幼獣マメシバ
(2009年)

監督:亀井亨
原案・脚本:永森裕二
製作:永森裕二、間宮俊二、関佳史、松本宏、青柳洋治、波多美由
紀、細井俊介、江副純夫、小川貴史、伊藤明博、曽我勉、岡田修紀
プロデューサー:森角威之
ラインプロデューサー:岩城一平
音楽:野中“まさ”雄一

http://mame-shiba.info/



第7話 間に入って「まあまあ」と丸く収めるのは、才能なのだ。
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富士見川を渡った二郎とイチロウは、母の手がかりを追って
彼女が残したお守りを探す中、ご近所トラブルに遭遇する。
御手洗家に建てられた犬の銅像からは、防犯のために近付くと
水が噴射する仕様になっており、それが近所から苦情となって
いたのである。
二郎は銅像にお守りが有るのを知って取ろうとすると、水を
全身で浴びてしまう。そこを御手洗によって見られる。
二郎は迷い込んだマメシバイチロウを探しに来た事を告げると
御手洗は二郎に風呂に入って行きなさいと彼を家の中に招く。

イロチウと一緒に風呂に入る次郎。他人の家の風呂は落ち着か
ないと感じる。御手洗は二郎の服を洗ったからと言って、別の
服を用意してくれていた。
彼女はいい人なのか悪い人なのか?

お酒を出されるが未だかつて飲んだことのない二郎は軽く口に
するが、やっぱり苦いと感じる。銅像の写真を見せられ、その
銅像の犬のモデルとなった犬"チロル"の写真も目にする。
なんと銅像と一緒に写っているのは二郎の母・鞠子だった。
彼女は恩人だという御手洗は、チロルが自転車に轢かれたときに
彼女は必死になって走り去る犯人を追いかけてくれたのだと
いう。その際には膝まですりむいたと聞くと、二郎はかつて
母が縁側で傷の手当てをしていた時のことを思い出す。
少し経ってチロルは老衰で亡くなったが、その時もお悔やみを
告げに来てくれたという。その際に銅像を建てるも、隣の
山下家からは、景観を損ねるとしてクレームが入り、更には
銅像を壊されることが起きたので、今のような防犯装置を500万円
かけて設置したことを知る。

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二郎は御手洗家と近隣住民のトラブルの現状を目にする。
そんな二つの間に立つ二郎は、それを知って仲介することが
出来るのか。

他人の事に関心を持ち仲裁に至る行動を取ろうとするなど、
今までの二郎には考えられないこと。
双方の事情を知りつつ、適切な方法を取るために、二郎は方法
を模索していく。

犬のケンカを例えに出して、互いに怖がっているとする辺りは
なかなか的確なものがある。
そういう状態の時には笑って安心させることの必要性を訴えら
れるも、どうやってそれを表現するのか。

展開として上手かったのは、過去の犬の事故に隣人の息子を
絡ませた点だ。初めてあったときはもの凄く行儀の良い子供
の姿があっただけに、意外な真相が隠されていた感じ。

今回の展開だけでは正直両者の関係が和解に向かったとは思え
ないけれど、今後もこれをフォローするエピソードはあるのだ
ろうか?

使い捨てカメラが再びわらしべ長者としての機能を持ち始めた
所も面白く演出された点。
2年間一度も電話が鳴っていないとする御手洗家の親子関係や
近隣との関係をどうまとめていくのか。

芝二郎 …… 佐藤二朗 (無職の中年ニート)
芝鞠子 …… 藤田弓子 (二郎の母)
芝良男 …… 笹野高史 (二郎の父、故人)
財部陽介 …… 高橋洋 (二郎の親戚、郵便局員。)
芝富子 …… 角替和枝 (二郎の叔母)
芝重男 …… 志賀廣太郎 (二郎の叔父)
芝加代子 …… 渋谷琴乃 (二郎のいとこ。)

市村景虎 …… 高橋直純 (ペットショップ店員。)
御手洗藤子 …… りりィ (犬の銅像のある家、家主。)
山下知輔 …… ささの堅太 (喜助の息子)
氷川さとみ …… 伊藤かな恵 (富士見公園5時の少女)
御手洗クリス …… FIFI (新造の妻、離婚調停中。)
御手洗新造 …… 西本竜樹 (藤子の息子、工場経営者。)
笹波幸四郎 …… 西田幸治 (犬好きの元サラリーマン。)
八島秀吉 …… 山田将之 (二郎の中学時代の同級生)
八島千秋 …… 木夏リオ (秀吉の妻。)


ポロ …… まめてぃ (秀吉夫妻に飼われている犬。チワワ。)
一郎 …… 柴犬 (二郎が飼っている犬)

野中"まさ"雄一

鈴木清信、手塚美南子、榎本兵衛、加藤清司


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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