂しい女性を作り上げている。

韓国ドラマであるならば、シンデレラストーリー仕立てに、
金も名声も有る男性に気に入られるべく女性が奔走するが、
このドラマでは男性側にも心寂しい一面が存在している。

仕事としての限界と家庭の無い孤独な一面。
それを一番実感させるのは、やはり病に伏せる時だと言うことで
一話目では独身男性の病気の時を描いた。
男性側が女性に引きつけられるには十分のシチュエーションだし、
女性は母親を介して男性に興味を持たせる。
しかし男性の事を直接見た場合、果たして恋愛感情として成立
するのか。

まだ初回なので多くは描かれていないが、立木は仕事への情熱
の変わりを求めて恋愛へと傾けるのか。それとも若い世代と
付き合うことでそんな情熱を再燃させるのか。とにかくドラマ
的には団塊の世代への応援歌である事は間違いなく、夢を見る
ことを過ぎて迷走している女性を元気づける内容なのかも知れ
ない。

少なくとも「ハタチの恋人」よりは全然面白そうだ。

立木正午 - 堺正章
長野かえで - 夏川結衣
東海林龍彦 - 徳井義実(チュートリアル)
水田一郎 - 福田充徳(チュートリアル)
田代和也 - 永田彬
小川圭介 - 尾美としのり
門田祥子 - 青木さやか
矢代文平 - 田中圭
久保律子 - 鈴木砂羽
小川朝子 - 小嶋陽菜(AKB48)
姫野まどか - スザンヌ
ケンちゃん - ムッシュかまやつ
小川光代 - 夏木マリ
菊原 - 坂口憲二

guest
椎名法子、ZUKAN、掛田誠、花ヶ前浩一、森康子、田中登志哉
とろ、真理、斉藤未知、青木珠季、西山宗佑、田口寛子

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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