CONTROL 犯罪心理捜査 (2011年1月期・フジテレビ・火曜21時枠) 脚本：寺田敏雄(1)(8)(9)、田辺満(2)(6)、高山直也(3) 中村功一(4)(5)、吉高寿男(6)、佐伯俊道(7) 音楽：井筒昭雄 編成企画：鹿内植 演出：村上正典(1)(2)(5)(8)(9)、佐藤源太(3)(6)、城宝秀則(4) (7) プロデュース：貸川聡子 アソシエイトプロデュース：小椋久雄 http://www.fujitv.co.jp/control/index.html

第9話 仲間の為に!犯人との心理戦
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4件の連続窃盗事件が発生し、4件目についに家主を殺害する
事件へと発展する。その手口は三角切りと呼ばれる侵入の方法
をしていることから、塚原洋二が疑われ、警察は同行を求めよ
うとする。塚原は元妻とやり直そうとしていた中で新たに容疑
を掛けられた事で、家庭は完全に崩壊し、仕事も失ったことで
自暴自棄になり、トガクワ物流倉庫に民間人の人質と、里央を
人質にとって立て籠もりを始める。
塚原は真犯人を連れてこいと包囲する刑事達に要求する。
塚原がシロだと断定できるものは無いが、非合理的な要求をし
ていると準は呟く。捜査を攪乱する為なのか。興奮している
割には冷静さを見せている事からも、塚原が嘘をついているとは
思えないという。

そんな中、現場には警視庁の警視正・楢崎啓一が率いるSITが
やってくると、今後は我々が陣頭指揮を執るとして、塚本と
交渉を開始する。我々の最優先すべき目的は、人質の救出及び
事件の早期解決だという。

楢崎は塚原に対して、今回の件では塚原は潔白だと結論を出した
として、真犯人は見つけると告げると共に、民間人の人質の
解法を求める。楢崎は人質を解放した後に突入する事を考えて
いた。しかし準は警察に対する不信感と敵意が招いたことなので
そう簡単に塚本が交渉するとは思えないという。案の定、俺は
騙されないと訴える塚本。

立て籠もりから4時間が経過。
保護司の蓑田和夫を連れてくると、彼に説得して貰うことになる。
しかし塚本は蓑田は関係ないのだから辞めてくれと呟く。
蓑田はこれ以上は無理だとして訴えるのを辞める。

一方人質となっていた里央は塚本に対して、警察を信用してい
ないのは分かるが警察の中でも信用できる人はいることを訴える。
寺西のことか?と言うと彼も警察側の人間だと呟く。里央は
我々は貴方の言うことを信じて真犯人を捕まえるのでと訴える
が・・・
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塚原は無罪を訴え人質をとって籠城する。
人質を解放する条件として真犯人を連れてくるということだっ
た。塚原がシロだと断定するものが無い中で、現場では警視庁
の刑事が捜査に割り込み、自分勝手な事件解決へのプロセスを
実行していく。

多くの視聴者は真犯人が保護司の男だろうと疑ってかかっていた
と思うが、何処からそれが発覚し、証明していくのか。

準の活躍は、凶行班捜査課と警視正率いるSITの対立に割かれて
あまり目立つものがなかったけど、逆にこれまでの素人を相手に
するような心理学の形を披露するばかりの展開は無くなり、
ストーリーの中に自然ととけ込んだ流れだった。

「ホンボシ」とか「LADY」なんかでも同様の心理学が披露され
たりするけど、どれも説明っぽく、わざとらしい過剰な演出が
有って、かなり好みが分かれる所だと思う。個人的には今回の
様な準の使い方が出来ていれば、ドラマとしての完成度は高いと
思う。

今まで心理学者に向けられていた岩崎らの敵意が、生意気な
警視正の登場と有って、そちらに向かうという事で、チーム
としても自然とまとまりが出ているところが面白いところだ。

ドラマとしては塚本自身から真犯人へのヒントを貰うという
もので、刑務所の同房の犯罪者を捜査線上に出してミスリード
を引き起こしたところは上手くできていた。

しかし保護司の人まで裏切っていた事が分かると、塚原の
人間不信さはより根深いものになりそうだね。
そんな意味で里央や寺西の活躍は、良い感じに塚原の支えに
なるものが有ったと思う。