幼獣マメシバ (2009年) 監督：亀井亨 原案・脚本：永森裕二 製作：永森裕二、間宮俊二、関佳史、松本宏、青柳洋治、波多美由 紀、細井俊介、江副純夫、小川貴史、伊藤明博、曽我勉、岡田修紀 プロデューサー：森角威之 ラインプロデューサー：岩城一平 音楽：野中“まさ”雄一 http://mame-shiba.info/

第11話 思えば遠くに来たもんなのだ。
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猛犬"ギブミー"のクビに付いていたお守りをついにゲットする
二郎。その中に入っていた楽譜を元に陽介に演奏してもらう。
ついに歌は完成した。
二郎は昔父親から、母・鞠子が歌を作っていたこと、そして二郎
が生まれたときに作った歌がとてもよかった事を聞く。それを
聞いて二郎はこれがその曲だと感じる。
陽介は母の居場所は分かったのか?と尋ねると、お守りに入って
いたメモを見せる。そこには"富士見神社"と書かれていた。
二郎は陽介に会いに行った方が良いのか?と問う。
陽介は二郎が随分と行動範囲が広がった事を指摘すると、確か
に慣れるものだねと告げる。陽介は何故二郎が県道や川、そして
線路などを越えられなかったのか?と問うと、全ては父親の教え
だという。
二郎が小学生の頃、夏休みに父に旅行に連れて行って欲しい
事を言った際に、父は県道の先の人は悪口ばかり言う人で、
線路を越えた先にいる人は、人を騙す人たちの住み処、川を
越えた先にいる人たちは、みないがみ合っているとし、国道を
越えると二度と人を信じる事が出来なくなると言われ、それでも
旅行に行きたいか?と脅されたという。もちろん父は冗談だと
したが、出不精な所はDNAだとし、決して父親のせいではない
という。
二郎は陽介にこれまでの事を感謝する。

そんな中、二郎が母親に会いに行くという風の知らせを受けて
富子、重男、加代子などが会いに来る。鞠子の居場所が分かった
のか?と問い明日に会いに行く事を聞くと、自分たちも一緒に
行こうか?という。芝家はこの土地一帯の相続人であり、話し合い
をしなければならない事を告げると、二郎はこれは親子の問題
なので任せてもらえないか?という。すると重男は、鞠子が出て
行くときにも同じ事を言っていたと語る。
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いよいよ母親が待つであろう富士見神社の存在が明らかになる。
果たして母親が伝えようとしている事とは何なのか。
何故二郎に冒険をさせようとするのか。

鞠子からのメッセージが入ったお守りは、富士見神社のものが
使われていたと言うことで、ここのお守りを知っていれば一発
じゃんと語る二郎の姿に笑えた。

二郎の自立心とか自活させるのを目的とした旅行かと思って
いたけど、実際には二郎が傷つくのを恐れて、記憶の中から
全ての思い出を抹消していくところを突いた感じの流れだった。

こうなると逆に自立心とか指摘しなくても良いのか?という疑問
も出てくるけど、二郎の家は大地主みたいだし、取りあえず
金にも食べるものにも困るものはないだろうし、近くに親戚が
住んでいることもあって、このまんまでも十分に生きていくこと
は可能か。

旅立ち感を演出するために、いつものペットショップでこれまで
の事を感謝する辺りも、二郎の素直な一面とそうでもない一面
が隠されていてなんとも言えない味わいが有る。

最後に見せた富士山の映像も綺麗だったし、富士急のチケット
の意味がまた、続編を臭わせるのかご褒美と取るのか分からない
けれど、またしても母がいなくなった事を心配する二郎の姿が
印象的。
話の流れを見ていると、鞠子さんが病気にでもなっていて、
近い将来二郎との別れが有るのを知って行動を取っていると
思っていたんだけどね。

なかなかお薦めのドラマだった。
クレジットを見るとローカル局のクレジットが多かったけど
是非ともキー局以外からも名作ドラマが出てくることを願わず
には居られないかも。