CONTROL 犯罪心理捜査 (2011年1月期・フジテレビ・火曜21時枠) 脚本：寺田敏雄(1)、田辺満(2)、高山直也(3) 音楽：井筒昭雄 編成企画：鹿内植 演出：村上正典(2)、佐藤源太(3) プロデュース：貸川聡子 アソシエイトプロデュース：小椋久雄 http://www.fujitv.co.jp/control/index.html

第3話 子供の心理と消えた犯人の謎
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八王子市立・南浅川小学校で10歳児・立花江美里がプールに
落ちて亡くなる。
午後4時頃、友達たちとプールに居た際に、黒い服を着た男が
突然やってきて突き落としたという。警備員・韮崎と格闘し、
その結果犯人はレンチで警備員を殴り逃走したとの事。
犯人は20代から30代の男性。その場にいた3人の女生徒・片桐
怜奈、篠原真理亜、そして橋本瑞樹はショックを受けている
との事で、学校側からは生徒達から話を聞く際に、女性の捜査
員で有ることを希望しているという。中にはPTSDの兆候が見ら
れる生徒も居るという。そこで捜査係分室である瀬川里央が
学校への捜査の担当を任される事になる。

里央は早速南雲準の元に行く。
すると準は既に里央が来た理由を、小学校のプールで溺死させた
事件の調査をやるだろう事を想定し、断りを入れる。理由を
尋ねると子供が苦手との事。しかしそこに生徒の一人・千尋が
質問にやってくると、彼女から逃げるようにして準は里央と
共に捜査に当たる。

当日、当直をしていたのは教師・秋元恭子だった。
プールから悲鳴が聞こえたので近付くと、瑞樹から男の人が
江美里の事をプールに突き落としたとの報告を受けたという。
私自身は男性の姿を見ていないとの事。

その場にいた三人の生徒から話を聞く。
覚えていること何でも良いから話をしてと告げる里央だが、
何も語ってはくれなかった。準は先生に内緒でプールに入った
事を叱られると思っているのか?とし、絶対に怒らないからと
安心させる。普段プールではよく遊ぶのか?と問うとたまに
遊ぶという。江美里と何をしていたのか?と聞くと、突然男の
人がやってきて江美里を突き飛ばしたのだという。知らない人
では有るが、見たことがあるという瑞樹たちだった。

そんな会話のやりとりを見ていた準は、瑞樹しか肝心な事を
話していないとし、他の二人との間には従属関係に有るのだ
ろうと告げる。
実際にプールの現場を見に行くと、犯人はどういう侵入経路で
何処に逃げたのか疑問を持つ。色々と出入り口は有るのに、
何故犯人は警備員の居る正面の門から逃げたのか・・・
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学校のプールで女生徒の一人・立花江美里が、謎の男性によっ
てプールに突き落とされて溺死する。目撃証言からすぐに似顔絵
を作成し、容疑者を割り出すと、意外とあっさり不審者が捕ま
るのだが・・・

比較的身近で起こりうる大人の事情に巻き込まれた子供が被害
者となる事件という事で、テーマとしては見やすく、これまで
の中では一番面白い話だった。

視聴者の誰もが子供達が犯人だと睨む中で、真相を掴んでいく
流れと共に、子供達の本性や性格が面白いよう浮かび上がる。

教師が犯人だという想像が出来なくも無かったけれど、その辺
りの流れの真相が一癖も二癖もあり、子供の怖さの陰に隠され
た純粋さなどを知らせてくれる。

生徒に贔屓するという教師の姿。
瑞樹の嫉妬心は単なる誤解から生まれたものなのかと思ってい
たけど、実際に贔屓していた現実が有り、その辺の裏に隠され
た事情というのが上手くサプライズとして浮かび上がる。
準にばかり負担させていた捜査の流れも、今回は里央にも
役割を持たせて上手く解決に導かせていたし、何より今回の
成功は、ありふれた日常の中に有る人間の行動や習性、そして
深層心理に迫ったところではないかな。

捜査の着眼点として何故犯人が警備員の居る方向に逃げたのか
という基本的な所が導入点になったところも、視聴者を容易に
ストーリーの中に惹き付ける事が出来たのだと思う。